文枝がピスタチオとおかずクラブのキャラに興味津々! 『桂文枝プロデュース~戀する落語会パートⅩⅦ~「東西仲良く"笑ぶ"する2」』
12月26日(土)、東京・神保町花月にて『桂文枝プロデュース~戀する落語会パートⅩⅦ~「東西仲良く"笑ぶ"する2」』が行われ、桂文枝らの落語に加え、ピスタチオ、おかずクラブをゲストに迎えたネタ、トークも披露されました(以下、敬称略)。
開演時刻を迎えて幕が開くと、最初に高座に上がったのは、桂三四郎。
挨拶後の「そんなに緊張して聞くような芸じゃないですから」「どう見ても人間国宝にはならなそう」と自虐で客席を和ませた後、『普請ほめ』を披露し、随所で笑いを誘いました。
続いては、春風亭昇々。
現在二つ目、春風亭昇太の弟子といった自己紹介をした後、ドラッグストアでのアルバイト経験といった枕から、新作落語『部長の娘』で魅了しました。
次に登場した桂三若は、開口一番「寝起きの東幹久です」と挨拶。
兵庫出身ながら、「住みます芸人」として秋田に暮らし、現在は東京在住であることから、東京と大阪の違いなどを枕に、『初天神』でのコミカルな親子の会話で笑いを誘いました。
仲入りを挟んで、ゲストのおかずクラブがコント、ピスタチオが漫才をそれぞれ披露。
初めて存在を知る観客もいたようですが、いずれも強烈なキャラで沸かせました。
そしてスーツ姿の桂文枝が拍手を浴びながら登場し、ピスタチオとおかずクラブを迎えた5人でのトークコーナーへ。
「これからというか、キャラが強くないという、そういうことを考えたの?」と文枝がさっそく両組に興味を示すと、ピスタチオ・伊地知は「我々もキャラを強くしなくちゃと思ってるんですけど、まだキャラが弱いんでね」と返します。
一方のおかずクラブは、オカリナがいろんなものに似ていると指摘されるとして、『火垂るの墓』の節子を筆頭に、『行け!稲中卓球部』、松本大洋さんの描く漫画、レゴブロック、男梅、そろばん玉といった人や物を次々挙げるおかずクラブの2人。
また、オカリナの前職が看護師だったことに文枝が触れ、男性患者の看護経験の話題で盛り上がるも、「本(ポン)で数えるのは止めましょう(笑)」と文枝がブレーキをかけることとなります。
一方、ピスタチオ・伊地知は、元・ホストということで、文枝は、おかずクラブを相手に接客の再現を促します。
「言い方悪いですけど、綺麗な方は貶して、綺麗じゃない方は褒める」といったホストの常套手段を明かす伊地知ですが、オカリナを相手に「独特ねえ」「映画出てた? 『妖怪大戦争』に」といった台詞しか出ず、おかずクラブが怒りを露わにすると、文枝は「ここで止めないとあんた(オカリナ)がかわいそうや」とトークコーナーを締めくくりました。
トリはもちろん桂文枝で、高座に上がると「漫才の方は面白い方がたくさんいらっしゃいますけど、それだけ競争率は漫才の方はたくさんいらっしゃいますね。落語家ももっとがんばって欲しいなと思う気持ちで、この会を立ち上げたわけであります」と、この会にかける思いを吐露。
さらに「今までやったことのない噺をさせていただきまして、どうなるか自分でもわからないでございます」「これからの私はみなさんにかかっています。ウケたらこれやれるぞとか、ダメだったらお蔵入り」とこれから披露する落語がネタおろしだと説明します。
文枝は来年で噺家生活50周年を迎えるとともに、NHK大河ドラマ『真田丸』で千利休役としての出演も話題。
「準備だけはしております」と役作りに余念がない文枝は、脚本を担当する三谷幸喜とのメール交換などの逸話で笑いを誘った後、千利休とその弟子でもある古田織部、そして"落語の祖"と言われる策伝和尚の3人の交流、会話を題材にした落語を披露します。
策伝の滑稽話が利休にはまったくハマらない描写で、何度も客席を沸かせました。
千利休とは、同じ大阪府堺市出身という共通点もある文枝だけに、今後の披露も期待が寄せられる演目となりそうです。
次回、神保町花月『桂文枝プロデュース~戀する落語会パートⅩⅧ~ 「東西仲良く"笑ぶ"する」3』は、来年2月21日(日)17:30開場、18:00開演にて開催。
出演者、ゲスト、チケットなどの詳細、最新情報は、神保町花月(http://www.yoshimoto.co.jp/jimbocho/)、よしもと落語(http://www.yoshimoto.co.jp/rakugo/index.html)の各公式サイト、チケットよしもとにてご確認ください。
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