『KOYABU SONIC 2014 FINAL』、ビッグポルノとスモールポルノがラストステージを前に心境を告白
9月13日(土)~15日(月・祝)、インテックス大阪5号館で開催の『KOYABU SONIC 2014 FINAL supported by uP!!!』。ついに『KOYABU SONIC 』が7年間の歴史に幕を閉じます。エンディングに先だって、ビッグポルノとスモールポルノが会見を開きました。まず小籔から挨拶が。「3日間やるということで、7年間、ビッグポルノは10年以上やってきました。本当に今日で二度とビッグポルノの活動をしないのかと思うと寂しいし、非常に残念なのですが、最後のビッグポルノのステージは、歌詞を間違えずにちゃんとできたらいいなと思います。間違えることもどうでもいいぐらい、最後は総括としてちゃんとやりたいなと。最後にたくさんお客さんが入ってくれました。最初は100人ぐらいのところから始めましたし、1回目のコヤブソニックは3000人ですから、今日なんて何人ぐらい入ってくれているんでしょう。1万人近いお客さんの前でビッグライブの解散ステージができるというのは、ある意味ここまで来れてよかったなと思っています」と感慨深げ。
ビッグポルノ結成時をふり返るひと幕も。「たくさんのお客さんの前でやるぞとか、僕ら3人で大きいお金を動かすぞとか、全員バイトを辞めるんだとか、そういうこともすべて果たせました。ある意味よかった。ビッグポルノで音楽活動を始めたときの目標は、思いきり余裕で果たせていますので、大した悔いはございません。ありがとうございました」と語りました。
RGは、「『何で終わるんですか?』とすごくいろんなところから聞かれて、僕が下ネタを歌いたくないという……。僕の住んでる練馬区のこととか」。RGは8月に開かれた解散会見でも、自身が暮らす東京都練馬区が青少年の教育に力を入れていることから下ネタラップを歌うことに抵抗が出てきたことを語っていました。「『すいません』とスライディングで土下座したいぐらいです。本当にすいません」と神妙な顔つき。小籔は「(RGの)奥さんが、『子供がいじめられるから下ネタラップを歌うのはちょっと』と。RGも『そうやな』となったわけですから、回りが『はぁ?』と思っても、本当に子供がいじめられたら僕ら責任持てませんし」と語りました。するとRG、「奥さんと言うか、練馬区です」と練馬区をアピール。小籔は「練馬区が一番関係ないから(笑)。それのほうが練馬区の人がかわいそうやわ。オレ関係ないけど、『練馬区の方、すいません』と心の中で思わなあかんの、しんどいわ!」と制し、「RGの家庭がそういう方針だという事ですから、それについて僕らがとやかく言うことはないです。練馬区っていうけど、練マザファッカーさんもけっこうどぎついラップをやってはりますからね。家族の、夫婦の話し合いの中で決めたことですし、子育ての方向性の違いですから、しゃーないと思います」と小籔。しかし気持ちが収まらない様子のRG、「本当にすいません、すいません。こんな楽しいイベントを……本当にすいません!」と手を合わせて謝罪の言葉を繰り返していました。
HGは、「僕らレイザーラモンは1997年にデビューして、若手の劇場で鳴かず飛ばずで、環境を変えようと新喜劇に入って小籔さんに出会いました。で、ビッグポルノを結成して12年が経ちます。ビッグポルノ解散というのだけを聞くとすごく寂しいし残念なんですが、本当にビッグポルノがあってコヤソニが始まって、僕個人としても微々たるものながら成長できたと思います。ハードゲイに関しては、下ネタでできた男だったんで、下ネタラップは僕にとっては非常にやりやすく、発散できる場でした。でも、『下ネタばかりに頼らずに行けよ』ということなのかと思います」と語り、「これからもビッグポルノ精神を持って、漫才、コント、芸事に精進していきたいと思います。12年間、ビッグポルノはいい思い出しかありません。レイザーラモンは活動を続けますんで、応援の方よろしくお願いします」と締めくくりました。ここでもRGが区の事情をアピールしましたが、小籔は「練馬区があかんってなってたら、HGが住んでる目黒区は下ネタええんか、ということになるしね。練馬区もいいところやけど、HGが住んでるところは高級住宅地の品がいいところやわ!」と区の事情ではないことを語りました。
