よしもとニュースセンター : ノンストップコメディ出発進行！言うこと機関者

4月22日（水）、なんばグランド花月にて、「ノンストップコメディ出発進行！言うこと機関者」が上演されました。「TKF祭り」「たむけんCUP」「EVEMON TKF！」など数々のイベントをプロデュースしてきたたむらけんじが、新たに手がけるコメディシリーズで、来年3月まで月1回の公演を行い、全12回で計１万人の観客動員を目指します。なんと、実現しなかった場合は改名するという公約も！　初回となるこの日は、たむらを中心にコメディ復活を願う芸人たちが集結したほか、特別ゲストとして鈴木紗理奈さんも登場。立ち見も出る"好発進"となりました。

舞台となるのは、大阪の花月町にある「はなつき駅」。ちょっぴり懐かしい風景が広がるこの駅に、新しい駅員（たむらけんじ）が赴任してくるところから物語が始まります。生まれ育った地元に戻ってくるたむらを歓迎しようと、同級生のおまわりさん（テンダラー・白川）と、駅前のそば屋の常連である酒井藍、ミサイルマン・西代、同僚駅員のすち夫（すっちー）が協力して垂れ幕を掲げるなど、準備でてんわやんやの様子。すっちーが客席に向かって飴ちゃんをまいたり、西代がホームランバーの一気食いをして見せたり、さらには酒井＆西代が「私、人間ですねん！」のギャグで夢の共演を果たしたりと、早くも客席を笑いの渦に巻き込みます。

福本愛菜扮するそば屋の看板娘や月亭八光演じる運転士も加わると、いよいよたむらがステージへ！　「待ってました！」の大きな拍手を受けつつ、自己紹介代わりに「よろしくお願いします"ちゃ〜"」とギャグを繰り出します。

同じく同僚となる駅員のシャンプーハット・こいでやテンダラー・浜本は、歓迎のための出し物を披露。こいでは登場するなり「ひとつも稽古通りじゃない！」（たむら）言動を繰り広げ、下ネタ全開で『星屑のステージ』の替え歌を熱唱します。

一方の浜本は得意のマイケル・ジャクソンなりきりで勝負。この後、全員で踊るダンスでもボケまくり、たむらは困惑を隠せません。「出発進行！言うこと機関"ちゃ〜"」というタイトルコールも、何故か白川のギャグ「白ネコにゃん」のポーズに差し替えられてしまうなど、大混乱＆大爆笑の幕開けとなりました。

まだまだ豪華キャストが登場します。大げんかしながら出てきたそば屋の夫婦に、シャンプーハット・てつじと中川家・礼二。礼二は香港スターを筆頭に得意のモノマネを連発して沸かせます。なんでもけんかの理由は、てつじが「そば屋をつけ麺屋に改装する」と言い出したことらしく、一家は不穏なムードに...。

そんな中、「トランプを落とした」という人物（隼ポリン）が駅へ。しかし、こいでらが「ありました」と持ってきたのは巨大なトランポリンで、突然、トランポリン教室が開校。福本を筆頭に、キャストたちも果敢にチャレンジ。中でも藍と西代という"巨体"のふたりがヘビー級のパフォーマンスを見せ、笑いを誘っていました。たむらも飛びながらの「ちゃ〜」で決死のアピール！

ポリンと入れ替わりに現れたのは、駅長の桂三度とその飼い犬・剛（中川家・剛）。

曰く「1日駅長として有名人が来る」そうで、一気に色めき立つ一同。ところが電車から降りたったのは、土肥ポン太扮する歌手の広瀬香美さん。鼻代わりのマヨネーズを揺らしながら"モノボケ"に挑戦し、広瀬さんの歌の歌詞のごとく「絶好調」のスベりっぷりを見せていました。

気を取り直し、改めて「1日駅長」が呼び込まれることに。ここで月替わり特別ゲストの鈴木紗理奈さんが、本人役で登場しました。約20年前に交際していたふたりだけに、たむらは照れくさいのか遠巻きに紗理奈さんを見るばかり。三度から「ご挨拶しなさい！」とうながされおずおずと前へ出ると、客席からも「ヒューヒュー！」と冷やかしの声がかかります。たむらは「今日は楽しんで帰ってください」と小声で挨拶、さらに握手も交わしました。

