ロバート秋山&インパルス板倉の「ずっとこの味。僕らの街の洋食屋さんトークショー~楽しすぎる約90分~」
2月7日(土)、東京・ルミネtheよしもとにて『ロバート秋山&インパルス板倉の「ずっとこの味。僕らの街の洋食屋さんトークショー~楽しすぎる約90分~」』が開催されました。
NSC東京4期生の同期で、在学中にはコンビを組んでいたこともある2人によるトークライブ。立ち上げ当初からさまざまな設定が組み込まれてきましたが、9回目を迎える今回は"街の洋食屋さん"を舞台に、まずはミニコントからスタートしました。
舞台は、街の洋食屋さん。1ヵ月前に亡くなった父親から店を受け継いだ秋山。新人シェフの板倉を迎えて、店を盛り上げるべく、意気揚々と登場します。
父親のレシピをもとに、店の看板メニューであるオムライスをつくり続けるも、長年通ってくれた年配のお客さま(つな)から「味が変わった」と指摘されます。
ショックを隠せない秋山は、ウェイター(ラフレクラン・西村)から「今夜の予約は0名です」と告げられるだけではなく、一緒にがんばってきたシェフ(ラフレクラン・きょん)から「知らないんですか? うちのオムライスがなんて呼ばれてるのか? 真似ライスって呼ばれてるんですよ!」とまで言われてしまいます。それでも頑な姿勢を見せる秋山に、シェフとウェイターは愛想を尽かして......。
かなり長めのコントが続いたのち、暗転から明転。開口一番、「長いよ!」とツッコむ板倉です。
「いつもより長い! トークショーじゃないって、これ!」という不満を静かに聞いていた秋山は「回数を重ねるによって、自分の首を絞めるというか何をしたらいいのかわからなくなる」とぽつり。「最初はハワイアントークショー、月面トークショーとかいろいろとやって3年目になるんですよね」と振り返ります。
この日は、同ライブ始まって以来となる満員御礼!
「楽しみたい人だけが楽しんでくれればいいなって思ってたけど、これだけお客さんが入ったら緊張する」と笑う板倉。「フラットなトークライブだと思ってきた人!(多くの方が挙手したのを観て)面食らったでしょ? 空気が演劇なんだよ」と言うと、秋山は「そう言いつつも、好きでしょ?」と返します。
「板さん、洋食好きでしょ?」と言いつつ、ルミネ近くで待つ某シェフをはめ込んだコラージュ写真、車輪のついたエビの写真などを見せるという茶番に、「いつもこのパターン!」とツッコむ板倉。さらに、相方・堤下まで洋食にコラージュされて「これじゃあウケないよ!」と嘆くと、大きな笑い声が起こりました。
コントで絶対にやらない恥ずかしい仕草として、親指と小指で示す電話のポーズを挙げる秋山。「この前やってる人を観て、"俺、やったことないな"と気付いた」と話すと、板倉も「俺もない」と同調します。
「竜次に言われて気付くパターン多い」と言う板倉。「昔のCMとかも言われなければ蘇らなかったものがたくさんある」と言われた秋山は、「(話しても)誰も覚えてない。話したあとにYouTubeで調べて、"俺は合ってるんだ"と納得してる」と発言。ですが、逆に板倉が覚えている幼少期のCMについて話しても、秋山はほとんど「知らない」と返すそうです。
記憶力のいい秋山は、「みんなのうた」から2曲ほど印象に残っている歌を披露。「知らなくても面白いよね」と笑う板倉に、「『赤鬼と青鬼のタンゴ』の影響されて、『運動のタンゴ』っていう歌をつくった。ただただ、種目を並べるだけ」と歌うと、大きな笑い声が。さらに、『オモクリ監督』(フジテレビ系)でも披露された秋山のオリジナルソング「TOKAKUKA」については「プールに行ったときに思いついた」そうで、「すごいわ! 普通ウケないもん。音楽系の才能ある」と絶賛する板倉に、「まぁ、ほとんど顔芸だけどね」と笑い返す秋山。キーの変化にも耳ざといそうで「俺、洋のツッコミのキーが低いってダメ出しするもん。何年言ってもわかってもらえない。馬場に言っても、あいつもわかってないから理解してくれない。3ヵ月に1回しか正解が出ない」と嘆いていました。
さらに、話題は花粉症へ。
「秋の花粉症にもなったっぽい。俺、春と秋両方ってことは、1年のうち半年も花粉症に苦しんでいる」と落ち込む板倉。「寝ても寝ても眠いのは、アレルギー反応」と続けるも、花粉症ではない秋山は「花粉症の人みんな、そういうこと言うけど本当なの?」と首を傾げつつ「ブラジリアンビキニの要領で、小さいマスクをつくった。カバンに入ってると思うから持ってくる!」と袖にはけて楽屋へ。一人残された板倉が「まさか最初のコントだけじゃなく、トークでも置いていかれるとは」と嘆いていると、かろうじて鼻と口を隠したマスクを着用して戻ってきます。
これには会場大ウケ! 市販のマスクを解体してつくったそうですが、結局、ヒモの部分は1人分しかないため、切り取ったマスクの半分が余るという説明に、「じゃあ、普通のマスクでいいじゃん!」と指摘する板倉でした。
そんな板倉、マンションの管理組合の副理事長に就任したそう。「日本一似合わない!」と驚く秋山の反応に反して、積極的に会議に参加して意見を述べたり、近所の小学生と触れ合ったりと楽しんでいる様子です。
子どもが好きだという2人ですが、「俺は(子どもから)こいつヤバいなっていう目で見られることが多い」と言う秋山。自分の子どもを実家に連れて返ったところ、母親になつかなくて困ったんだとか。「リアクションがデカい。とにかく圧がすごい。子どもが泣くから、最後の日は遠くから手ぇ振ってた」と真似する様子を観ながら、板倉は「それ、どっちも悪くないのに、どっちもかわいそうだね」と同情しました。
そのほか、レトルトカレーが大好きだという板倉によるレトルトカレー効きも。目隠しして3種類の中から大好きなカレー曜日を当てるというコーナーでは、見事的中! 黙々と食べ続ける板倉を見つめながら、秋山は「食事のとき、いつも黙って食ってる。馬と食事行ってんのかと思う」とぼやいていました。
秋山が咳をしながら舞台袖へはけて行ったかと思えば、突然、コントが再開!
事前に何も知らされていなかったと思われる板倉は動揺しつつも、客席後方から小走りでやってきた作家の差し出すフリップに書かれた台詞を必死で読みながら物語を進めます。
板倉が店に一人でいるところに、来客(オオシロリキ)が。オムライスを注文され慌てますが、秋山の父親が残したレシピが見当たらず、自らつくることに。そのオムライスを、来客が絶賛! 帰って来た秋山は勝手に調理したことを怒りますが、一口食べて「美味い」とその味を認めます。このことにより、自らの味をつくることの大切さに気付いた秋山。再び戻ってきたシェフ、ウェイターと共に一丸となって店を盛り上げていくのでした――。
エンディングでは「3年やってきたから、次どうしようかと悩んでしまう」と話す秋山。今考えているのはタクシードライバートークショーだそうで、「バックミラー越しにお客さんを見ながら(つまりは、後ろ向きのままで)やりたい」と展望します。
「僕は何も知らない」と笑う板倉。「トークライブなのに、今回4回も打ち合わせしてしまった」と言う秋山は「次は3~4ヵ月後。タイトルを聞けばわかると思うんで、"このシリーズか!"と思って来てください」と、次回の来場を呼びかけました。
【ロバート】【秋山竜次】【インパルス】【板倉俊之】