よしもとニュースセンター : トークもネタもたっぷりと！4月4日（土）に東京で2公演を行うヒューマン中村にインタビュー

2011年に『R-1ぐらんぷり』で初めてファイナリストとなって以来、5年連続で決勝の舞台に立ち続けているヒューマン中村が、きたる4月4日（土）、東京・シアターブラッツでライブを行います。4回目となる佐久間一行とのトークライブ「Dブロック」、ネタをふんだんに詰め込んだ単独ライブ「Humakes」の2本立て公演で、どんな笑いを届けてくれるのか!?　その内容や見どころについて、根掘り葉掘り聞いてきました。

----「Dブロック」というタイトルは、2011年の『R−1ぐらんぷり』から来ているんですね。佐久間さんと対戦したのが、まさにDブロックで。

そうなんです。あの時は、お互い初の決勝進出。それまで一方的に知っていたんですが、お話するのは初めてでした。佐久間さんは仕事の都合から大阪会で準決勝に出ていて、そのまま結果発表を受けて次の日に東京で記者会見だったんです。大阪から決勝に行ったのがほかに僕だけだったので、初対面にも関わらず、ふたりで新幹線に乗って東京に行きました。佐久間さんにしたら、初めての決勝進出で一緒に新幹線に乗ったから"戦友"みたいな...「仲良くしようね」って思ってたのに、いざネタ順を決める段になって、僕が佐久間さんのいるDブロックを選んだもんやから、「うわ、こいつ俺に挑んでくるんかい」とビックリしたそうです。急に背中に切りつけられた、みたいな（笑）。

----佐久間さんにとっても非常に印象深い出会いだったんですね。

いまだにずっと言われてます。

----そんなおふたりが、トークライブを一緒にやることになったきっかけは？

僕はもともと佐久間さんと何かやりたいと思っていて、佐久間さんも僕のことを気にかけてくれていて...佐久間さんが大阪でやったトークライブにゲストで呼んでいただいたりもしました。そんな時、神保町花月でトークライブをしませんか、という話が来たので、「じゃあ佐久間さんとやりたいです」と。1回で終わらせるのはもったいないということで、最初から「vol.1」とつけてやらせてもらいました。

----ライブ以外でも、普段からおつきあいが深いんですか？

東京と大阪なので、ライブが終わってご飯に連れてってもらうぐらいですかね。でも、本当に佐久間さんはやさしいんですよ。トークライブも同様なんですが、僕がすごいネガティブで卑屈なんで、佐久間さんが「そんなことないよ」と平和解決してくれるというか...カウンセリングみたいです（笑）。

----なるほど、精神安定剤のような方なんですね。

はい、癒されます。

----性格的には対極にある、と。

それがすごく楽しくて。ライブでも、そういうところを見ていただきたい。

----例えば前回の「Dブロック」では、どんなお話をされたんですか？

佐久間さんは優しい感じやけど、最後の最後で壁作る、みたいな。

----どういうことですか？

前回は昨年の10月で、ちょうど大きな台風が来てたんですよ。僕は東京から夜行バスで帰るつもりだったんですが、バスが動かないということで、じゃあ佐久間さんちに泊めてくれますか、みたいなことを舞台上で言ったら、「今日はちょっと...」（笑）。それまですっごく仲良くしゃべってて、「東京に来たらいつでも誘うし」みたいなこと言うてたのに。

----ヒューマンさんが思いもよらない返しだったんですね。

そう、だから僕は「Dブロック」というイベントで、あのやさしい佐久間さんの陰の部分を知りたいと思ってるんです。そこにメスを入れたいんですよ。

----毎回、それを引き出そうとしている。

HEPホール（大阪）でやった時も、「サイコパステスト」という凶悪犯罪者度がわかるテストをやってもらったり（笑）。でも、佐久間さんは防御が固いんで...。

----まだ引き出し切っていないんですね。

引き出せるまで、このライブをやり続けたいです。つまり、このライブは「悪佐久間」を引き出せたら終わりという。

----ちなみに、ここまでの手応えは？

10％ぐらいは引き出せたかな？　逆に佐久間さんは僕に対して、「もっと楽しく考えたらいいよ」とカウンセリング姿勢で来るから...そこの攻防を楽しんでもらいたいですね。「Dブロック」の最終形態は、僕と佐久間さんの性格が入れ替わるっていう（笑）。陰と陽のコントラストを楽しんでいただけたらと思います。

