NOROSHI2015 presented by 大学芸会 準決勝2日目
3月1日(日)、東京・よしもと浅草花月にて『NOROSHI2015 presented by 大学芸会』の準決勝2日目が開催されました。プロ顔負けのネタに、堂々たる立ち振る舞い、確立されたキャラに、さらにはドバイの女子留学生による小噺まで...とハイレベルかつバラエティに富んだ内容で、笑いの新しい波を感じさせる大会となりました。
『NOROSHI』とは、全国イチ面白いサークルを決めるお笑い団体戦のこと。お笑いの情熱はプロだけではない、大学サークルでもお笑いシーンを盛り上げていけるということを証明するために立ち上げられた大会で、サークルを代表する学生芸人がチームを組み、「漫才・コント・ピン」の3種目で競い合います。予選6日間、準決勝2日間、決勝に分かれて開催されており、この日はその準決勝の2日目。エントリー総数27大学140組の中から、ついに決勝戦出場の8組が決定します。
この日のMCは囲碁将棋。囲碁将棋の「NOROSHIー!」の掛け声に、会場全員で「準決勝ー!」と応え開幕。まずは、「エントリーNo.24 国際基督教大学お笑い研究会 チーム子」。女性コンビ"パティポピンズ"が、妖艶な女と、ゆるりとしたツッコミの漫才で、会場の空気をつかみます。ピンネタでは、ドバイの留学生"花子"が、浴衣姿で落語よろしく小咄を披露。高座に上がるやいなや、いきなり大胆にひれ伏し、「あっちがメッカの方向だから、つい祈っちゃうんですよー」と笑わせます。落語のネタにドバイあるあるを織り交ぜた巧なネタで爆笑をさらい、会場のお客さんの心をガッチリつかみまました。最後は、男女3人組"アンルイス"が、山びこをネタにしたコントを。リュックから大量になだれ落ちるお菓子など小道具を上手く使って会場を沸かせました。
2番手は、「エントリーNo.15 早稲田大学お笑い工房 LUDO SANNEN from LUDO」。小島よしお、かもめんたるをはじめ数々の芸人を輩出する、お笑い活動さかんな早稲田大学から、16年目を迎えるお笑いサークルの3年生だけで結成したチーム。ピンネタは、ウザキャラの"IZAWA from JAPAN"がフリップネタを。このウザさ、だんだんクセになる!? 漫才は、結成2年の男女コンビ"ビューティーズ"。自らの美貌(?)に絶対の自信を持つ美脚の女と、振り回される男のズレ漫才を。コントは、4人組"戦闘種族"。ボケ3人に、シンプルかつ絶妙なタイミングのツッコミで笑いを。ネタ構成やワードセンスに、さすがの偏差値の高さを感じさせるチームでした。
3番手は、「エントリーNo.76 上智大学SCS チーム恐喝」。サークル内のてっぺんから底までを集めたというチームは、勢いがすごい! 中でも注目は、ピンネタ初体験という1年生の"さーや"。子役のオーディションを舞台に、突然、ビヨンセもビックリの圧倒的な歌唱力で熱唱。毒のきいた歌詞で、あれやこれやをディスり、この日一番の爆笑をさらいました。彼女のネタを見た芸人たちも「面白い!」(囲碁将棋・文田)、「才能のかたまり」(マテンロウ・アントニー)と絶賛。その他、漫才は、タンクトップで筋肉自慢の"マーライオンズ"がハイテンションな勢い勝負の漫才を、コントは"スメバチ"が元気なショートコントを。キャラの濃いイロモノ芸と、実力派さーやの混合技で、インパクトを残しました。
4番手は、「エントリーNo.80 明治大学お笑いサークル木曜日Z crazy party~狂乱の宴~」。最近180人を突破したという巨大サークルの2年生によるチーム。漫才は、"サマータイムマシンブルース"が、一人芝居を続けるボケを、一旦泳がせておいてからつっこむ王道の漫才を。コントは、結成1週間という3人組"グランドマザーカレー"が、ポケモンを題材にしたネタを。同世代のお客さんのツボをついたネタで、会場の笑いを誘いました。ピンは、"index 小笠原"が、パネルを蹴り倒し、奇声を発しながらのハイテンションなフリップネタを。会場に漂うあっけにとられた置いてけぼり感も笑いにかえ、ある意味、旋風を巻き起こしました。
5番手は、「エントリーNo.115 創価大学落語研究会 チームギリシャ」。漫才は、1年生コンビの"キマイラ"が、この大舞台で寝るというボケひとつで勝負。ピンは、昨年の「大学芸会」団体戦審査員賞受賞の"ヘヴン"が、「戦争の終らせ方」というフリップネタを。発想力の面白さとイラストのうまさで、会場もうなる笑いを。コントは、昨年の「大学芸会」団体戦優勝の"電気ドンキー"が、なぜか右手が怖くなるというネタを。巧みな演技力はさすが。
休憩を挟んで登場の6番手は、「エントリーNo.45 慶應義塾大学お笑い道場 O-keis チーム道場主」。慶應義塾大学唯一だといいお笑いサークルが、総力戦で勝負。ピンは、"CH@I"が一人コントで熱演。いい子ばかりで全く問題が起こらないクラスに、先生の理不尽な怒りが爆発。漫才は、結成2年の"メロメロ産業"が、しつこいボケをツッコミがいなす、息の合った正統派漫才を。コントは、"メタリカ"が、クリスマスがテーマのネタを。父からの驚きのクリスマスプレゼントに、会場も爆笑。
