映画『ラブポリス~ニート達の挽歌』 主演の平成ノブシコブシ・吉村&ダイノジ・大地インタビュー!
昨年の第三回沖縄国際映画祭に出品された、平成ノブシコブシ・吉村、ダイノジ・大地主演の映画『ラブポリス~ニート達の挽歌』が、2月25日(土)公開! 家族からも見放されたニートな2人が、恋愛で傷ついた女の子を救う“ラブポリス”に! 「お礼にヤラせてくれるかも?!」と下心満々で、男に復讐したいと願う女の子に代わってお仕置きを実行。元々ヒーローの器ではない彼らに正義のヒーローは務まるのか!? この公開に先がけ、主演の2人を直撃インタビュー。撮影の思い出や、見どころを語っていただきました。
――撮影は昨年の頭だったそうですが、その思い出は?
吉村「高度経済成長期の突貫工事みたいでしたね。1、2週間で撮りましたから」
大地「この時、吉村、ほとんど寝てなかったでしょ?」
吉村「ちょうど大阪で舞台やってて、毎日、新幹線で東京と大阪の往復で。大変だったけど、楽しかったですね」
大地「なかなかできない経験だからね」
――お2人の顔合わせも面白いですよね。今まで共演や交流は?
大地「ここまでの共演はなかったですね。脚本の大井洋一とお互い仲良かったんで、(交流は)そこからですね」
吉村「今まで、ダイノジの大地さんというのは、大先輩で尊敬に値する人だったんですね」
大地「芸歴もだいぶ違うしね」
吉村「でも、これを気に、だいぶナメ始めました(笑)」
大地「はははは。あまりのポンコツぶりに?(笑) まさか吉村と同期、いや若干後輩?みたいな感じになるとは思わなかったもん」
吉村「一番最初のシーンは、にーやんが結構な長ゼリフを一連でいかなきゃいけなかったんですけど、もうビックリするくらいガッチガチに緊張してて」
大地「はははははは(笑)」
吉村「直前までフランクに話してたんですよ。芦名(星)さんも一緒にいたから、ちょっとカッコつけたりして、“オレ、ちょっと(映画)知ってますよ”みたいな」
大地「軽口叩いてね」
吉村「さすが堂々としてるな~と思ってたら…ただのポンコツ(笑)」
――意外です。映画を拝見したら、自然なお芝居でしたよ。
大地「いや、ガッチガチでしたから(笑)」
吉村「そのガッチガチが、このキャラに合ったんでしょうね」
大地「そのシーンが全くできずに、最終的に監督が演出を変えましたから。本当に申し訳ないことをしたなと」
吉村「そこですね。ガラッっと上下関係が変わったのは」
大地「逆に、こいつ(吉村)はスゲーなと思いましたね。忙しい合間にセリフ入れてて、ギリギリに現場に入ってきてもキッチリできるから。引っ張ってもらいました」
吉村「僕は、大地さんとのシーンが多かったからラッキーだったんですよ。芸人のノリでできるから。けど、大地さんは、オレがいないところで役者さんとのシーンがあったから」
大地「それはそうだけど、お前だって…」
吉村「いや、もうそこしか頭にないんですよ。今のオレとのシーンよりも、明日、芦名さんと2人っきりのシーンがあるっていうので緊張して」
大地「そうそう。明日緊張すりゃいいのに、もう今から緊張して。吉村とのシーンがフワフワして(笑)」
吉村「それが逆に楽しかったですけどね」
――2人のシーンはアドリブもあったとか?
大地「ラブホテルの駐車場で車に仕掛けをしてたらカップルが出てきてごまかすっていうシーンはアドリブだったんです。オレは吉村に笑いそうになるんですけど、吉村はオレのやることに1ミリも笑わない(笑)」
吉村「面白かったですよね」
大地「あと、たむけんさん(たむらけんじ)と山ちゃん(南海キャンディーズ・山里)と一緒のシーンとかもアドリブだったね」
――吉村さんは、山里さんに散々言われてましたね。
大地「ピースに嫉妬してるとか(笑)」
吉村「オヤジが楽屋泥棒とか。違いますから!」
――他にも芸人さんがたくさん出てらっしゃいましたが、芸人さんと、役者さんとのシーンとは違いますか?