----今回は、どんな話題をぶつける予定ですか？

陰の部分もそうですけど、女性の影がまったく見えないんですよ。だから恋愛の話とか、そういう部分も引き出したいですね。あんな感じで、すっごいギャル好きやったりしたらビックリしますもんね（笑）。

----ぜひ、皆さんに見届けていただきたいですね。

佐久間さんの防御の壁を乗り越える秘策を、4月に向けて考えてますんで、ぜひ見に来てください。

----「Dブロック」の後は、単独ライブです。

今回のタイトルは「Humakes」。かなり「やってんな」というタイトルになりましたけど（笑）。（東京での単独ライブ）1回目が「Humania」で、僕のマニアの人に向けてやる、という。それがきっかけとなり、「ヒュー」で始まる造語が、東京でやる時のタイトルという自分のルールができてしまった。今回は、僕が作ったネタをいっぱい見てもらうっていう意味でつけました。

----内容は、完全にネタ一色？

フリップとかコントとか...東京の方は、『R−1ぐらんぷり』であったりほかのネタ番組でしか僕のネタを見たことない方が多いと思うんです。ライブではコントもやってるので、それ以外にもこういうことをするっていうのが見せられたら。フリップネタにもいろんな種類があって、テレビでやってないフリップネタもいっぱい見てほしい。

----では、本数はかなり多くなるんでしょうか。

毎回、90分で10本近くはやってます。去年、大阪で毎月単独ライブをやっていたので、ネタはいっぱいある。もちろん新ネタも入れますし、自分の全部を注ぎたいなと思ってます。

----完全におひとりですか？　それともどなたかゲストが...。

そこにはこだわってないんですけど、たまたま今までの3回は僕ひとりでしたね。今回は、ゲストを呼ぶかもしれないし...例えばユニットコントをやったとしても、台本は僕が作ってるんで、「Humakes」っていうタイトルには変わりないかなって。

----大阪ではコントもおなじみですが、初めて見た方は驚かれるかもしれません。

イメージがないですからね。コントを作る時は、フリップネタでできないことをやっています。フリップネタっぽいコントじゃなく、フリップとは違う頭を使って考える。あと、東京の方は知らないと思いますが、僕、まあまあ湿りけのある下ネタが好きで（笑）。例えば、女子高に侵入した男の話とか...それを東京の単独でやった時は、ものの見事に引かれましたけど（笑）。

----そういう一面もあるということを伝えていくわけですね。

僕の全部を見せたいなと思ってます。

----東京のお客さんの雰囲気は大阪とまた違いますか？

単独ライブは、いつもウェルカム感がありますね。あったかいお客さんばかりです。ただ、さっきも言いましたけど、やっぱり免疫がないから下ネタで引かれるっていう（笑）。前回の単独に関しては、最後の最後にやった長尺コントで変態的な部分を見せてしまって、引かれて終わりました（笑）。そういうことも学習したので、ほどほどにしておきます。いい塩加減で。

----今回も10本ぐらいの予定ですか？

それはまだ決めてません。2本の可能性もありますし（笑）。下ネタ45分を2個やるかもしれません。

----（笑）。皆さんがよく知っているヒューマンさんもあれば、知らないヒューマンさんもある、と。

あ、こういうのもするんや、というのを見せられたら。将来的には、東京でもコントだけのライブなんかやってみたいですね。

----時間が許せば、「Dブロック」と「Humakes」、セットで見ていただきたいですね。

そうですね。トークを見ていただければ、僕の人間性がよりわかると思うんで、ネタもまた違う見方ができるかなと思います。佐久間さん目当てで来られたお客さんが、「ヒューマン中村、気になるな」と思って単独も来てくれたらうれしいですし、逆にネタだけ興味ある人は、その前のトークライブに来てもらって「ネタはあんな感じやけど、素の人間はこうなんや」みたいな部分も。テレビでしか見たことがない人は、いろんな驚きがあると思います。

----楽しみにしています。では最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします！

ずっと言ってますけど、テレビで見てるネタは僕のうわずみ液でしかないので、沈殿の部分を見てほしい。単独ライブでは、下の方に沈殿した、コクのあるネタを楽しんでください！

● イベント概要

佐久間一行×ヒューマン中村トークライブ「Dブロック」vol.4