男子は島本雄二選手、女子はジェペシ選手がそれぞれ初優勝! 『第11回オープントーナメント全世界空手道選手権大会』
10月31日(土)、11月1日(日)の2日間、東京体育館にて『東日本大震災復興支援チャリティー/骨髄バンクチャリティー 第11回オープントーナメント全世界空手道選手権大会』が開催され、男子は島本雄二選手(新極真会)、女子はチェンゲ・ジェペシ選手(新極真会/ハンガリー)がそれぞれ初優勝を飾りました。
公益社団法人全日本フルコンタクト空手道連盟(JFKO)に加盟する新極真会による主催で、4年に一度、体重無差別でフルコンタクト空手の世界最強を決める『全世界空手道選手権大会』。
世界90カ国・地域から計207名(男子164名、女子43名)の選手が出場し、空手母国・日本男子はまだその王座を明け渡したことはなく、伝統を守ることができるのか、他国がその牙城を崩せるのかが注目となります。
1日目となる10月31日には、開会式の他、男子が一~三回戦、女子が一、二回戦を実施。
男女ともに優勝候補の日本人選手が外国人選手に敗れる波乱もありました。
2日目の11月1日は、トーナメントの続きが行われた他、演武で満員の客席を魅了したり、新極真会の会歌『新極真会の歌』を歌う長渕剛さんが登壇するシーンでも会場が沸きます。
大会もクライマックスを迎え、女子決勝は初出場で大会最年少16歳の南原朱里選手(新極真会)と、ヨーロッパ選手権重量級3連覇中のチェンゲ・ジェペシ選手(新極真会/ハンガリー)という組み合わせに。
体格にまさるジェピシ選手が足技で攻勢をかければ、南原選手は懐に入り突きといった攻防が繰り広げられ、再延長の末、5-0の判定でジェペシ選手が勝利を収めました。
一方の男子は、島本雄二選手(新極真会)と入来建武選手(新極真会)という日本人対決が実現。
こちらも再延長までもつれ、終盤までラッシュしあうなど、両者死力を尽くす展開の末に、判定3-2という僅差で島本選手が初優勝を飾りました。
表彰式後に登壇した新極真会の緑健児代表は、選手を労い、ファンやスタッフ、関係各位に感謝を述べた後、「フルコンタクト空手をオリンピック種目へという夢に向かって、心をひとつにがんばっていきたいと思います」と、オリンピックへの思いも吐露しました。
閉会式後に行われた会見には、女子の優勝、準優勝、男子の優勝~4位が一人ずつ出席。
優勝の島本選手は「長い二日間でしたけど、決勝で日本人対決が出来てよかったと思います」と日本人王座が守れたことに安堵しつつも、入来選手の成長に驚かされるシーンもあったそうです。
さらには、2年後のカラテワールドカップを経て、「結果的に4年後2連覇できれば」との意気込みが聞けました。
惜しくも準優勝に終わった入来選手は、敗因について訊かれると「最後の最後、気持ちだったんじゃないかな」と悔しさを滲ませますが、弱冠20歳ということもあり、4年後に向け「絶対優勝出来るように仕上げていきたいです」と心強いコメント。
女子優勝のジェペシ選手は、表彰台の頂上で母国のハンガリー国歌を聞けたことについて、「名誉ある大会で聞けたというのは、素晴らしいことです」と述べた後、もともと水泳選手だったことやトレーニングにクロスフィットというプログラムを取り入れていること、さらには本職が歯科医といったプロフィールを人懐っこい笑顔を混じえながら語ってくれました。
女子準優勝の南原選手は、16歳で初出場にして決勝進出という快挙について訊かれるも「負けてしまったのは悔しいです」と述べ、さらに「(日本人王座を)絶対守らないといけというのもあったので、そこができなかったのは、向こうの方が気持ちがあったんだと思います」と、日本人王座が守れなかったことにも責任を感じている様子。
なお、本大会の模様は、BS-TBSにて11月23日(月・祝)14:00~15:54、JSPORTS3にて11月28日(土)15:55~18:55で放映。
その他、大会の戦績、詳細並びに新極真会については、公式サイト(http://www.shinkyokushinkai.co.jp/)でご確認ください。