最年少議員・松岡広隆氏の著書出版トークショーに南海キャンディーズ・山ちゃん登場!
9月24日(土)、現役最年少衆議院議員・松岡広隆氏の初の著書「国会一年生」(ヨシモトブックス)が発行されました。そして10月7日(金)には、南海キャンディーズ・山ちゃんこと山里亮太との刊行記念トークショー『国会と政治、ホントのところ、全部教えちゃってください!』がジュンク堂書店大阪本店で行われました。
トークショーの直前に行われた記者会見では、まず松岡さんが出版の感想や反響を述べました。
「地元の友達や学生さんからお声をかけていただくようになりました。また、高校生、中学生でもわかる内容ですし、大学の先生が『若い人たちが夢や希望を持てる内容だ』とおっしゃって、教材に使っていただいています。この機会に若い世代の方たちに手にとってもらいたいですね。今日はこの後、トークショーが行われますので緊張していますが、この本をきっかけに、少しでも夢や希望を持てる社会になればと願っております」
そして山ちゃんからもご挨拶が。
「選挙とかそういうのはAKB48の総選挙以来ですが、こう見えてテレビ番組『朝日ニュースター』の出演経験もあり、政治にも興味があります。松岡さんの本は新しい切り口で政治を書かれていて、議員さんという存在は何も特別ではない、身近な存在なんだと感じました。議員になられた松岡さんがその後、ぶち当たったというたくさんの壁についても書かれていて、『こんなに書いていいのか!?』と思いました。今日はせっかくなので、いろいろお聞きしたいと思います」
と、山ちゃんが語るように、議員生活を赤裸々に綴っている松岡さん。先輩議員から「書き過ぎ!」などといった苦言を呈されたことは?という質問も飛び出しましたが…
「確かにいろいろ書いていますが、それはありません!」ときっぱり。
そして山ちゃんに、もし選挙に出るならマニフェストはどうする?と尋ねてみたところ…
「僕のマニフェストは、イケメンのみ増税、ブサイクは減税、そしてアイドル特区を作るというものです。イケメンは、イケメンというだけで金額面でもかなり得をしていると聞きました。それだけに税金を多く払ってもらいたいので、イケメンの消費税は30%にします! 松岡さんもイケメン増税ですが、……課税率は12%で! 僕は2%です!」と野望(!?)を語りました。
ちなみに将来、政界への転身は?と山ちゃんに聞いたところ、「本を読んだ直後なので政治に対してハイテンションで…」とまんざらでもない様子(!?)でした。
ほどなくして多くのファンの方たちに囲まれてのトークショーが始まりました。トークショーでは、政治家とパーソナルな部分のどちらも聞いてみたいと意気込んでいた山ちゃん。一体、どんな会話が繰り広げられたのでしょうか。
山里「議員さんのイメージは、まじめで堅い。そして英才教育を受けて、いい大学に行って、知り合いの方々に口を利いてもらって政治家になって、そのままずっとやっていくというイメージがありますけども、松岡さんが政治家になっていく過程は、僕たちがイメージするものと違うじゃないですか。そのあたりをお聞かせ願えたらと思います」
松岡「国会議事堂の中を見渡すと、やっぱり二世、三世の先生が多かったり、お父さんが市会議員、府議会議員をやってはったりとかして。何らかの政治家のつながりがないと、なかなか入りにくい世界やなという思いはいたします」
山里「政治家には地盤、看板、かばん。この3つが必要と言われていますね」
松岡「看板がコネ、地盤は支援者の多さ、かばんがお金で」
山里「それを持ち合わせずに政治家になることは正直、不可能という言い方をしてもいいくらい、難しいことじゃないですか?」
松岡「努力だけでは、なかなか難しい世界です。一つの入り口を切り開いて、穴を開けるという作業が私もすごく大変でした」
山里「もともとは結構、やんちゃだったと聞いていますが」
松岡「本の表紙を開けていただくと、今の私と昔の私が載っています。昔の私を見ていただいたらわかりますが、酒屋の息子として生まれて、フリーターをしていましたので、その頃は金髪、ロンゲです」
山里「それが一念発起して政治家を目指すということなんですけど、きっかけは何だったんですか?」
松岡「父親が亡くなって、尼崎で酒屋を継いで商売をしていたんです。でも、うまいこといかなくて。その理由の一つに、当時、大規模小売店舗法の改正があって、大きな店舗の販売網によって商店街はどんどんシャッター街になっていったんです。それで、『この商店街をどうするねん!』という思いがきっかけでした。そのとき18歳だったんですが、どうしたらいいやろうと考えていくうちに、『もしかしたらこれは、政治ちゃうかな』と思ったんです」
山里「なるほど。最年少の議員さんが誕生したということで、本にはまじめなお話もたくさん書かれていますし、先生の過去もいろいろ書いてありますね。そこで、プライベートのことも聞きたいんですけど、松岡さん…、ちゃんと遊んでる!?」
松岡「いや~、プライベートはまったく面白くないですよ」
山里「僕もひとつもないです。ただ、政治家の人って遊んでいるイメージはあんまりないですね」
と、ここで話は大幅に方向転換、「政治家になると新幹線の切符代が本当に無料なるのか」と、その真相を尋ねる山ちゃん。