かたや紗理奈さんは「（地元の）大阪にはよく帰ってくるんですが、やっぱり思い入れがありますね。昔、芸人さんと付き合ってたことがあるんです」と自ら思い出トークを！　「デートの時は、いつももつ鍋。市場みたいなところで買ってきて、もつ鍋ばっかりでした」「ネタ合わせもさせられて...木の役をやらされました」などエピソードが次々飛びだす中、思わず「私が『けんちゃん、私こんなんやりたくないわ』と言ったら...」とたむらの名前もポロリ。ちなみにその際、たむらからは「これはオシャレなコントやから」と説得されたと明かしていました。

そんな和やかなやりとりを、物陰から見つめる怪しい人物...鉄道マニアの藤井（藤井隆）が電車を撮るふりをして紗理奈さんを激写しまくっています。そのエキセントリックすぎる行動に、お客さんは爆笑！　紗理奈さんも「怖い！」と言いながら笑いをこらえ切れない様子でした。その後、打ち合わせのためみんなが去った駅前で、藤井は改装業者（安井まさじ）がてつじを騙そうとしていることを知ってしまい...。

日が落ちて、紗理奈さんが帰る時間がやって来ました。紗理奈さんは「また呼んでください！」と笑顔。白川や八光らは「お前、そえれでええんか？」とたむらに告白するよう迫ります。

「もしよければ、僕と一緒にまたコントの練習をしてください」と何とか告白したたむらでしたが、紗理奈さんは「オーマイガットトゥギャザー！」とこいでのギャグで返し、あえなく撃沈。「ホンマに照れてた！」とたむらにツッコミを入れつつ、去り際にはポン太と一緒に「ちゃ〜」も披露してくれた紗理奈さんは、大きな拍手に包まれてステージを後にしました。

紗理奈さんを見送った後、藤井のカメラが落ちていることに気付いた駅員たちは、大慌てで探し始めます。そのドタバタの中、てつじが業者に支払うお金の封筒を落としてしまい、そば屋一家はまたまた大揉め！　しかし、安井がまんまと受け取ろうとしたところに「待たれ〜い！」の声が...。殴られて気絶していた藤井を助けながら登場したのは、武将様ことミサイルマン・岩部です！　

どう見ても戦国武将なこの男も「はなつき駅」の駅員だそうで、めったに出勤しないことから「出不精様」と呼ばれているとか。「カーッカッカッカ！」と高笑いしながら武将キャラを炸裂させる岩部に周囲はぼう然。藤井の機転もあり安井の正体が明らかになったところで、クライマックスの対決シーンに突入です。

福本を人質にとった安井に、藤井はオリジナルソング、こいでは仰天半裸姿、剛は奈良の鹿のモノマネ、岩部は戦国ソング、浜本は『スリラー』のダンスで挑みますが、ことごとく自滅。

と、ここですち夫が「ドリルすんのかい、せんのかい」でおなじみの巻きざっぱを取り出し、安井のギャグ「いや〜ん、ばか〜ん、そこ〜ん」をアレンジした「いや〜んすんのかい、せんのかい」で見事撃退！　爆笑に包まれながら、無事に一件落着となりました。

エンディングでは、キャストたちが再びステージへ。たむらは紗理奈さんに「また機会があれば」と再共演を熱望。紗理奈さんから「来月のゲストって誰？　別の元カノ呼ぶんじゃないの？」ときかれると、たむらが「芸能人はお前だけや！」と返すなど、最後まで息の合ったところを見せていました。最後には、5月20日（水）に開催される次回公演の告知も。たむらが「テレビ（番組）になったらいいなと思ってやってます。応援してください！」と呼びかけると、再び大きな拍手が起こっていました。

● 次回公演情報

ノンストップコメディ出発進行！言うこと機関者