High Stageよしもと「はじめまして公演」
日本一高いビル、大阪・あべのハルカス9階から大阪の、そして日本の“てっぺん”を目指す新ライブ「High Stageよしもと」の第1回公演が、4月16日(水)、SPACE9にて開催されました。同ライブには、この3月に5upよしもとを卒業したばかりの芸人から芸歴約20年目の芸人までが集結。3カ月に一度開催される「よしもと春/夏/秋/冬の陣」で選ばれたイチオシ芸人5組と、毎月「High Stageよしもと」にて開催されるマンスリーバトルの上位5組を中心とした出演者が、選りすぐりのネタを披露します。
イチオシ芸人に選ばれると、なんばグランド花月・よしもと祇園花月のイベント出番が獲得できるというルールも! なお、先日開催された「よしもと春の陣」では、1位タナからイケダ、2位クロスバー直撃、3位アインシュタイン、4位ビーフケーキ、5位トット、6位ジュリエッタ、7位祇園 8位斉藤紳士、9位おいでやす小田、10位ガリガリガリクソンという結果に。というわけで、この日はイチオシ芸人となった上位5組に6〜9位の4組が加わって、「はじめまして公演」と題した約60分の熱いライブを繰り広げました。
まず登場したのは、MCを担当するタナからイケダ。さらにクロスバー直撃、アインシュタイン、ビーフケーキ、トットが続き、ステージ上は早くもすし詰め状態です。クロスバー直撃・前野は、ざわちんさん風にマスクを着用して現れ、「岸谷五朗です」となりきりメイク(?)をアピール。ほぼ満席の客席から大きな拍手を受け、「イチオシ(芸人)ですから! 頑張っていきましょう!」と意気上がるメンバーでしたが、実はアインシュタイン・河井が陰で愚痴を言っていたとの情報も!? 本人に問いただすと、SPACE9だけに「楽屋裏のスペース、ないなあ」とという微妙なボケだったことが発覚するなど、初っぱなから和気あいあいのトークを展開していきます。
いよいよネタに突入…のはずが、なぜか全員で三八マイクをセッティングするなどドタバタの幕開け。新しいライブならではの、手作り感あふれる雰囲気でも盛り上げます。一番手はトットの漫才。バイト先のイキッた先輩と新入りのやりとりをテンポよく演じました。桑原の絶妙なイキり具合はもちろん、徐々に明かされていく意外な素顔にも爆笑です。
続くビーフケーキは、数字の「4」と「6」の世間話をコントに。休みたいという「5」の代わりを頼まれた「6」でしたが、並びの数字だけにさまざまな不都合が噴出。ところがある事実がわかると、一転ふたりは大興奮となり…果たして「5」が休む理由とは?
三番手はアインシュタインの漫才です。ショップ店員に間違われた稲田が、店員でもないくせいに何故か見事なセールストークを連発するというエピソードで、河井を翻弄。やがて事態はどんどん深みにハマり…。
クロスバー直撃のコントは、恋人を誘拐された男が、謎の犯人を追いつめるというもの。ところが、いざ決戦!の前に、なぜかハンデをつけまくる犯人のおかげで、勝負はカオス状態に…。自慢の手作り小道具も生かしての対決、いったいどちらに軍配が上がるのか!
ネタの最後はタナからイケダ。スマートフォンの会話機能をテーマに、池田扮するスマホと田邊扮する持ち主のやりとりで笑わせます。暴走しがちなスマホに最初はオロオロする田邊でしたが、しだいに感情豊かな面もちらつき始め、最後はちょっぴりハートウォーミングな方向へ!?
後半は、イチオシ芸人が全員集合し、「High Stage二択クイズ」と題したコーナーが行われました。ここでは月間メンバーが1組ずつ登場し、自身に関するクイズを出題。みんなで、それに答えていくという内容です。トップバッターは祇園。女性からの大歓声を期待した木﨑は、意外なまでに静かな反応に肩透かしをくらった様子。通路に下りて練り歩くなどねばりましたが、結果は芳しくなく、メンバーたちにいじられまくりです。問題は、櫻井が「相方に本当にやめてほしいのはどっち?」。「A 自分にしか興味ないので他人に雑!」「B 休みの日の格好がやりすぎ」という二択が提示されましたが、シンキグタイムにはメンバーから木﨑に関するタレコミが続々! トット・多田は「なんばウォークを歩いている時でもずっと鏡をチラチラ見ている」と驚愕のナルシストぶりを暴露。河井は「コッペパンみたいな靴をはいていた」と謎のファッションセンスを指摘しました。どちらも有力な選択肢でしたが、櫻井の答えはA! 曰く「前説の時でも、他人に興味なさすぎてお客さんを雑に扱ったりする」そうで、木﨑には全員から教育的指導が入っていました。
ジュリエッタは、藤本からの出題。歌のイメージがないと思われている相方・井尻は「JUDY AND MARYの『そばかす』を歌える? 歌えない?」という、勘でしか答えられない内容に、一同は困惑を隠せません。仕方なく、正解は実際に歌ってもらって決めることに。しかし、さわりを歌っただけで、あまりの音程のはずれぶりにすぐさま「音痴」の烙印が…正解は「歌えない」となりました。
斉藤紳士は、「しょーもない! こんなんやらない!」と不満を口にしつつ、「(自分は)犬派か猫派か?」という微妙な問題を出して戸惑わせます。猫派と答えた稲田からは「僕は犬派なんですけど、今日の斉藤紳士さんを見ていて僕とは絶対合わないと思ったので猫派!」と、とんでもない理由を突きつけられるなど、回答も波乱含みとなりました。しかも、正解は斉藤紳士が鳴き声で表現したものの、何度鳴いてもわかってもらえないという悲しいオチに…。
トリはおいでやす小田! 「おいでやすー!」とハイテンションで登場するも、既にライブの終了時間が迫っており、メンバーからぞんざいに扱われてしまいご立腹です。なんとか気を取り直し出して出題したのは、「気まずくなってやめたバイトはどっち?」。「A ショップ店員」「B 寿司屋のエビのカラむき」のふたつを提示しましたが、途中で答えがバレる発言をするという大失態。正解はAで、ファッションの知識ゼロのままショップ店員をしていた小田の、赤面エピソードも披露されていました。
4問を終え、優勝は前野と池田に決定。賞金1500円(同ビル展望台・ハルカス300の大人入場料金と同額)は、仲良く山分け(?)することで落ち着きました。
エンディングでは、それぞれが単独ライブなどの告知を行ったほか、渡邊の渾身のギャグ「ミートボールぽいっ!」も炸裂し、最後までテンションはMAXのまま。記念すべき「はじめまして公演」は、大成功で幕を閉じました。
【タナからイケダ】【クロスバー直撃】【アインシュタイン】【ビーフケーキ】【トット】【ジュリエッタ】【祇園】【斉藤紳士】【おいでやす小田】