ハイヒールが8年ぶりに漫才でなんばグランド花月に出演!
12月28日、なんばグランド花月の「吉本興業創業100周年特別公演 265日目」にハイヒールが出演、2004年以来8年ぶりに漫才を披露しました。
しばらくはテレビ中心の活動になっていたハイヒールですが、今年芸歴30周年を迎えたことを機に、舞台(漫才)にも力をいれて活動していくことに。そして今後は定期的に、劇場での漫才出演を再開していきます。
その布石となった今回のなんばグランド花月での漫才。ネタ時間は約12分。ハイヒール結成のなれ初めから、お互いの学歴、家族のことなど、好き勝手に言い合うふたり。そして加齢とともに痩せづらくなっている中、モモコが2か月で8キロのダイエットに成功したという報告も。その秘訣が「憧れの人に恋をする妄想ダイエット」。どの有名人を妄想するか?というテーマでは話題の芸能ニュースを盛り込むなど、会場を大いに沸かせました。最後はもちろん、決めポーズで「どうもありがとう」。終始、息の合った漫才で楽しませてくれました。
「なんばグランド花月」3回目の舞台終了後には、このたびの感想や今後の展望を述べました。
リンゴ コンビを組んで30年、吉本興業100周年ということで、しばらく休んでいた漫才をお祭り気分の中で8年ぶりにやらせていただきました。今年の頭から、“もう1回、自分たちの立ち位置を確認するためにもやってみよう”と思い、漫才に取りかかりました。最初は思い出すために自分たちのビデオを見たりしましたね。そして今日、なんばグランド花月に出させてもらいましたが、来年からは定期的に劇場に出させていただけるように頑張っていきたいと思っています。
モモコ まったく同じ意見です!
――今日の舞台を終えられて、率直のご感想をお願いします。
リンゴ 舞台は厳しいです。
モモコ 生放送に強いタレントと言われているように、生放送でフリーで、がーっと喋ることに慣れているのと、二人とも喋りたくて漫才でも同時に喋っちゃうところもあって。なので、漫才の感覚を戻していきたいなと思いましたね。
リンゴ フリートークと漫才は言葉のキレが違うので、会話の仕方が違うんです。私たち二人だけで成立しても、お客さんを交えた三角形でやると自分たちが思っていたようにはならないこともありますね。
モモコ あと、今日は久々なのに、急に悪口のアドリブを入れてくるからどうしようかと思いました。
リンゴ 昔はそうやったんですよ。5分ぐらいのネタを、アドリブを入れて15分ぐらいにしてやっていたので。
モモコ お互いが相方を笑わせよう笑わせようって作っていくタイプの漫才で。なので、漫才中のたとえもどんな人物が来るかわからない。1回目は安倍晋三と急に言われて「再チャレンジ」としか言えませんでした。それがまたお客さんに伝われへんで…。
リンゴ ものすっごい悲しかったな、あれ(笑)。
――8年という期間が空いた理由は何だったのですか?
リンゴ 私が不妊治療をしていたことと、そのあと、モモコが子供を出産して体調が悪かったりということもあって、何となく(漫才を)してなかったという感じでした。
モモコ おかげさまで忙しく、日々の仕事に追われていた感じだったので。
リンゴ アイドルの方とか人気がなくなって脱いでも誰も来てくれへんけど、人気のあるときに脱いだら話題になるじゃないですか。それと一緒で、仕事があるときに漫才をやってみようと思いました。
モモコ これがほんまの気持ちです(笑)。
――ご自身のビデオをご覧になっていたということですが。
リンゴ はい。今年の年明けからずっと見ていましたね。
モモコ そのビデオの自分たちが若くて元気がよさそうで。
リンゴ 化粧がどうだとか、このころ若かったなぁとか、そういうことばっかり言ってましたね(笑)。
モモコ あんまり勉強になりませんでした(笑)。
――モモコさんの体調はいかがですか?
モモコ はい。大丈夫です。子育てもひと段落しましたので。遊び始めたり、お酒飲みだしたりしたら元気になって。子育ての間、ちゃんとしようと思い過ぎていたのがストレスになっていたのかなって。だからこれから、どんどん不良になっていきます!
――今日の漫才のネタはどのようにして決められたのですか?
リンゴ 吉本が100周年なので、そういうことに絡めたネタの方がいいかなと思って、ハイヒールの歴史みたいなものをやりました。
モモコ 今年から月に2回、漫才の練習やネタ作りをしてきたのですが、早く作り過ぎて1月、2月に作ったネタは一切使われへんっていう感じですね。
――ネタ中にもあったダイエットは本当に成功したんですか?
モモコ はい。「妄想ダイエット」または「ノイローゼダイエット」と呼んでいるのですが、あれは本当の話です。この舞台のためにしました!
リンゴ うそつけ、たまたまやん。
――8年ぶりの漫才出演ということで、NSCの同期のダウンタウンさんやトミーズさんからは何かお声掛けはありましたか?
リンゴ こっそりやりましたから、何も言ってないです。ただ、ほかの芸人さんはびっくりされてましたね。出番表を見て、突然(ハイヒールの)名前があるので、「何でまた!」とか、いろんなタレントさんに言われました。諸先輩方からは「戻ってきてよかった」と言っていただきましたね。そのお言葉に、自分たちの帰るところができたかなと思いました。中田カウス・ボタン師匠は「よう戻ってきたな、おかえり」って言ってくれました。
モモコ ぼんちさんや先輩方からも、いろいろアドバイスをいただきました。
――ご家族の反応はいかがでしたか?
モモコ 本職は漫才師なので“よかったな”という感じで。長男は昔、(ハイヒールの)漫才を見ていたんですけど、下の二人は見たことがなくて。今日のお昼に私が「今日、漫才復帰します」とホームページに載せていたのを子供たちが見て、3人が慌てて3回目の舞台を見に来ていましたね。下の子二人は、初めて見たと思います。
リンゴ 劇場やテレビ局には生で私たちの漫才を見たことがない若いスタッフがいるみたいですね。若いスタッフってそうなんやって、8年という月日を感じました。
――終わってハケるときのポーズは昔から変わらず?
リンゴ そうなんですよ。
モモコ 打ち合わせもしてなかったのに、お互いに足が上がったんで(笑)。体、重たいはずやのに。楽屋の鏡前でも漫才の練習をしたんですが、「どうもありがとう」まではしていなくて。「もうええわ」までの練習だったので、舞台で「どうもありがとう」って言った時、ポーズが自然と出て。体は覚えているんだなと思いました。