よしもとニュースセンター : HIDEBOH、ブロードウェイ・タップダンサーのTamangoさんと華麗なタップを披露！舞台『海に響く軍靴』の製作発表会見

10月19日（月）、東京・銀座博品館劇場にて舞台『海に響く軍靴』の製作発表会見が行なわれ、HIDEBOH、Tamangoさん、島田歌穂さん、作・演出の高平哲郎さんが出席しました。

本作は、北野武さんが戦争終結から29年後にフィリピンのルバング島から帰還した小野田寛郎さんとの対談から着想を得た企画・原案の舞台。2012年に同劇場にて上演したHIDEBOHの主演舞台『タップジゴロ』をご覧になった北野さんから長年温めて来た彼主演の企画をこの劇場で、との申し出があり、実現に至りました。
戦時中、南太平洋の孤島に漂流した日本兵の森山徹とアメリカ兵のビル・サンダースの友情物語。HIDEBOHは森山を、Tamangoさんはビル・サンダースを、島田歌穂さんはニューヨーク・タイムズ芸能記者のメイ・ファレルを演じます。

以下、公演プログラム用に寄せられた北野武さんからのメッセージです。
「自分が漫才で舞台に立ってた時、ケリー火口さんっていうタップダンサーがいてさ、その息子さんがHIDEBOHだったんだよね。まさか一緒に仕事をすることになるとは思わなかったよ。映画『座頭市』では踊りの振付けだけでなく、リズムの遊びとかのアイデアも出してくれてね、本当に助けてもらったんだ。この企画はHIDEBOHさんありきで考えててさ、はじめは映画で、って思ってたんだけど、タップをやるなら、やっぱり生で見てもらうのがいいなと思ってね、この企画をHIDEBOHさんと博品館の伊藤社長に話したら、喜んでくれてね、舞台にしようってことになったんだ。生の迫力あるタップダンスは舞台でしか見られないからね。テレビや映像だけでは感じられない本物の世界を味わってもらいたい。そんなことでオイラも見にいきますんで、皆さんどうぞよろしくお願いします」

会見では、まずHIDEBOHとTamangoさんが華麗なタップダンスを披露しました。

高平さんは「歌穂さんとHIDEBOH、Tamangoがいるとミュージカルかと思われますが、あくまでストレート・プレイです」と明言。「武さんから僕とHIDEBOHが話を聞いて、僕がシノプスにしました」と説明しつつ、「芝居での付き合いはなかったんですけど、思ったより上手です」と言われたHIDEBOHは爆笑。「下手な役者は軍人が上手いと言われますが、そういうことじゃないです。いい感情を出してくれます」と讃えながら、「ミュージカルではないですが、２人が歌うシーンは出て来ます。歌穂さんは踊りませんし、歌いませんが、カーテンコールでサービスしようかなと考えています」と補足します。

北野さんとは以前から親交があったというHIDEBOH。12年来、タップダンサーも教えているそうで、「今回の作品は武さんが"映画もいいけど、（タップダンスは）生で体験するものだろうね"と仰って、高平先生にお願いして舞台にすることになりました。役柄としましては、戦争のことは世代として（リアルには）知りませんが、今、改めて学んだりと勉強中です」と挨拶。共演するTamangoはニューヨークにいた頃、お世話になった方だそうで、帰国後、一緒にタップを踊る機会は数年前、Tamangoさんが来日した際、偶然に行なわれてたHIDEOBOHのバースデーパーティで「シャレで軽く踊った」のみ。「日本にご招待して、一緒に舞台をやるのは今回が初めて」と共演を心待ちにしているようです。

パリにいた時、『座頭市』を観て衝撃を受けたというTamangoさん。「江戸時代にいる侍がタップしている......インパクトが強くて感動しました。何度観ても感動する気持ちは変わらず、ニューヨークに帰ってから仲間にも伝えました」とテンション高く発しつつ、「今回、HIDEBOHさんに誘われて参加することになりましたが、こういう場を頂いていることに驚いています。ストーリーも、私とHIDEBOHの関係性と繋がっているところがある。我々もニューヨークと日本、それぞれで生活していて、30年後、再び会うことができました。そういう点も興味深いですね」と語りました。

また、島田さんは「HIDEBOHさんと武さんのつながりを感じられる作品に出させて頂くのは、大変光栄です。全身全霊をかけてやらせて頂きます」と意気込みました。

HIDEBOH曰く、北野さんが40周年記念ライブの際に来てくださったとのこと。「直接お話はできなかったんですけど、登壇してタップを踏んでくださった。義理というか、節目には突然ふらっと来られるんです。その時も、下のチケット売り場でマネージャーさんとチケットを買おうとしてたそうで」と語ると、報道陣から温かい笑い声が。「そういう粋で、さらっとした方なんですよね」としみじみ感謝しました。

『海に響く軍靴』は10月30日（金）から11月15日（日）まで、東京・銀座博品館劇場にて開催。上演スケジュールなどの詳細は公式サイト（http://theater.hakuhinkan.co.jp/）をご覧ください。