噺家生活20周年を記念して桂かい枝が「かい枝ー独演会・三番勝負ー」を開催!毎回ネタ下ろしも
今年、入門20年を迎えた桂かい枝が、噺家生活二十周年記念「かい枝ー独演会・三番勝負ー」をABCホールにて開催することが決定しました。これまで英語落語での全米ツアーや英国の芸術祭での五つ星獲得など、ワールドワイドな活動で話題を呼んできたかい枝が、節目の年に挑む本独演会。毎回、尊敬する先輩方をゲストに迎え、ネタ下ろしを含む三席を披露します。7月14日(火)には、かい枝自ら概要や意気込みを語るべく、記者会見が行われました。
天満天神繁昌亭での独演会にも多くのお客さんが足を運んでくださるようになったこの頃、かつて桂あやめから言われた「芸人はオートバイの排気量と同じ。乗りこなせるようになったらもっと大きな排気量のものに挑戦していかな」という言葉を思い出し、ABCホールでの独演会に挑戦することを決めたというかい枝。「1回だけでは面白くないので」三番勝負の形式とし、ゲストとして「東西問わず尊敬する先輩方」に出演を依頼しました。
先日、なんばグランド花月で兄弟子の桂文太が独演会を行った際、トップバッターとして高座に上がったことも大きなきっかけに。「僕にとってNGKは、芸人への憧れを持った場所。いずれあの会場で独演会をできるようになりたいと思うようになった」そうで、「それに向けても、少し大きいところでやらせていただくことにしました」。
9月4日(金)に行われる「一番勝負」のゲストは、桂米團治さん。「1回目は米朝一門の方を、と考えていた。米團治師匠は(桂)米朝師匠のDNAを受け継いでおられる方。実は高校の先輩でもあり、昔からかわいがってもらっているんです」とのことで、その端正な芸は「憧れでもあります」。来年1月10日(日)の「二番勝負」では、「昔から大好きで、入門間もない頃から、東京の独演会に遊びに行かせてもらっていた」という春風亭昇太さんが登場。以前、昇太さんが「時うどん」の内容で「時そば」を口演することになった際、「時うどん」を教えてほしいと言われた思い出を挙げ、「お断りしたんですが、『録音して送ってくれたらいいから』と。その後、『時そば』をCD化されずいぶん儲けられたらしいので(笑)、今回は、そのお返しで出てくれはるのかも」と笑わせます。なお、3回目のゲストは、現在、検討中とのことでした。
自身は「一番勝負」でネタ下ろしの「稽古屋」、さらに「三十石夢の通い路」「堪忍袋」を口演。「一度、(六代)文枝師匠に『経験したことが舞台に出るよ』と言われたことがあり、そこから踊りを教わりに行くようになった。『三十石夢の通い路』をご覧になった方から『あんなんやったら、船は進めへんで』と言われたため、和舟の櫂漕ぎ体験にも申し込みました」といったエピソードを語りつつ、「それぐらい、いろんなことをちゃんとやらないとお客さんは納得されない」と強い決意をのぞかせるかい枝。「これまでは、新作や英語落語などを中心に、夫婦ものなど笑いを重視してきたが、これからは大阪らしいハメモノを取り入れた噺もやっていきたい。『稽古屋』への挑戦もそのひとつ。落語家として身に着けておくと得な素養を身に着けること、ようやくそういうことに目を向ける余裕が出てきたのかもしれません」と、将来を見据えた心境も明かしていました。ちなみに「稽古屋」は米團治さんの得意とするネタでもありますが、かい枝は師匠の五代目文枝からの流れを組み「少しベタで笑いの多い感じかな、と思います」。
会見の中では、「我々も次の世代として、次の上方落語を担う存在になれるように、これからが頑張りどころだと思っています」とも語ったかい枝。写真撮影では「三十石」に登場する船頭になりきるなど、本番に向けて早くも準備は万全のようでした。
● イベント情報
桂かい枝噺家生活二十周年記念「かい枝ー独演会・三番勝負ー」
一番勝負
日時:9月4日(金) 19:00開演
ゲスト:桂米團治
二番勝負
日時:2016年1月10日(日) 14:00開演
ゲスト:春風亭昇太
三番勝負
日時:2016年4月開催予定
ゲスト:未定
いずれも
会場:ABCホール
料金:前売3000円 当日3500円(全席指定・税込)
お問い合わせ:チケットよしもと予約問合せダイヤル☎0570−550−100(10:00〜19:00)
【桂かい枝】