よしもとニュースセンター

　「吉本百年物語」12月公演『日本全国、テレビで遊ぼ』が12月29日（土）に千秋楽を迎えました。この公演で話題だったのが、桂三枝（現・六代　桂文枝）と西川きよしが司会を務めた伝説の番組『パンチDEデート』の再現。桂三枝を演じるなだぎ武と、西川きよしを演じる西川忠志が、抜群のコンビネーションで当時の盛り上がりを蘇らせていました。一般参加者の男女に代わり、毎日、日替わりゲストが出演していましたが、千秋楽は中條健一と浅香あき恵の新喜劇コンビが出演し、盛り上げました。

　まず、きよしを演じる忠志に呼びこまれたのは中條健一。いつもの鮮やかなグリーンのスーツで決めた中條の姿に、客席から拍手と共に「うわぁ～！」とどよめきが起こります。「こちら、久々のアスパラガス！」と例えられ、ご満悦の中條。一方、桂三枝扮するなだぎに呼びこまれた浅香あき恵は「こちら、久々の鼻ニンニクといった感じ」と例えられます。

　自己紹介タイムで、忠志に名刺を差し出す中條。「公開番組で、名刺を渡されたのは初めてです！　しかも、名刺まで緑！」と驚く忠志。さらに「ちょっと写真撮って」と忠志に携帯電話を差し出すも、その携帯電話も緑！　こだわりが光ります。続いて年齢を尋ねられた中條。「47歳です」と答えると、「とても47歳に見えません。お若いです！　46歳に見えます」という忠志のボケに、中條がコケて応えるやりとりは、まさに新喜劇そのもの！　カーテンの向こうにいるなだぎは「なんか今、緑色の物体が見えましたよ!?」と訝しげ。
　続いて浅香あき恵の自己紹介。なだぎから名前を聞かれ、「松嶋菜々子、27歳です」と答え、なだぎに「この方、大変なウソツキでございます」とあきれられ……。さらに好みのタイプに「韓流スターのチャ・スンウォン」と答えてその魅力を語るも、なだぎに「顔のほとんどが鼻」、「鼻の脂で床がスベる」など、新喜劇同様鼻をイジられる始末。
　中條もまだまだ突っ走ります。「今日は千秋楽ですよね。僕が在籍する劇団から、お祝いを」と忠志に祝儀袋を渡し、「これでお茶でも飲んでください」。客席から拍手が起こります。「こんなん初めてです！」とうれしそうに中身を確認する忠志ですが、祝儀袋に入っていたのは緑茶のティーバック！　「ちょっと！　ほんまにお茶しか飲めないじゃないですか！」と詰め寄ると、「ウソはついてませんやん！」と中條。そのやりとりをカーテン越しに聞き、「そちらの男性の方、日ごろ、劇団でやっていることをすべてぶつけてきているような感じですね」となだぎ。中條は忠志に「芸能界で好きなタイプの女性は？」と尋ねられたときも、躊躇することなく「秋田久美子さん」と妻の名を答えてまたも客席から拍手が。

　そしていよいよご対面タイム！　ふたりを区切っていたカーテンが上がるやいなや、「くっさ!!」と叫ぶ中條に「やかましいわ！　失礼じゃないの！　何してるの、こんなところで!!」と浅香。すると中條は「（浅香あき恵は）うちが結婚したときの仲人なんです」と激白し、「えぇ～!?」とふたり。「あなたたち、素人さんじゃないんですか……？　これ、あくまでも素人さんの番組なんですけどもね」と、ここまで来ても忠実に芝居の筋を通そうとするマジメな忠志に客席から笑いが起きます。
　波乱（!?）が起きたのは本人同士の質問タイム。「ちゃんと家にまっすぐ帰ってる？　ちゃんと子供をお風呂に入れてるんやろうね？（浅香）」、「今年3月に子供が生まれまして、風呂は嫁がいつも入れてるんですが（中條）」、「ちゃんと入れなあかんよ。そういうのはお父さんの役目としてやらんとあかん！（浅香）」、「でも僕にも仕事があるし……（中條）」「そんなこと関係あらへん！　そこはポジションとして守っとかんと。早く家に帰りなさいよ！（浅香）」。その一連のやりとりを見守っていたふたりでしたが、浅香が次第にエキサイトするのを見て「ただの公開説教やがな！」となだぎがなだめていました。

　波乱尽くしのご対面でしたが、いよいよ好感度チェックタイムに。歯に衣着せぬ物言いが逆に好印象だったのか、見事カップル成立!!　「やっぱり長い間、ご縁を結ばないといけないので」と浅香。中條は「ちょっと怪しい関係になってみようかな、と」とボタンを押した理由を語りました。

　見事（!?）、カップル成立で締めくくることができた千秋楽の『パンチDEデート』。「カップルがなかなか成立しないので、今日は成立してうれしいです」と忠志となだぎ。新喜劇の強力タッグが最後に笑いの花を添えてくれました！