【ライブレポート】竹仲絵里、ツアーファイナルで全18曲を披露!
6月22日、竹仲絵里ライブツアー2012『Sang~手のひらの愛で~』ファイナル公演が大阪・UMEDA AKASOで行われました。最新ミニアルバム『Sang』のリリースを記念したこのライブツアーは、5月25日の仙台公演を皮切りに全国6都市を巡回。UMEDA AKASOでのファイナル公演も多いに盛り上がりました。
サポートメンバーであるピアニストの上田壮一さんとバイオリニスト岡村美央さんと共にステージに登場した竹仲絵里。波の音が静かに流れる中、そっとギターを爪弾き『Gray』を歌い始め、伸びやかで透明感ある声が会場を包み込みます。続けて『どうしても』を披露しました。
MCでは、開口一番に「大阪でファイナル公演が出来てうれしいです!」。いわく、2歳まで大阪で過ごしていたので「一応、地元」だそうです。そして、これまでのツアーを振り返り、充実感があったと感慨深げに語る竹仲絵里。その日々はあっという間で、あと1ヶ月は続けていたかったとのこと。「1曲1曲、後悔のないように大切に歌います」と、“ファイナル”であることを噛み締めているようでした。
そして夜空を見上げながら歌っているような姿が印象的だった『シャリラリラ』の後は、ギターを一旦置いて『やさしい嘘』を切々と歌い上げました。
ノルウェーに滞在し、製作したミニアルバム『Sang』。アルバム参加ミュージシャンはノルウェーもしくはイギリス人ばかりだったそうで、彼らの音楽に対する姿勢にとても刺激を受けたそう。彼らの持つ「考えるよりまずやってみる」というチャレンジ精神と自由な発想に、音楽のみならず生きていく上でも大切なことを学んだとか。また、スタジオはとてもアットホームな雰囲気で、食事も当番制だったそう。そこで竹仲絵里は、“ジャパニーズ・カレー”と“ジャパニーズ・ナベ”を振舞い、とても好評だったそうです。そして、「『Sang』の中でそんなアットホームな雰囲気が一番表れている曲です」と紹介し、『赤いラブレター』を。会場からも自然と手拍子が沸き起こりました。それからは『種』『帰らない夏と消えないあのメロディー』ほか6曲を続けて披露。アップテンポな楽曲からしっとり聴かせるバラードまで、幅広いラインナップでオーディエンスを魅了しました。
去年の東日本大震災を受けて、自身の歌と向き合う時間が増えたという竹仲絵里。「その時間を得たことでやっと、自分を愛せるように、受け止められるようになりました。そうやってこの曲が書けたことで、また新しいスタートラインに立ちました」と語り、『歌がきこえる』を。曲に込めた思いをしっかりとオーディエンスの心に伝えているようでした。本編最後は『palm love』。明るく、楽しく、祝祭的な雰囲気もあるこの曲で、会場を温かな空気で満たしました。
アンコールはボブ・ディランのカバー曲『I want you』から。曲中、「口笛をしまーす!」と高らかに宣言しメロディーを奏でたのですが、オーディエンスにも「一緒に!」とヘルプを要請する一幕も。また、「口笛の苦手な人はラララで歌いましょう!」と声をかけ、ステージとフロアが一体になって盛り上がりました。その勢いで『夜明けまで』『花咲く日まで』を。オーディエンスも手拍子で参加し、ファイナルにふさわしい熱気に包まれました。アンコール最終曲はミニアルバム『Sang』の最後に収録されている『おなじ星空の下で』を。ステージには竹仲絵里ひとりだけ。「東日本大震災が起こって、へこんでいる自分が情けなくなったのですが、誰かにがんばれと言う前に、自分ががんばりたいと思ったんです。一番辛い思いをしている人を勇気づけるには、私たちが元気でなくちゃいけないと思って。そんな気持ちで作りました」と竹仲絵里。「ずっと忘れないために、これからもずっと伝えたい曲です」と、一人一人に直接、届けるように、丁寧に歌い上げました。
そしてファイナル公演は幕を閉じ…という予定だったのですが、鳴り止まない拍手。予定外のWアンコールに。「このツアーでは一度も、というよりしばらく歌っていないかもという曲を歌います! 竹仲絵里を知るきっかけになったと言ってくださる方が多いのも、この曲です」と、『サヨナラ サヨナラ』を。リハーサルもない一発勝負だったのですが、ツアーを支えてきた上田さんと岡村さんと共に息の合った演奏で聴かせてくれました。
7月7日(土)には金沢 北國新聞赤羽ホールにて追加公演も決定! 竹仲絵里も金沢は大好きな街だそうで、ライブを楽しみにしているとか。こちらもどうぞ、ご期待ください。
【竹仲絵里】