【ライブレポート】吉本興業創業100周年記念SPライブ「今田耕司への挑戦状」
7/19(木)、ルミネtheよしもとにて「吉本興業創業100周年記念SPライブ『今田耕司への挑戦状』」が開催されました。
このライブは、今田耕司がオードリー、劇団ひとりさん、ドランクドラゴン、ネプチューン・堀内健さん、水谷千重子ら多彩なゲストと1対1でエチュードを繰り広げていくというプレミアムな企画。会場は、立ち見のお客様であふれかえるほどの大盛況となりました。
オープニングVTRでは「各ゲストが『設定』と『配役』を用意」「台本なし、打ち合わせなし、リハーサルなし」「制限時間15分で強制終了」というルールが映し出され、客席からは「おおー」というどよめきの声があがります。
そんな中、トップバッターで登場したのは、オードリー。
設定は「ネットで知り合った銀行強盗の待ち合わせ」で、若林さんが「共犯者をネットで募集した人」、春日さんと今田が「応募した人」という配役です。
全身黒づくめで準備万端の若林さんのもとにピンクのYシャツ姿の今田が現れ、若林さんが「目立たない恰好で来てって言ったのに!」と言い出してモメる二人。そこへ白のタンクトップ&ハーフ丈のパンツをはいた春日さんが登場し、場内は大爆笑!
話のかみ合わない春日さんに今田と若林さんが振り回される芝居が続く中、なぜか“春日さんのワキが臭い”という展開になったり、ハンドルネームで呼び合っていた設定にも関わらず今田が「若林さん!」と呼んでしまったり…。即興ならではのハプニングが次々に巻き起こっていました。
各エチュードの合間には、ナビゲーターのサバンナ・高橋が登場。今田とオードリーとの即興劇を見た高橋は、「これはすごい夜になりそうな予感がプンプンしてまいりました!」と興奮を隠せない様子でした。
高橋の予感通り、その後もお笑いファンにはたまらない光景が展開されていきます。
「テレビ局の楽屋」を舞台に、今田耕司本人役に挑戦した水谷千重子とのエチュードでは、「漫才をやったことがないから、教えて!」という水谷のリクエストに応え、20数年ぶりの漫才を披露。水谷のマイペースなボケに困惑しつつ、「節水」や「おそば」をテーマにした漫才で、鋭いツッコミの手腕を見せ付けていました。
続くドランクドラゴンとのエチュードの設定は、「オーディション」。鈴木さんがオーディションを受けにきた子供、塚地さんがその母親、今田が面接官を演じました。実はこのエチュード、ドランクドラゴンの二人は“映画やテレビのオーディション”のつもりだったそうなのですが、いざ始まってみると、今田は“学校の面接”として話を切り出します。「前はどこの学校に行っていたの?」という今田の質問に面食らってしまった鈴木さんは、なぜか「ハワイ!」と即答。これには今田も役を忘れて大笑い! すっかり鈴木さんにハマッてしまったようで、制限時間いっぱいいっぱいまで鈴木さんへのムチャブリを繰り返していました。
続くネプチューン・堀内さんとは、「とある撮影」を舞台に、堀内さんがカメラマン役、今田がモデル役で即興劇を展開。登場するなり「フリーカメラマンのタチバナです」と名乗り、「僕はミスチル、つまり『ミスターマリックとチルチルぼうや』の専属カメラマンで…」と、“ホリケンワールド”全開の堀内さんに対し、今田もノリノリで応戦します。堀内さんに要求されるがままポーズをとり続けた今田でしたが、最終的には“ライオン”となって日本テレビへたどり着き、「アナザースカイ」にゲスト出演する、というシュールな結末に。その独特の世界観に、会場は大いに沸いていました。
そんな堀内さんとの即興劇に輪をかけて予測不能の展開となったのが、ラストの劇団ひとりさんとのコラボレーション。なんと設定も配役も「未定」、各々が20秒間の間に用意された衣装や小道具から適当なものを選び、芝居をスタートするという究極のエチュードとなりました。
観客のみなさんが固唾をのんで見守る中、劇団ひとりさんは入院患者が着る病衣にメガネ、ボサボサ頭という格好で登場。一方の今田は、なんとハゲヅラにチャイナドレスという謎の出で立ちで舞台に現れます。
数秒間の沈黙のあと、今田が「あなた!」と口を開くと、劇団ひとりさんも「お前!」と返答。ここから、夫婦という設定で物語が動き出しました。しかし、お互い衣装チェンジを繰り返すうちに、最初の設定はどこへやら。劇団ひとりさんが七三ヘアー&人民服に着替えれば、今田はヘルメット+サングラス、パンツ一丁で縦笛を吹きながら登場したり…。奇抜なキャラクターの中に滑稽さと哀愁を体現した二人の攻防から、片時も目が離せないエチュードとなりました。
こうして、すべての“対決”が終了。
エンディングではホッとした様子で「一ヶ月間、何をしてても(この公演のことが)うっすら頭にあった」と明かした今田。「カロリー使こうたわぁ。でも、すっごい楽しかった!」と、晴れやかな笑顔を見せ、「楽しんでいただけましたか?」と会場に問いかけると、客席からは大喝采が起こっていました。