11月14日(土)、埼玉県・大宮ラクーンよしもと劇場にて、『大宮セブン1周年記念』公演が開催されました。
同劇場をホームとした7組の若手芸人(犬の心、サカイスト、ブロードキャスト!!、マヂカルラブリー、えんにち、GAG少年楽団、タモンズ)のチーム名が"大宮セブン"と襲名したのは、昨年11月15日のこと(今年7月7日に山田菜々も加入)。
その1周年にあたるこの日、『渾身のネタ寄席』『リクエストネタ寄席』『生誕祭』『感謝還元祭』の4回の記念公演が行われ、大宮セブンのメンバーが出ずっぱりで来場者とともに1周年をお祝いしました。
ここでは、16時開演『大宮セブン1周年記念~生誕祭~』の模様をレポートします。
開演時刻を向かえ、全員ステージに集結し挨拶を終えると、MCを務めるサカイスト・まさよしが、この1年を振り返りながら、1年史を年表にまとめようといった本ライブの趣旨を説明。
ホワイトボードが用意され、「僕が多分、一番変わってる」と望月が口火を切るとも、「誰がしゃべっていいっていいました?」(まさよし)とさっそく望月いじりが始まります。
それでも望月は、「ミスター大宮みたいなもんですよ」とこの1年で大宮へ移住したことや離婚したことを語ろうとしますが、押見から「当たり前みたいにしゃべってるけどさ、当時(大宮に)住んでなかったとか、みんな知ってると思うなよ」との指摘を受け、元・奥さんとの出会いから説明させらるハメに。
「距離が縮まったよね」と切り出したのは、GAG少年楽団・福井。
特に「えんタモラブリー」(えんにち、タモンズ、マヂカルラブリーの俗称)と親しくなったそうですが、GAGを含めた4組は大宮セブンのBチームだとする福井の持論に、タモンズ・大波は「AとBの違いは、Bだけしょうもない営業にいかされまくる」と胸中を吐露します。
ここからタモンズ・大波の独壇場が始まり、「Aの人の営業は基本、屋根あるんですよ。Bはかなりの確率で外」「変なローカルものまねタレントみたいな奴におもいっきりタメ口たたかれるんですよ」「インドカレー屋の客が全員外国人のなかで営業したことある?」...など、営業先での冷遇エピソードを連発。
そんな大波の様子を見て、再び口を開いた福井が「大宮セブンになってから知ったんですけど、大波くんはすごいんですよ、文句が」として、裏では文句や悪口ばかり言う"腐(くさ)す"が転じて、"くさし"と呼ばれているとか。
これを機に、大波の"腐す"エピソードが続出しますが、当の大波は、ブロードキャスト!!・吉村がいつも開いているパソコンで、ある日、アダルトサイトを閲覧していたと暴露して、とある店の受付で「よしけんさん見たと言えば、3000円オフになります」と言いのけたところ、すかさず福井が「創作くさし!」と名付けるのでした。
ここから吉村へのクレーム(?)が各方面から噴出。
マヂカルラブリー・野田は、先に吉村が上半身を脱いで、野田も脱ぐような流れになることについて、「何もないんですよ。"さあ、野田くん!"みたいな」と、振られることが余計なお世話だと告白して、ホワイトボードに「吉村よけいなお世話」と書き込まれます。
続いて押見は、「飲んでもいい万能のココナッツオイルなんです」と、体に塗る用のココナッツクリームをコーヒーに入れて飲んでいる吉村の奇行を暴露。
また、GAG・坂本が「楽屋にくまのプーさんか、魔女しか持ってないこのくらい(バレーボール程)のハチミツ持ってました」と報告すれば、大波は、吉村の履く6万円の靴にマジックテープがついていて、「"ここにさ、小銭入るんだよ"って...なんやそれ!」と吉村にも腐しをぶつけ、爆笑を誘います。
収拾がつかずに混沌とするなか、これまで発言のなかった犬の心・いけやも「俺もあるからね」と参戦。
いけやによれば、楽屋での吉村は、目の前に様々な品を置くそうで、「それ一個、刺激したらアウトよ。水素に変わる水を延々と説明、それがすごいしんどいわけよ。やばい宗教に入ってるんじゃないかなって」とまで考えが巡らせ、さらには、出番終わりに楽屋で拍手をしながら出迎える吉村に対し、「俺らそんなにウケてない時でもパンパン(と拍手)やるから"うるせえ"って」と溜まったものを吐き出すのでした。
