【ライブレポート】村上ショージ芸能生活35周年記念ライブ「振り返れば 何もなかった…」〜あー20年前もうちょっと頑張っといたらよかった記念ライブ〜
10月28日(日)、東京・ルミネtheよしもとにて『村上ショージ芸能生活35周年記念ライブ「振り返れば 何もなかった…」〜あー20年前もうちょっと頑張っといたらよかった記念ライブ〜』が行なわれました。
同ライブは、11月4日(日)に大阪・なんばグランド花月でも開催。今回は、ルミネでの模様をレポートします!
和太鼓のパフォーマンスで華々しくスタート……かと思われましたが、和太鼓を披露しようと真顔で登場したショージが、バチに代わって手渡されたいろいろな小道具にツッコミを入れていくという、芸人らしい始まりを見せます。
雨上がり決死隊MCのもと行なわれたのは、「Wikipedia TALK」。ゲストの山崎邦正、バッファロー吾郎、中川家、ギンナナ・金成公信、キングコング・梶原、椿鬼奴、友近とともに、ウィキペディアに書かれた自身のプロフィールを検証しました。
ゲストは全員、ショージと縁のあるメンバーばかり。「相方・Aさんはショージと婚活に励んでいるみたいですよ」と語るのは、バッファロー吾郎・竹若。Aによると「離婚した時に、ショージさんから飲みに誘われた」そうで、そこからよくお誘いを受けるようになったようです。が、Aに「“俺、今度トーク番組に出たら、アメなめたろう思うてんねん。で、ガム食うてたら、大リーガーと間違われるやろ?”と言われてから、あんまり好きじゃない」とぶっちゃけられてしまいます。
ショージが吉本所属の女芸人でいちばんタイプだというのは、鬼奴。「かわいいもん。キレイやし!」と絶賛するショージは、「私、彼氏ができました」と報告され「肌キレイになったもん。恋してるからや」とさらに誉めちぎっていました。
Wikipediaには「身長164cm」と書いてあるのですが、本人は「168cmある!」と豪語。「僕を小さくみせようとマネージャーがしてる。あいつのせいで、ドラマの仕事が減ってるねん」と不満そうです。
「明石家さんまになりたい」と思ってこの世界に入ったという記述に関しても、「これは違う。元々は、小学5年生の頃に岡八郎さんを観てから。さんまさんを初めて観た時に思ったのは、“この人と一緒に仕事したいな”ということやった」と、解釈のずれを指摘していました。
また、『ドラえもん』の声優オーディションを受けたのは事実らしく、関西弁で台詞をしゃべったところ、審査員から爆笑をかっさらったそうです。ドラえもんだけではなく、ジャイアンの台詞も読んで爆笑を取ったそうですが、結局不合格。不満げなショージでしたは、ゲスト陣から「だって兄さん、あの声優オーディションは若返りを図ったものですから。兄さん受かるわけないですやん」と言われ、納得したようでした。
35周年記念ライブというわけで、ショージと古くからの知り合いであり、同じく芸能生活35周年を迎えた軽井沢剣次郎も登場。もちろん、軽井沢を演じるのはショージです。
「軽井沢剣次郎歌謡ショー」で、持ち歌「落花生」を熱唱した軽井沢のお祝いに駆けつけたのは、水谷千重子!「剣ちゃん、おめでとう!」と声をかけられ、笑顔を見せながらも恐縮していた軽井沢ですが、水谷に快諾され、念願のデュエットを実現させました。
『R-1ぐらんぷり』に挑戦した過去のネタを、ゲスト芸人に採点してもらおうというコーナーでは、2008年、2010年、2011年のネタを披露(本人は過去10年間挑戦していると言い張っていたようですが、スタッフの調べによると2008年から出場していたようです)。
3ネタとも客席は爆笑ながらも、賞レースには不向きなネタばかり。ベテラン審査員を演じ切るという一人コントに徹していた中川家・礼二は甘い点数を付けていたものの、Aと鬼奴、そして前述の二人に代わって登場した山崎、中川家・剛には辛い点数をつけられていました。
FUJIWARA、COWCOWとのユニットコントでも、ショージの個性が炸裂。映画の撮影現場を舞台に物語は展開していくのですが、主演女優演じるFUJIWARA・原西と監督(COWCOW・山田)の愛人扮するCOWCOW・多田のギャグバトルに参戦したショージ。
羊のかぶり物を着用し、鮭のレプリカを持つという不思議なキャラ(?)で登場し、後輩たちを戸惑わせます(コント後、「打ち合わせの早い段階から、“羊と鮭用意しといてくれ”と言っていた。てっぱんなのかなと思ってたけど、まさかあんな空気になるとは……」と困惑を隠せない山田でした)終始、自由にコントを引っ掻き回していくショージに、藤本からは「ただ、メンタル強いだけですやん!」とツッコまれていました。
エンディングでは、ショージの骨頂とも言える新作ギャグを披露。腕をぎゅーっとひねりながら「絞り出したけど、何も出ない僕」と発言するというぬるっとした展開に、「裏で10回くらい練習してましたけど……今日すべり芸を見事に完成されましたね!」と、金成から声をかけられます。
さらに、水谷千重子からは「キャラの定まらない演歌歌手……困っちゃった!」とツッコまれる始末。それでも、「いつも大阪でさんまさんに怒られてる印象しかなかったけど、ショージさん、今日はカッコよかったですよ!」(雨上がり決死隊・蛍原)「羊と鮭……今日の晩にまた思い出します」(鬼奴)と、後輩たちは賛辞をおくります。
「R-1のネタ、ああいう点数つけましたけど、僕の中では1位です。面白くてしょうがなかったですね」と感嘆するAに、「あれ、あげる」と言った瞬間「遠慮させてもらいます」と即答され、大笑いするショージでした。
最後に、「自ら35周年の記念ライブをやりましたが、なんもない状態で、あたたかい後輩たちに見守られながらなんとかできました。これで、36周年記念ライブもできるかも(笑)。今日は皆さん、私のためにありがとうございました。これからもよろしくお願いします!」と客席に挨拶。
会場に響き渡るあたたかい拍手、微笑ましく見守る後輩たち……。ショージの愛されぶりを、ひしひしと感じた記念ライブでした。
【村上ショージ】