新作漫才、コーナー、ユニットコントとさまざまな笑いが満載!『笑い飯のルミネLIVE』レポート
11月6日(金)、東京・ルミネtheよしもとにて『笑い飯のルミネLIVE』が開催されました。
舞台中央にサンパチマイクが置かれる中、颯爽と登場した笑い飯。哲夫は、大きな拍手に「盛大な拍手をいただきまして、ありがとうございます」と感謝します。
その前に流れたオープニングVTRに触れ、「一生懸命つくってくれるのは感謝なんですけど、大阪のときは(開催場所だった)大阪ビジネスパーク演芸ホールを省略して"OBP"の文字が流れてまして」(哲夫)「ルミネまでには時間もあったはずなんやけど、めんどくさかったんでしょうか?」(西田)と簡素なその内容をいじって、笑いを誘いました。
漫才を披露後、「笑い飯のおもしろユニットコント」へ。哲夫と西田それぞれがやりたい設定でゲストとともにコントを繰り広げるという企画で、哲夫作のコントにはGAG少年楽団、ななまがり・初瀬が出演しました。
舞台は山。標高800メートルの山へ登ろうと集まった哲夫とGAG少年楽団・宮戸。2人が待っているところに、槍ヶ岳登山返りやら富士山登山返りやらのGAG少年楽団・坂本、福井が登場。さらに、西田は思わぬところから現れて、予想もしなかったことを口にするのですが......。ここで設定がチェンジ。同じやり取りをする出演者たちに、上手端から初瀬が細かくツッコむという斬新な手法、さらに場所の設定が違うだけで会話の意味合いが変わってくるという、ある意味、笑い飯らしい展開です。
西田作のコントには、しずると福井、宮戸が出演。南の王と北の王を中心に4つの国で争う戦乱の時代。永世中立地にやってきた南の王(しずる・村上)の元へ、存在を知らなかった南東の王(西田)が現れて......。新たに4つの国が存在することを知った南の王ですが、北北西の王(哲夫)が現れただけではなく、地底の王(しずる・池田)が現れたことで大混乱! 共演者陣が思わずツッコむほど、池田のキャラクター設定が非常に絶妙です。
いずれのコントも普段コントをしない彼らだからこそのいい意味での味わいや緩さが。「そこに行ってしまうのか!?」と思わせてくれる、ゆる〜い展開が魅力的でした。
幕間には、小西武蔵(吉本新喜劇)扮する西田とヒガシ逢ウサカ・今井扮する哲夫による『M-1グランプリ』で披露した伝説の漫才"鳥人"の再現、さらに先ほどのコント解説も。特徴をかなり捉えて居る2人の様に、客席からもくすくすと笑いが起こりました。
2本目の漫才後は、「あれって許せる? 許されへん? トークバトル」が。
世の中で物議をかもす題材が許せるか許せないかをディスカッション。「許せない」を選んだ人が、「許せる」を選んだ人から提案された許せる基準が「その通り」だと思えるように導くというものです。
ゲストはインパルス・板倉、東京ダイナマイト・松田、さらに先ほどユニットコントに参加したGAG少年楽団・宮戸、しずる・池田。MCは、しずる・村上が務めました。
まずは「ハロウィンでテンションが上がる若者」についてディスカッション。「許せない人多いんじゃないですか?」と言うのは板倉。池田は「変身するのはいい」と認めながら「なぜ1ヵ所に集まるんですかね? 警察も出動するっていうことは、税金を使っていることになる。もし渋谷で騒ぐならば、1人10000円徴収すればいい」と提案します。
さまざまな議論が行なわれたのちに「許せる」側に座る西田、宮戸、松田が、「許せない」側に座る哲夫、板倉に提案。「実家がドン.キホーテを経営している」(宮戸)「勉強もがんばる! 好ききらいせず何でも食べる!」(西田)「本気」(池田)などさまざまな許せる条件が出されますが......やはり大喜利に。池田は笑いながら「面白かったです......」とつぶやきます。
続いてのテーマは「公衆の面前でイチャつくカップル」。本来は許せないはずなのに、大喜利をやりたいがために「許せる」側にまわる板倉。一方、松田は「許せない側」に回って「家でやればいい。駅でイチャついてるのがよくわからない」といちゃもんをつけるも、「離ればなれだから、送ってきたのならしょうがない」という意見にはぐうの音も出ない様子です。こちらは、西田の「子宝の神社内」という答えには、「許せない」側へ回った3人が「許せる」の札を上げると言う結果に。
さらに「突然始まるお店ごと巻き込んでの誕生日祝い」では、池田のみが「許せない」側へ。「許せる」側からの大喜利的答えが出される中、池田はこれまでボツになった札を集めた中から「許せる」答えを探すことに。ゲームの主旨から脱線しながらも、思わぬ方向からさらなる笑いが生まれました。
最後には、もう1本漫才を披露。3本の新作とも、両ボケ両ツッコミという確固たる彼らのスタイルが貫かれる中に、全く異なる試みが。圧倒的な3本の漫才に、会場には大きな大きな笑い声が響き渡ったのでした。