吉村の攻撃が一段落つき、1年史に戻ると、めっちゃすべった営業の話や、マイクトラブルの都合でヨイショマンが仕切った営業、えんにち・アイパー滝沢考案のゆるキャラ"パーさん"の近況、さらには7月30日に開催された『灼熱の大宮ホラーオールナイトSP』を振り返り、8.6秒バズーカーとバンビーノが深夜2時に帰ると、観客が寝始めたといったエピソードを矢継ぎ早に披露。
そんな話題で盛り上がる中、「大宮と関係ないんですけど」と切り出した野田は、望月とエリートヤンキー・橘の2人が、今夏、那須高原での旅行中にケンカをしたと明かします。
その後、2人は和解したそうですが、ここから矛先は再び望月に向けられ、福井が「望月さんおかしい時期があったんですよ。大宮という土地に飲まれてしまった」として、スターバックスで店員から「スプーンつけますか?」と訊かれ、「じゃあつけます」と答えた望月が「またやっちまったよ。また人のせいにしちゃったよ。"じゃあ"が人のせいにしてる...」と深く自省するシーンに遭遇したとか。
そうこうして、1年史作りはスカスカのまま幕を閉じ、リクエストをもとに、この1年で好評を得たコーナーを行う『リクエストコーナー』へと移ります。
チーム分けは、MCを挟んで、犬の心、サカイスト・デンペー、タモンズ、マヂカルラブリーのチームと、ブロードキャスト!!、マヂカルラブリー、えんにち、GAG少年楽団の2チーム対抗戦。
最初のコーナー『替え歌バレンタインデーキッス』は、「どこで」「誰が」「何を」「どうした」を一人ずつスケッチブックに書き、曲に乗せて発表し、完成度を競うゲームですが、なかでも「世界の片隅で」(いけや)、「びしょびしょのババアが」(デンペー)、「味のしみたおでんを」(大波)、「蒸らして食べた」(安部)という見事な文章が完成すると、拍手喝采となります。
これには、「(大波は)絶対食べ物書くんちゃうかと」とコンビならではの以心伝心ぶりを見せつける安部。
観客の一人を指名し、ヒントをもとに姓を当てる『名字あてゲーム』、いかにボリュームの小さい声でキーワードを届けられるかを競う『一番小さい声で伝えましょう』と観客参加型のゲームで盛り上がった後、最後のコーナーは、瞬時に全員でお題を表現する『即興組体操』です。
犬の心チームのお題は「東京スカイツリー」で、野田のスカイツリーを中心に、村上が浅草の雷門になりきるなどしてまとめました。
対するブロキャスチームのお題は「生命の誕生」で、卵から孵化する様子を望月に中心に表現するも、生まれた望月のひとことが大喜利化する流れに。
何度もリテイクされ、その度に服を脱がされた望月は、ついにヘソとネクタイをつなげ「へその緒」を表現し、爆笑へと導くのでした。
まさよしのジャッジで、勝者は犬の心チームに、多数決で吉村が罰ゲームの「ハイテンションムチャぶりショー」を受けることに。
お題が「カエル」に決まると、吉村は「ココナッツ吉村!」といったガヤが飛び交う中、「ゲーロゲロゲロ!」と鳴きつつ、相方・房野からアシスト(?)もあり、徐々に上半身裸になって野田へと接近します。
さらには望月をも巻き込み、エンディングのステージには上半身裸でうなだれる男3人の姿がありました。
途中、GAGの福井と宮戸、GAG・坂本とアイパーによる"くだり"がお披露目されるなど、終始、大盛り上がりとなった約90分。
改めて、まさよしが大宮セブン1周年と来場者に感謝を述べて、終演を迎えました。
大宮セブン、並びに大宮ラクーンよしもと劇場の最新情報は公式サイト(http://www.yoshimoto.co.jp/omiya/)、公式フェイスブック(https://www.facebook.com/omiyarakuunyoshimoto)でご確認ください。
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