「ウケるぞー!」犬の心、進化と変化の4日間5公演単独ライブ「梅雨犬」終演
6月18日から4日間にわたって、東京・恵比寿エコー劇場にて行われた「犬の心単独ライブ~梅雨犬~」が、昨日21日、全5公演終了しました。
2月に行われたキックオフ会議に始まり約4ヶ月単独に向けて走り抜けた犬の心。
2014年の「2月犬」以来、真摯に「見てもらうこと」「笑ってもらうこと」に取り組んできた2人の努力が、見事に実を結んだ単独ライブとなりました。途中、押見の台本が遅れたことで、空気がピリついたことも。いけやの老化が激しく、全員を不安にさせたことも。
しかし、いざライブが始まると、犬の心独特のフレーズに"楽しさ"が追加された新たな笑いが満載。会場を大いに沸かせました。
「梅雨犬」というタイトルに合わせたグッズも大好評。
Twttierには来場者からの熱い感想も多数寄せられ、ファンの方々に最高の梅雨を届けることができたようです。
●「梅雨犬」初日本番前
いけや「うーん、ゲネやれてよかったですね。ギリギリですけどね、俺の中で。スッとセリフが言えるかどうかはやってみないとわかんないかなあ、これは。今までと違うタイプのセリフも多くて、戸惑ってます。とりあえずやってみないとわからないです。。あんまり考えてやると楽しくないだろうなー、見てる人も俺も」
押見「落ち着きました。稽古量はいつもより多いんですよ。もっと稽古したらもっといいんでしょうけど......。今回のコントは全部が全部バカバカしくていいなと思いました。『これは捉えようによってはどうなんだ』っていうコントがなくなってる気がします。そういうのがだんだん書けるようになってきて、よくなってます」
●「梅雨犬」初日本番後
押見「明日からどこ直そうかと、前向きな感じです。初日にしては想定通り。でも、もっと笑い取れると思ったので、明日以降考えていきたいです」
いけや「ゲネ効果ですね。『乗り切った』っていうことではなくて、やれました。後半のコントは乗れてましたし。いろいろわかったので、明日はそこをどうするかですね」
●「梅雨犬2日目本番後
押見「うまく改善になりましたね。もうちょいですね。もうちょい改善できるなと、あとほんのちょっと。やった甲斐があります」
いけや「体からセリフ出てきだしたなと思うんですけど、さすがに疲れが出てたからなあ。ちょっとやっぱりねえ、モゴモゴすることが多かったかもしれないです。もう帰ります」
●「梅雨犬」3日目本番後
押見「1回目のあとに、パワーがちょっと小さいんじゃないかという話をして、細かいところを修正して、2回目でよくなりましたね。やっぱりこれだなというのがわかった。明日はそれをやるだけ。いやーいい経験したなあ」
いけや「もうしんどい、頭痛い、声が出ない(笑)。でも内容は、『あ、こういうことだな』っていうのがわかりましたね。明日の最終日にはちょうどいいものができると思います。もっと前にやってりゃよかったんですけどね」
オープニングコントは、自分のせいで職場を去る先輩・押見にいけやが思いの丈を伝えるシーン。
オープニングにふさわしい犬らしさと、動きで見せるオチに、会場の空気が一気に軽くなります。
続く「最後の夏」では、生徒の青春と教師の青春がガチンコでぶつかり合う。
持ち前の演技力とセンスをドタバタコントに昇華したのは「熱男」。アドリブ要素も満載で、毎公演ごとに違う笑いが生まれます。
犬の心には珍しい出オチと、そこからさらに引き込むコント力を見せつけたのが「ゆず」。「東京」では、田舎から東京に出てきた警官・押見が発するセリフに含まれた"東京感"が何度も笑いを誘います。
「犬の心≒おじさん」の目線でとことん楽しませた「唐突」は、ふざけながらも練りこまれた巧みなセリフと展開が彼らの実力を浮き彫りにする秀逸作。
最後のコント「店長の話」では、台本遅延にも負けず、老化にも負けず、新たな可能性をドカンと見せつけたいけやと、それを引き出した押見の、今の犬の心の集大成ともいえる笑いを、観客と一緒に完成させました。
最終日のエンディングでは、押見が「あーでもない、こーでもないと言っていただけるのは幸せなこと。今後もやり続けますので、また来ていただければと思います」と感想を。いけやは「終わったー!やったー!」「奥さんはお笑いの仕事に興味ないんだけど、パンフレットがすごくいいって言ってた」「やっと蒙古タンメン中本が食べられる!」とホクホク。最後に押見から「年内にもう1回くらい」という発表に、会場から盛大な拍手が沸き起こりました。
●「梅雨犬」最終日本番前
ゴージャス村上(作家)「昨日の意気込みのやつやってよ」
押見「ああ。あの、1回目の昼公演が熱が足りなかったなと思って、次はウケなきゃなーと思って『ウケるぞー!』てやったやつ」
いけや爆笑
ゴージャス村上「いけやさんも一緒にやりましょうよ。ウケたいでしょ」
押見「一緒にやるのくそ恥じーわ! でもえらいもんで『ウケるぞー!』って言ったらウケたからね」
いけや「体が重くて。演劇の人がよくストレッチとかやってるあれやってみたほうがいいのかな」
ゴージャス村上「じゃあやっぱり『ウケるぞー』ですね」
※「梅雨犬単独」Twitterに「ウケるぞー!」動画あり。
https://twitter.com/InuTandoku
●「梅雨犬」最終日本番後
いけや「もーやっと終わったからもういい(笑)。今日は朝来るとき、すごく楽しかったんですよ。いい傾向だなと思ったんですけど、最初のコントのときに声が追いつかなくて、飛ぶ前兆。2本目終わって次は「熱男」だと思ったら冷汗がすごくて。でも「熱男」超えたらもう大丈夫だと。そこからは楽しめました。
次回、そうですねえ。ちょっと前にルミネで1時間コントやりましたけど、あれをベースで合間にネタをやるとか、なんかそういうのもやりたいなあとか。なんとなく見た感がほしいかなと。やしろさんの単独じゃないけど、ああいいうこともやってみたいいう気がしてます。でもねえ、実際は、台本が出来るのが3日前だから......、無理ですね!」
押見「いつものようにエンディングでホッとして、今はいろんな反省を、早くも(笑)。でもやってよかったなと。反省点は......台本早くあげたらもっとよかったなと。今回は、犬の心を知らない人を無視したネタがなくなってきて、それは自分の中ではいい成長で。昔からの俺らを知っている人には、もしかしたら寂しい要素かもしれないんでですが、とネタはよくなってきてると思います。
今回ビックリしたのが、一番最後のロングコントでいけやがあんなんなると思わなくて。うれしい驚き。ビックリしましたね。『あるんだ、こんな引き出しも』というのが見つかった。秀才がゆえなんでしょうけどね。いい発見をしました。
次回は本決まりじゃないですけど、言うか言うまいか迷って、言いました。『進んでるぞ』というのは提示したかったので」