楽天・斎藤隆選手、地元仙台で24年間のプロ野球選手生活に幕
10月4日(日)、宮城県・ 楽天Koboスタジアム宮城にて斎藤隆選手の引退試合となる東北楽天ゴールデンイーグルス対福岡ソフトバンクホークスが行われ、試合後には引退セレモニーも開催されました。
当日は、斎藤隆選手の功績を称えた記念グッズの販売や、歴代のユニフォームやグローブ、写真などを展示した『斎藤隆選手引退メモリアルドーム』も設置され、球場全体が大賑わい。
17時に試合開始すると、シーソーゲームが繰り広げられ、楽天が1点リードされた9回表に、大きな拍手と歓声に迎えられながら、背番号44の斎藤隆選手がマウンドへと上がります。
最高潮のムードのなか、斎藤選手は目に涙をにじませながらストレート3球を投げ、打者一人から三振を奪うと、「サイトウ!」コールを受けつつ降板。
4-5で楽天が惜敗を喫した試合終了後の引退セレモニーでは、地元・仙台で生まれ育った少年期から始まり、高校、大学、日米通して24年間にも及んだプロ野球とこれまでの野球人生の道のりが大型ビジョンに映しだされます。
また、広島の黒田博樹投手、元ヤンキースの松井秀喜さん、俳優の渡辺謙さんからのビデオメッセージも。
ベイスターズ時代の同僚でもあるソフトバンクの内川選手らから花束を受け取り、スポットライトを浴びながらマイクの前に立つと、「本当はたくさんしゃべろうと思ってたんですけど、全部映像で紹介していただきました」といった挨拶で和ます斎藤選手。
その後は、「今日まで魂を込めて白球にこの身を呈してきましたが、心技体、チームの力にもなれず、私の体は限界です」と引退への決意を吐露します。
そして、2011年の東日本大震災にも言及し、「ボロボロの体を引きずって、みなさんの前で投げることが、きっとみなさんの勇気になれるんじゃないか」といった楽天への入団、さらには「復興を目指す多くの方々とともに踏み出した大きな一歩になったと信じています」と日本一に輝いた2013年を回想します。
これまで野球を通して関わってきた人々、家族、奥さんの両親への感謝を述べ、「野球人・斎藤隆として、これからもがんばっていきます。本当に長い間、ありがとうございました」と締めくくった斎藤選手。
チームメイトからの胴上げと、スタジアム一周で、ファンに別れを告げますが、最後にサプライズ登場した星野仙一球団副会長を前にして、号泣する一幕も。
セレモニー終了後の斎藤隆選手は、取材、『サンデースポーツ』(NHK)への生出演と慌ただしいスケジュールをこなし、さっそく新たな道へと踏み出しました。
【斎藤隆】