2人「全然違う!」
吉村「僕らは劇場のノリでバーンと声を張るけど、芦名さんとか役者さんは、感情作ってて全然声が違うんですよ」
大地「すごい集中しないと、声が聞こえないくらい」
吉村「で、映像見ると、ちゃんと聞こえる。このくらいのトーンでいいんだっていうのを学びました。役者さんはすごいですね」
――今回、ニートの役ですが、お2人も売れない時代には同じような思いをしたことも?
大地「仕事が全くなくて、とにかく家から一歩も出ないって時もありましたね。今みたいにパソコンとかもないから、ただただ家でゴロゴロしてる。映画でも、そういうシーンがあるんですが、本当にあのままでしたね」
吉村「芸人もニートみたいなもんですからね」
大地「脚本の大井と3人でいた時に、車に乗ってるカップルを見て“いいな~アイツら、今からヤるんだろうなー”とか…
吉村「“ヤリてー”とか…」
大地「…ずっと言って、それがセリフになってるんですよ。だから、台本を読んだときに、そのまんまのオレらでいけるんだなと思いましたね」
吉村「ニートもそうですけど、オナニーじゃダメなんですよ。Hなことだけじゃなくて、人生において、他人にぶつからなきゃ。相手のことを考えて、自分はどう行動するか。お笑いもそうですよね。自分だけが面白いと思っても、誰にも理解されないんじゃ意味がない」
大地「一人よがりじゃダメですからね」
――恋愛で傷ついた女性のために、相手の男に仕返しをする“ラブポリス”。芸人さんはモテるので、お2人は女性から仕返しされた経験もあるのでは?
大地「芸人ってモテないですよ」
吉村「いや、大地さんは特にモテないです(笑)」
大地「だから、女の人にヒドイことしたとかされたとか、全くないんです」
吉村「にーやんは男からモテるんですよ。かっこつけて、それが全部バレてて、で、人の金でキャバクラ行くっていう。下衆!(笑) このかわいらしさがね。男からしたら、にーやんは日本一だと思いますよ。でも、女には…」
大地「全くモテない(笑) 吉村、お前あんじゃね?」
吉村「仕返しはしないですけど、されたことはいっぱいありますよ。ブログに家の間取り書き込まれたり。全部あってましたけど」
大地「吉村はそういうヤツですよ(笑)」
吉村「でも、女って切り替え早いから、男の方が未練たらしいですよね」
大地「たしかに“女々しい”って言葉は、男のためにあるからね」
――では、最後に映画を楽しみにしてくれている方たちにメッセージを!
吉村「『モテキ』の真逆な映画ですから、あっちを観た人は絶対見てください。『モテキ』はモテないって言ってるけど、あれは神に選ばれた男であり、出演してる俳優さんや女優さんもまた神に選ばれた人たちですから」
大地「こっちはリアルにモテないですから」
吉村「ホントにドキュメンタリーなんじゃないかっていう。こんなことばっかり考えてますよ、男って」
●映画情報
『ラブポリス~ニート達の挽歌』
2012年2月25日(土)よりワーナー・マイカル・シネマズ板橋ほかロードショー
監督:坂田佳弘
脚本:大井洋一
出演:吉村崇(平成ノブシコブシ)/大地洋輔(ダイノジ)
芦名星/松田悟志/浪岡一喜/多田愛佳(AKB48)/岡本夏生
たむらけんじ/山里良太(南海キャンディーズ)/宮川大助・花子(特別出演)
ブラザートム
配給:ジョリー・ロジャー
製作:関西テレビ放送株式会社 吉本興業株式会社