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2015年12月16日 (水)

タブーとクリスマスをテーマにした『月を越えて~オーバー・ザ・タブー~』上演迫る! 脚本・演出の家城啓之を直撃

クリスマス期間となる12月21日(月)~25日(金)、東京・神保町花月にて上演される舞台『月を越えて~オーバー・ザ・タブー~』。


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12月中旬、稽古場の様子を取材すると、年末の風物詩とも言える名曲をシマッシュレコードがギターで演奏し、今回唯一の女性にして客演の片山萌美さんが歌唱するシーンの稽古が行われていました。

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また別のシーンでは、デッカチャンとピクニックが意味深なポーズでのセリフ合わせを...。

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和気あいあいとしながらも、時折、脚本・演出を務める家城啓之(マンボウやしろ)からの指示があり、本番に向け、ほどよい緊張感が伝わってきました。

稽古の合間を縫って、家城啓之(マンボウやしろ)に、今回の舞台に加え、今年1年についてもお話を伺いました。


――まず、『月を越えて~オーバー・ザ・タブー~』というタイトルには、どういった意味が込められていますか?

家城 個人差はあると思いますけど、しちゃいけないことがどんどん増えているような感じがするんです。タブーがすごい増えているなって。タブーを破ることって基本的にはよくないと思うんですけど、タブーを破るほどの好奇心って大事だなと思うんですね。やっちゃいけないと勝手に思い込んでることは本当にやっちゃいけないのかなとか、そういう意味が込められています。加えてクリスマス公演なので、クリスマスをテーマに、観に来てくれた人が前向きで、「好きにやっていいんだ!」って思えるような芝居にしたいですね。

――メディアの自主規制とかも、やっちゃいけないと勝手に思い込んでいる節がありますよね。

家城 はい。芝居の内容的には全然関係ないんですけど、そういうのも含めて、やっちゃいけないことを多すぎるなって感じがしますよね。

――アニメチックなイラストのチラシが印象的ですが、お話とリンクしているんですか?

家城 あんまりしてないです(笑)。ああ、でもマンガ、アニメみたいな話を作りたいなって思っていまして、ライトノベルにしたいという希望もあって、それでチラシについても打ち合わせをして、こうなったんですね。

――チラシのインスピレーションだけで足を運ぶ方もいらっしゃるかもしれませんね。

家城 本当にこのチラシにインスピレーションを受けていらっしゃった方には、だいぶ地味な話に見えるかもしれないです(笑)。


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――キャスティングについて、お聞かせください。

家城 僕からは、ギターが弾ける人、きれいな女の子ってだけしか(希望を)言ってないんですよ。きれいな子と音楽があることと、あとはデッカチャンがいること(笑)。見た目とか雰囲気が賑やかにしたかったですね。

――唯一の女性キャストとなった片山萌美さんですが、家城さんから見た印象は?

家城 声がすごい大人っぽいですね。女子高生役なんですけど、鈴木京香さんに声が似ていて、艶っぽすぎるくらい(笑)。女優さんなので、あんまり僕から(演出について)細かいことを言わないんですけど、自分で微調整しながら、どんどん役に近づけてってくれてるという感じです。相当ストレスを感じながらだと思いますが(笑)。

――ツイッターなどではギターを弾いてる片山さんの姿も確認できますね。

家城 本番でも弾くと思いますよ。弾いたことないんですけど、無理矢理やってもらってるんですよ。あんまり上手くないという設定なので、リアルにそこの拙さも見てもらえたらと思います。

――それから、大抜擢とも言えるのが、東京NSC18期生のコンビ・ひらきっぱなし。どんなコンビですか?

家城 芸歴2、3年目って考えたら達者だと思いますよ。物怖じしないですし、誠実にやってくれます。稽古場で話したら、たまたま僕が見てる月9ドラマ(フジテレビ『5→9 ~私に恋したお坊さん~』)に樽見君が出ていると知って、注意して見たら、結構出てるんですよね。よしもとの若手芸人は、どうしてもよしもと内での活動が多くなっちゃうことがあるので、なるべく外に出て仕事している人の方がしっかりしていると思います。

――同期からはデッカチャンが出演されますね。やはり同期ならではのことってあるのでしょうか?

