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2015年3月11日 (水)

象牙の塔

2月27日(金)、東京・渋谷公園通りシアターDにて、マンボウやしろ&ピース・又吉直樹によるイベント『象牙の塔』が開催されました。

以前から親交のある2人。呑みに行った際に芸風の話になり、又吉が「やしろさんの芸風って、アフリカンスタイルじゃないですか」と発言したことに対し、「よくわかんねぇけど、それ失礼だぞ!」と指摘したと言うやしろ。
「いや、一番大事なことなんじゃないかと思うんですよ。アフリカンスタイルをやりたいんです」(又吉)「ちょっと待って、アフリカンスタイルって何?」(やしろ)「アフリカで想像すること言ってください」(又吉)「え? シマウマ?」(やしろ)「そうです。"アフリカンスタイルへようこそ"っていうライブやりましょう!」(又吉)というやりとりによって、このイベントが生まれたそうです。
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も、「アフリカンスタイルへようこそ」というライブタイトルは、やしろが「ハードルが高い」という理由で却下。「じゃあ、コートジボワールへようこそ、はどうですか?」という又吉の再提案も却下したやしろは、「コンビ時代、相方が行方不明になった時にちょっとしたコントを収録したビデオテープ3本をつくって、どこかに置いてくるっていうのをやって。ホームページのアドレスだけ書いてね。それを"象牙の塔"って名前をつけて。科学者がこもって何かをやり続けるようなことをそう言うんだけど、じゃあ、このライブにその名前をつけようと言うことになったんだよね」と説明。「コートジボワールも"象牙海岸"っていう意味があって」と、又吉もこのライブタイトルに賛成したそうです。

事前の打ち合わせもなく始まったライブ。何をやるかも全く決まってないため、舞台上で構成作家が書記として2人の発言をすべて文字に起こす中(中央に配して、音楽に合わせて体を動かすというコンテンポラリーのような時間もありました)、やしろが「したいことありますか?」と訊ねると、又吉は「芸人になってから身長が低いこともあって、かわいいって一瞬だけ言われた時期があったんです。あの頃は"気持ち悪い"って言われる人生になると思ってなかった。やっぱり"かわいい"って大事やと思うんです。やから、僕でもいいし、お客さんでもいいんですけど、"かわいい!"って思える瞬間をつくりたい」と言い出します。
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ここで、「それぞれのアフリカンスタイルを呼んだ」(やしろ)と、真っ暗な状態でゲストのノンスモーキン・中尾しんご&ジューシーズ・児玉智洋を登場させるという前衛的な呼び込みを。「電気つけてください!」の言い方を競い、結果、やしろの一言で明転します。
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「(又吉は)かわいいですよ」と主張する児玉は、長い髪を2つに分けてツインテールにすると、やしろが「満月に村で夜回りしていたところに、別の種族が降りてきた」と設定を乗っけて、即興芝居を披露します。
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「児玉もかわいい。少年らしいかわいらしさがある」という又吉のアピールにより、児玉も"かわいい"に挑戦。その後、やしろと中尾も挑戦しますが、お客様からの賛同は得られず。「かわいいのヒントは、少年感だ」と悟るやしろは、「しんごがかわいいのは、追い込まれているとき」と明言。
「とにかくお前はつねり続けられるしかない」と言いながらどんどん追い込んでいくも、結局かわいさを引き出すことができず。「ただ、いてぇだけじゃん!」と立腹する中尾です。1人がさまざまな設定を披露する間、踊る3人。全力で踊るやしろは汗だくだくで「このライブ、思ってたより疲れる!」と発します。
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その後、「賢いと思われたい」という中尾の願いを叶えるために、あれこれ画策。いろいろ試した結果、やしろの「ピラミッドをつくった人を演じてみよう」という提案から、中尾が音楽に合わせて繰り広げたパフォーマンスに、「かっこよかった。賢そうだった」との賛同がようやく。
さまざまな芝居の演出・脚本を務めているからか、次々とエチュードの設定を出していく、やしろ。又吉には「200年後、鳥達が全滅して1匹だけ、研究のために捕獲されていた。そこの研究者がそのかわいそうな鳥を、冬の海に逃がす。自分が殺されることを覚悟しながら」という設定を提案。見事に演じ切ると、やしろは「同じ人類として感動した」と誉めます。
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やしろが「かっこいいが不足している」と言うと、「大声を出している時のやしろさんはかっこいい」と言い出す又吉。「4次元空間に入ってもうて(児玉と中尾と又吉の)3人になってしまう。そこへ、前から絶対に勝てないような敵に囲まれて絶体絶命になったところへ、やしろっさんが出てきて大声で倒す」という設定を提案し、やしろが舞台袖にはけたところでエチュード(?)スタート。
設定通り、やしろが大声で敵を倒したところで終わるかと思いきや、さらに話を上乗せし始める又吉。おじさん(やしろ)と子ども達(児玉、中尾、又吉)の間には確執があって、「大人が子どもとばかり遊んでいるのはおかしい」と言い出す又吉。その話に乗っかって、不気味なおじさんを演じるやしろは「助けたんだから、200円くれ」と要求し出します。さらに、4人がいる空間は天国と現世の狭間で、子ども3人はやしろが起こした事故の犠牲者だった......という、思いも寄らぬ展開に!

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劇団員のようなカーテンコールが終わると、全員、舞台袖へ。出て来ない出演者達をお客さんが待っていると、中尾がひょっこり現れて「なんか......本当に終わったみたいです」と告げました。
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その後、やしろと又吉が再登場。「又吉が悪い。人を段々悪いおじさんにしていった」と指摘するやしろに、又吉は「段々、気持ち悪くなってしまって......」とニヤリ。「でも、楽しかった。久しぶりに動いているやしろさんを観られて。僕が思ったアフリカンスタイルがだいぶ出てた」と続けると、やしろは「変な汗が出た」と返答します。
「次は、俺が劇場になって嬉しくなったらそういう音楽をかけて、又吉が動くっていう設定でやります。4月にまたどこかで!」と挨拶。最後は音楽に合わせてアカペラを披露し、イベントは幕を閉じました。
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