特別公演初日で口上を終えた仁鶴、カウス・ボタンが会見「これからもお客様第一で」
4月8日(日)、吉本興業創業100周年を記念して行われた特別公演初日「伝説の一日」で、3回目の公演の口上を務めた笑福亭仁鶴と中田カウス・ボタンが、舞台後、記者会見を行いました。
まずはそれぞれが、記念すべき1日の感想をコメント。「100周年をこうしてめでたく迎えらたのは、花月ファンのおかげ。365日詰めかけていただいたお客さんには感謝してもしきれない」と語ったのは仁鶴。「これからの100年も、『どうすればお客さんに楽しんでもらえるか』という精神を忘れずやっていきたいと思います」と、今後もお客様第一の姿勢を貫くことを誓っていました。
朝のテープカット式でフライングをしてしまったボタンは、「これはきっと次の100年後にも残ると思います」と、茶目っ気たっぷりに笑わせます。もちろん、「100周年のこの日、ここにいられるだけで幸せ。これからもがんばっていかなあかんな、初心を忘れたらあかんなという気持ち」と、気合いを入れなおすことも忘れません。
カウスは、「変えてはならないことは変えずに守りながら、ちゃんと進化してきたから100年を迎えられたのではないか」と分析。世の中より半歩ぐらい先を行くのが吉本だと語り、その拠点となる劇場・なんばグランド花月を「年がら年中お笑いを提供し、次から次へと芸人が育ち、いろんなところで頑張っている。これだけ立派な演芸場は世界にも例がない」と評しました。また、先達たちの大いなる足跡にも触れ、「先輩方のネタ、呼吸を思い出しながら、この後の出番を努めたい」と決意を新たに。
質疑応答では、長い芸歴を誇る3人に、「忘れられない出来事は?」との質問が。カウスは、「僕らが若い頃は、仁鶴師匠のおうちで育ったようなもの。吉本には、そんな家族のような雰囲気があるんですよ」とニッコリ。一方のボタンは「僕はここに立っているのが今でも不思議。カウスさんが誘ってくれて、全くこの世界も知らずに入ったのに、45年もやってこれたんですから……」と、感慨深い表情です。また、仁鶴はかつての京都花月での仰天エピソードを笑いを交えて紹介しつつ、「当時はそれぐらい、みんな必死に舞台を務めていたんですよ」と当時を振り返りました。
さらに、楽屋や舞台袖の雰囲気を聞かれると、「今までに感じたことのない緊張があった」と明かしたカウス。「舞台袖に行くと、今日を一緒に祝いたかった先輩方がいっぱいおるのになあ、と。うれしくめでたいけど申し訳ないという、いろんな思いがこみ上げた」そうです。仁鶴は、劇場周辺に集まったお客さんの熱気に驚いたようで、「こうして吉本興業、なんばグランド花月に興味を示していただいて、押し寄せてくれてはるわけですから、ありがたいこと」としみじみ語っていました。