インパルス・板倉俊之が書き下ろし小説『蟻地獄』刊行記念サイン&握手会を開催!
4月30日(月)、東京・紀伊國屋書店新宿本店にて、インパルス・板倉俊之が『蟻地獄』刊行記念サイン&握手会を行ないました。
デビュー作『トリガー』から3年を経て、このたび完成した第2弾作『蟻地獄』。主人公・二村孝次郎が幼なじみで悪友の大塚修平とともに出かけたカジノで、裏イカサマを成功させたことから物語は展開。圧倒的な筆力で、読者をぐいぐいと惹き付けるエンターテイメント超大作となっています。
サイン&握手会前に行なわれた囲み会見に登場した板倉によると、今作は2年半かけて執筆されたものだそう。
「とはいえ、2年半の間に単独ライブを2回やっているので……半年くらいはそちらにかかりっきりなので、実質2年くらいですかね。(「じっくりと取り組んだ作品なんですね」と言われ)そうですね。同じ表現を使わないようにしたかったので、違う言葉で書けるまで次に進めなくて。電子辞書をあんなに活用したのは初めてです。何度も電池切れしましたから」と飄々と語ります。
執筆に関しては色んなルールも課していたそうで、「全てを主人公の一人称で書こうと思っていました。あと、時間軸をずらさないようにっていう2つの縛りの中で、ミステリー要素を入れたいと思って取りかかりました」と明かしました。
また、『蟻地獄』という衝撃的なタイトルについては「蟻地獄にはまる蟻のように、主人公が抜け出したいのに抜け出せないドツボにはまっていくお話なので、こう付けました」と板倉。子どもの頃、蟻を飼っていたことからも着想を得たようで、「話から考えて、そういうことをリンクさせていったんです。本当はもっとオシャレなタイトルにしたほうが良かったんでしょうけど、『蟻地獄(仮)』の“(仮)”が取れただけになってしまいました」と語り、報道陣を笑わせました。
コンビではネタも執筆している板倉ですが、「観てくれる人に与える感情は――笑いを起こすのも、感動や怒りや驚きを起こすのも――目的がわかっていれば、(小説とネタを書くという行為は)近いものがあります」と分析。
小説執筆については、「自分に合っていると思いますね。単独ライブでコントをやる場合は、“こういうカツラが使いたい”とお願いしたら、“10万円かかるので、違うものにしてください”って言われることもありますけど、小説は誰に邪魔されず書けますから」とコメント。「コントとは違って笑いではないところも、小説は書いていて面白いところ。3作目も書きたい気持ちはもちろんありますし、書きたい題材はいっぱいあるんですけど、それを小説に落とし込むのは……(時間がかかりそう)」と悩みながらも、次作への静かなる意欲をのぞかせていました。
会見後には、サイン&握手会も開催されました。
訪れた読者一人ひとりに丁寧にサインを書いていく板倉。「面白かったです。ちょっとグロかったですけど」と早速、感想をいただくと「あぁ、暴力のところですよね?(笑)あれはねぇ……」と返したり、インパルスのコントについてなどもにこやかに話していたのが印象的でした。
●書籍情報
蟻地獄
著者:板倉俊之
定価:1,785円(税込)
四六判/上製/436ページ
リトルモア刊
http://www.littlemore.co.jp/store/products/detail.php?product_id=836
●芸人顔検索 板倉俊之(インパルス)
http://search.yoshimoto.co.jp/#/r/s=w=226/r=046
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