7番手は、「エントリーNo.57 創価大学落語研究会 赤組」。創価大学落語研究会といえばナイツを生んだ名門。現在も100名以上のメンバーを擁し、精力的なライブ活動を続ける本格派サークルの厳選メンバーはやはり強かった! 漫才は、高校からの友達だという"タクラマカンオーケストラ"が、喧嘩漫才で見事な掛け合いを。ネタはもちろん、ルックスも含めすでにプロの若手漫才師の風格。ピンネタは、昨年の「大学芸会」団体戦優勝の"山田賢太郎"がストレートな一人コント。ネタ構成、演技力に優れ、オチもしっかりと決め、こちらもすでにプロ顔負け。そして、コントの"世界のピスタチップ"はガラリと変わり、キモかわなトトロ&侍がシュールな世界を展開。出場者のほとんどが練りに練った正統派のネタを披露する中、ナンセンスな笑いで勝負。3組そろってハイレベルかつバランスも考えた構成で、実力を見せつけました。
8番手は、「エントリーNo.14 早稲田大学お笑い工房 LUDO チームいっぺーちゃん」。今年で16年目となるサークルから、4年生のいっぺーちゃんを中心に結成したチーム。漫才は、"はじっこサーカス"が、流行りのリズムネタを盛り込んだネタで、テンポのいい漫才を。ピンは、"和泉"が自らの留年ネタを絡めた自虐ネタを。コントは、男女5人組"MC②ガリ"が、小学生から見た中学生をネタに。中学生役のインパクトが強く、登場しただけで会場から笑いがもれていました。
ラストの9番手は、「エントリーNo.53 一橋お笑いサークルIKO チームロジーナ茶房」。2010年設立の新しいサークルから、4人の精鋭部隊が戦いを挑みます。漫才は、"Mr.潜水艦"が、ツッコミのとぼけたキャラが印象的なネタを。ピンネタは、漫才のボケも務めた"なかるてぃん"がフリップネタを。ユニークな発想力と味のあるイラスト、さらに緩急をきかせたネタで爆笑をさらい、昨年の「大学芸会」団体戦3位、「大学生R-1」優勝の実力をみせつけました。コントは"ゴッドこども"が正統派ネタを披露。素朴なリーダーは、MCの囲碁将棋にいたく気に入られたようで、エンディングのトークでいじられ倒し、注目を浴びました。
全チーム終了したところで、投票用紙の回収がおこなわれ、集計を。結果が出るまでの間、ゲストがネタを披露することになり、ゲオルギー、すごい輪、マテンロウ、マチカルラブリーの4組が登場。ゲオルギーは、スマホの音声機能で不吉な言葉ばかり検索しようとするおじいちゃんと介護士のコントを、すごい論は、独特のペースのボケと、とぼけたツッコミによる漫才を、マテンロウは、ハーフ芸人のアントニーのウソのような体験談を織り交ぜた漫才を、マヂカルラブリーは、子どもを助けるヒーローになるためシミュレーションをする漫才を披露しました。ここで終了のはずが、MCの囲碁将棋が4組の登場を「これから"プロ"の芸人が登場して、"プロ"の笑いを見せてくれますから」と散々煽ったため、自分たちも漫才を披露することに。相撲の漫才がしたいという文田と、歌の漫才をという根建の話合いの末、歌の話をすることになったものの、文田が話題の全てを相撲につなげ...。Wボケの漫才で、プロの腕を見せつけました。また、トークでは、マヂカルラブリーの村上は、法政大学のお笑いサークルに所属しで学生チャンピオンだったこと、ゲオルギーの2人は、本日出場の「慶應義塾大学お笑い道場 O-keis」のOB、すごい論は、東京外国語大学のお笑いサークルに所属していたことが判明。マヂカルラブリーの村上は「今日、出てる人たちが芸人になった7年後がこれ(自分)ですから」と、激励か自虐か微妙なコメントを。
そして、いよいよ結果発表。決勝進出の4組は、会場の得票率1位の「エントリーNo.57 創価大学落語研究会 赤組」(68.0%)、2位の「エントリーNo.76 上智大学SCS チーム恐喝」(63.1%)、審査員によって選出されたのは「早稲田大学お笑い工房 LUDO SANNEN from LUDO」と「エントリーNo.53 一橋大学お笑いサークル IOK チームロジーナ茶房」に決定。
それぞれのチームから決勝進出への意気込みコメントが届いていますので、ご紹介します。
●赤組(創価大学落語研究会)
「精一杯頑張らせて頂きたいと思います!」
●チーム恐喝(上智大学SCS)
「今日は勝ちます。Let's search for tomorrow」
●SANNEN from LUDO(早稲田大学お笑い工房LUDO)
「去年は負けた準決勝で勝って、今年は決勝まで行くことができたのでもう全力出すまでっす。よろしくっす」
●チームロジーナ茶房(一橋大学お笑いサークル IOK)
「全員2年生のチームなので最後のメンバーもいるんですけど、本当に優勝でいたら30万もらいたいと思います」
彼らを含め全8組が出場する決勝戦は、3月9日(月)ルミネtheよしもとにて開催! 全国イチ面白いサークルが、ついに決定します。未来のスターを、目撃せよ!
●イベント情報
『NOROSHI2015 presented by 大学芸会』 決勝戦
日時:3月9日(月)18:30開場 19:00開演
会場:ルミネtheよしもと
MC:ジャルジャル
お問い合わせ:チケットよしもと TEL 0570-550-100
公式HP: http://noroshi.circleapp.j
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