松岡「新幹線など鉄道に乗るには、こういう議員パスがあるんです。実物を見られたことはあまりないと思うんですけど、これは政治活動でしか使えません」
山里「初めて見た! これ…夢のカードですね。ほかに議員になったからこその特典ってあるんですか?」
松岡「特典というのは特に…。ただ、公務で使う場合、月に4回ほど使える飛行機のクーポンが配られます。私は地元が大阪なので、東京と大阪を往復する際のみ使います」
山里「それはもちろん、お仕事のためですよね」
松岡「もちろん。仕事以外で使うことはまったくありません」
山里「なるほど。チケットとか、そういうシステムはしっかりしたものなんですね! ちなみに、議員さん仲間で合コンとかあるんですか?」
松岡「それはないですね。議員同士で交流を深めるため、ご飯を食べに行ったりとかはありますが」
山里「それはやっぱりご自身の党内だけですか?」
松岡「他党の先生からも『ちょっと一杯行こうか』と言われることもありますから、そのときは『ぜひ、お願いします』ということで」
山里「気を遣いませんか」
松岡「ずっと直立不動です」
山里「僕も何回か政治家にお会いしたことがありますが、あの緊張感はすごいですよね。ところで今、松岡さんが住んでいるのは議員宿舎?」
松岡「赤坂の議員宿舎です」
山里「議員宿舎はどんな感じですか?」
松岡「私、独り者なので、独り者にしては広すぎるかな?と思いますね」
山里「あ、独り者なんですか。じゃあ、気が合いますね! 国会で出会いはないんですか?」
松岡「同世代の出会いがないんですよ。お会いする官僚の皆さんも、私の父親くらいの年齢ですし、議員の方もほとんど年上の方ですから」
山里「そっか~。では、本の話に戻りますが、今回、本を書くきっかけの一つとして、議員になっていろんなことを知って、若い人に伝えなきゃという思があるとおっしゃっていましたね」
松岡「はい。たくさんのことを書いていますが、その中で一つ挙げるとしたら、国会に入ってわかったことが、20代、30代という同世代の方の死因の1番が自ら命を絶つことなんですね。その問題をどうやって解決するのかということなどを書いております」
そしてここらはしばらく、日本の将来について真剣に話し合う二人。法案を通すための努力や、若い世代の参政に対する意識など、松岡さんが日々、問題視していることを話し合いました。また、選挙の問題では、トークショーに参加されている方々に、選挙に対する意見や意識を直接伺うなど、貴重な時間もありました。
政治家として一つの問題を解決することはとても大変なことで、「あれができません、これができませんと、できない理由を述べるのは簡単なんですけど、できる理由を述べてそれを実行に移すのが難しいんです」と松岡さん。だからこそ、「西川きよし師匠ではないですけど、小さなことからコツコツと」(松岡)なんだそう。この精神こそが政治なのだと、政界入りから2年を経た今、実感しているのだそうです。
そして、トークショー参加者の方から、“生まれ変わったら何になりたいですか”というご質問もありました。
松岡「やっぱり政治の道を…。まだまだ道半ばですから、この道をずっと続けたいなと思いますね。皆さんからご支持いただけるのであれば、生まれ変わっても政治家になりたいですね」
山里「政治家って楽しいですか」
松岡「う~ん……一言では言えませんが、やりがいはありますね。サラリーマン時代は、土日は休みで、プライベートの時間もたくさんありましたが、今はほぼ、ありません。それでもやりがいがありますね…」
そして若い世代に向けたメッセージもいただきました。そこには、夢を叶えることの秘訣もありましたよ。
松岡「こんな僕でも自分の夢を持ち続けたら議員になれたので、夢を持ち続けていただきたいです」
山里「夢を持ち続けるという、そのモチベーションを保つことは相当、難しかったんじゃないですか」
松岡「『ああ、もうアカン』ってなって、何度もくじけそうになったんですが、自分の『将来なりたい姿』を毎日、起きたときと寝る前に、1分間だけでも思い描いていました。それで、お正月には“自分のなりたい姿5か条”を毎年、書いてましたね。そうして、その気持ちを忘れんとこって」
山里「その中で、今、叶っているものはありますか」
松岡「あります。あと、“向き不向きより、前向き”という気持ちですね。何かに向いている、向いていないではなくて、常に前向きでやっていこうと」
山里「なるほどな~! 僕、不向きを理由にしてひな壇の仕事を断っているんですけど、これからはちゃんと仕事しよう! では、最後に一言、お願いします」
松岡「この本を読んでいただいて、国会のこと、国のことをぜひ、知っていただきたいと思います! 今日はありがとうございました」
政治の話からプライベートの話まで、グイグイと松岡さんに斬り込んでいく山ちゃんの姿も印象的だったこちらのトークショー。世代を問わず、誰もが“政治って面白い”と思えるエピソードが満載ですので、この機会にぜひ、読んでみてください!
「国会一年生」
松岡広隆著
1600円(税込)
発行:ヨシモトワニブックス
発売:株式会社ワニブックス
【南海キャンディーズ】【山里亮太】