家城 僕が一番先輩で、演出家一人対出演者みたいな構図になって勝負をかけたいなって思う時もありますけど、今回はクリスマス公演ですし、僕一人が上じゃなくて、もう一人居てくれて、全体のバランスが柔らかくしたかったんですね。それに僕がやりたいことも、昔からずっと一緒にやってるので、理解してくれてると思います。

――デッカチャンだけ、家城さんからご指名があったんですね。

家城 舞台上としても、肥っていて髪の毛赤い人がいるだけで派手じゃないですか(笑)。


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――なるほど(笑)。そんなクリスマスを意識した公演ですが、ツイッターによれば、昼、夜公演のある24日のチケットは「アホほど売れてません(笑)」だそうで。

家城 売れてません(笑)。クリスマスイブって土日の年もありますけど、今年はド平日の木曜日ですからね。会社がそれをわかってなかったんじゃないでしょうか(笑)。そこでお客さんを呼ぶために、クリスマスカードを用意しましたし(24日、25日限定で来場者全員に配布)、台本にサインを書いてクリスマスプレゼントにしようかなとか、終演後にクリスマスパーティーしようかみたいな話もあって(笑)、特典を重ねていこうかと思っています。あとは、片山萌美さんのファンの方にも、ぜひ来ていただきたいですね。

――最近はグラビアも話題ですからね。

家城 そうなんですよ。全然知らなくて、ラジオの作家さんに「片山さん、グラビアが好きで見てるんですよ」って言われて、見たらすごいじゃないですか。だから、片山さん目当てに来たファンは物足りないだろうな思って、急遽衣装を増やしました。

――ファンの楽しみが増えましたね。さて、今年の家城さんは、本多劇場での『時代に流されろ!』の再演や、小川菜摘さんとYOUさんの共演で話題となった『ねじこみ』など、脚本執筆、演出で多忙の年ではありませんでしたか?



家城 結構やりましたね。コンビを解散したのが2011年で、芸人が書いてるんじゃなくて、もっと上の段階で、書き物をちゃんとやろうと思ったのが去年。作品によって評価してもらえたりとか、「雑誌に連載しませんか」って声をかけてもらえたりしたのが、今年でした。クオリティは大事ですけど、書けば書くほど自分のチャンスみたいなものが広がるのであれば、まだ自分は何も成してないと思うと、寝る間を惜しんでもっと書かなきゃならないんだろうなと、昨日も思いましたね。



――例えばテレビドラマの脚本への興味などは?



家城 あります。大それた話ですけど、ゆくゆくはNHKの連続テレビ小説で書きたいですね。宮藤官九郎さん脚本の『あまちゃん』を見ていて、(宮藤さん所属の劇団)大人計画の役者さんがいっぱい出てたじゃないですか。コント番組で後輩を使うっていうのが20年くらい前の夢だったけど、解散もしたし、コント番組もあまりないので、僕が後輩に出来ることってそっちの方が近いかなって思うようになりました。連ドラとか書かせてもらえるようになって、今回のメンバーや犬の心を入れ込むようなことが出来たらな、恩返し出来たらなと思いますね。



――舞台の脚本、演出を続けることで、そうした新たな夢へと前進してるのは確かですね。



家城 ただ、やらなきゃいけないことに流されて、歳をとっていくのが怖くて、何かしら形にしたいですね。例えば本とか。来年はもっと計画的にやれたらなと思います。



――前出したライトノベル化の話もありましたし、まずは『月を越えて~オーバー・ザ・タブー~』を楽しみにしております!

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●公演情報
『月を越えて~オーバー・ザ・タブー~』
会場:東京・神保町花月
脚本・演出:家城啓之
出演:ランパンプス、五明拓弥(グランジ)、ピクニック、シューレスジョー、デッカチャン、シマッシュレコード、ひらきっぱなし、片山萌美(客演)
前売:2500円/当日:2800円
期間:12月21日(月)~25日(金)
12月21日(月)19:30開演
12月22日(火)19:30開演
12月23日(水・祝)14:00開演
12月23日(水・祝)17:00開演
12月24日(木)15:00開演
12月24日(木)18:00開演
12月25日(金)19:00開演
※開場時間は開演の30分前

公演の詳細、最新情報は、神保町花月公式サイト(http://www.yoshimoto.co.jp/jimbocho/)にてご確認ください。


【マンボウやしろ】