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2012年7月 6日 (金)

『ナイン・ソウルズ』9年ぶりの上映で豊田監督・板尾・渋川清彦さんがトークショーに登場

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現在、渋谷ユーロスペースにて、豊田利晃監督の映画『ナイン・ソウルズ』が9年ぶりにニュープリントで上映されています。

それを記念して、本日7月6日(金)、渋谷ユーロスペースにて豊田利晃監督と出演者の板尾創路、渋川清彦さんによるトークショーが行われました。

雨の中集まった大勢のお客さんを前に、板尾は「この雨の中、もっと楽しいこともあるんちゃうかなと思うんですが、これを一番楽しいと思ってくれた人は大好きです」と笑顔で挨拶。

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トークショーでは、一番印象に残っているシーンとして、原田芳雄さんが作品の終盤に雨の中を走るシーンをあげ、「当時、原田さんは『なんで(原田さんが演じた)虎吉は雨の中を走るんだ』ってすごい首をかしげてた、というか半分怒っていたのが印象的で(笑)。確かに最初に見た時はそんなにグッとくる感じではなかったんですけど、公開時に何度か映画館で見たら『ああ、やっぱりこの雨の中を虎吉が走るシーンはすごくいいな』と思ったんです」と語りました。

さらに「機会があればそのことを原田さんに言おう言おうと思ってたんですけど。すごく意味のあるシーンで、僕はあそこが好きなんです。(原田さん)本人は今、どう思ってはるのかなっていうのが知りたいですね」と、昨年7月に亡くなった原田芳雄さんへ思いを馳せていました。

ほかにも現場での思い出話として、もともと台本にはなかったセリフを監督が本番直前にアドリブで追加していたことが話題に。板尾と渋川さんがそのことを懐かしそうに話していると、監督は「よく覚えてますねぇ。全然覚えてないです(笑)」と、記憶にない様子。
すると板尾は、「当時、原田芳雄さんとお芝居することになって、リハーサル通りにやられへん後輩の役者の気持ち、わからんやろ自分?(笑)」と、当時の現場での緊張感を監督に訴えていました。

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すると監督は、「そういうのが必要だと思ってたんですよね。芳雄さんだからといって、下から行くのはイヤだなと思って。対等のところで行きたいなとは思っていました。あと、(原田さんが)どうやって返してくるのかなっていう楽しみがありましたね」と。

そんな“ドッキリ”もあったという豊田監督の現場。
MCから「豊田組の魅力は?」という質問が投げかけられると、渋川さんは「人間が面白いんですよね。根本的に」と語ります。一方、『ナイン・ソウルズ』が本格的な映画への初出演だった板尾は「監督はあんまりいろいろ言ってこないので、演出がない分、よかったのか悪かったのかわからない。試されてる感じもあるし、常にモヤモヤした感じが残って苦しい感覚があるんですよね。和気あいあいという現場でもないし、役者が持っている私生活とか、人間そのものの気持ちを映しだそうとする仕掛けや雰囲気作りっていうのが怖いところもあって。なんかこう…楽しくはないんですよね」と。作品が生み出される現場での、ヒリヒリとした空気感を言葉にしていました。

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最後に、渋川さんと板尾は、それぞれ「(『ナイン・ソウルズ』は)20日までやっているので、ぜひいろんな人に広めてほしいです」(渋川)「監督の次の作品『I’M FLASH!』にも僕ら二人出ているので、ぜひ見て頂けたら」(板尾)とPR。

そして豊田監督は「映画の公開が実は9年前の7月19日で、芳雄さんが亡くなったのが7月19日なんです」とコメントし、「今回、公開期間の7月19日にもちょっとスペシャルなイベントがあるので、楽しみにしてください」と予告し、笑顔で締めくくっていました。

『ナイン・ソウルズ』は、渋谷ユーロスペースにて7月20日まで公開。
7月9日(月)には『ナイン・ソウルズ』の“9”にちなんで9の日とし、入場料金が特別価格の1000円均一となります。さらに、来場者99名様に、9年前の公開時に制作されたポストカードを蔵出しプレゼント。ぜひ劇場まで足をお運びください。

●『ナイン・ソウルズ』
http://www.littlemore.co.jp/9souls/

●ユーロスペース
http://www.eurospace.co.jp/

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