これからも活動を続けるスモールポルノからもコメントが。宇都宮まきは「コヤブソニックは年々大きくなって、芸人さんもアーティストさんもすごく楽しんではったので、ビッグポルノが解散になっても続けてもいいと思ってました。でも、『もともとの目標がビッグポルノを広めるためにコヤソニをやった、だからビッグポルノ解散となればコヤソニも終わらすのが筋ではないか』と決めた小籔さんは本当に男らしいと思いますし、残念ですがそれが小籔兄さんらしいと思いました。今日は最後ですけど、ビッグポルノと一緒に歌わせてもらうので、全力で声がかれてもいいので、いっぱい大きな声で歌いたいと思います。そしてスモールポルノはこれからも活動していかせてもらいますので、応援をよろしくお願いします」と心境を明かしました。
今別府は記者陣を見渡し、「この感じなんです」とひと言。「『今別府さんよろしくお願いします』とガンマイクを向けていただき、オフィシャルの記者会見に出席して。有名人にいっぱい会えて、芸能人の気持ちを味わえて、一流ミュージシャンと“タメ”でしゃべれて……」と語ったところで小籔から「タメでしゃべれて!?」、HGからも「タメでしゃべったらあかんやん」とツッコまれていました。「座長には内緒で……。ツーカーの感じでしゃべらせていただいてたんですが、この感じがなくなると思うとノイローゼになってしまいそうです」と残念そう。「1万のお客さんに見てもらえる感触がなくなってしまう、と思うと……。本当に、ここでしか味わえないんです。NGKでも、新喜劇でも味わえない。悲しいです」としみじみ。RGは、「今別府がこんなにしゃべれて前に出られるようになって。今別府の成長とビッグポルノの成長は比例していますよね」と言うと、「そうなんです。RGさんも成長しましたよね」と今別府。
小籔は「ビックポルノを最初にやるとき、心の中で思っていたことを今やから言います。HGは売れて、僕は座長になった。でもRGはウケてない日々がありました。何をやってもスベッて、何をやっても受け入れてもらえない。そんな時代もありました。だから、3人がみんな同じように金持ちになるのがいいんじゃないかと思っていたのを思い出します。今ではRGはすっかり頼りになります。先にスベッておくのがそのあと売れるというのがジンクスというか。HGも腰ふっていたときは死ぬほどスベッてました。めちゃくちゃ流行らそうと思ったら、一度スベらなあかんってなってます。(島田)一の介兄さんの『腹立つわー、はらたつのりぃー』っていうやつも死ぬほどスベッてるので、8年ぐらい経ったらウケるんちゃうかな、と思っています。ギャグがブレイクするのが先か、一の介兄さんが死ぬのが先か、という感じですね」と語り、記者陣を沸かせていました。
小籔に「AKBとかと会われへんようになるのが寂しい?」と尋ねられた今別府は「本当に寂しいです。コヤブソニックのおかげで蒼井優さんにも会えたんです。それもなくなります。なんかもうノイローゼになりそうです。今回は武井咲さんが来ると思ってたんですけど……」と名残惜しそう。小籔が「『来たい』と言ってはったんですけど、お仕事がお忙しいみたいです」と教えると「自分の実力では一生会えないので、テレビで見ておきます」と謙虚に答えていました。
男前は「今日という最後の日まで舞台に立たせていただいて、本当にコヤブソニックに、ビッグポルノさんに感謝したいと思います。スモールポルノをこれからよろしくお願いします」と感謝の気持ちとこれからの意気込みを語りました。
質疑応答では、「解散ライブで、RGさんは『あるある』をやめるとおっしゃっていましたが……」という質問に、「昨日の打ち上げでも一曲も歌いませんでした」とRG。やめる時期を聞かれたときは「『あるある』が言えなくなったときですね」とお茶を濁しつつ、「一個にしがみつくんではなくて、違うやつも。だんだん進歩していきたいと思います。先ほど、PUFFYの由美ちゃんにも『最近、あるあるあまりつぶやいてないね』とツイッターで言われました。徐々に『あるある』がなくなっていく方向なのは、一部の人にはわかっていると思います」とRG。HGも「ハードゲイも僕が初代として、二代目を募集していますので」と、HG、RGともに新境地に向けて歩み出したことを明かしました。
「今日、伝えたいことは?」という質問には、「今日は本当にお客さんに、アーティストの方に、ゲストの方に『ありがとう』と、スタッフ、スポンサーの方々に『ありがとう』と言うのは、幕が閉まるまでそういう気持ちを込めたいです。毎回、目の前の1回に関して『ありがとうございました』という気持ちでやっていたんですが、今回は7年分、ビッグポルノでは最初の100人ぐらいのときから来てくれていたお客さんに、いっぱいお金を使わせたなと。悪かったなと。CD買っていただいたりしたなと。皆さんに感謝の気持ちを込めて、幕が閉まるまでいいたいです」と感謝の気持ちを表しました。「幕が閉まってからは本来の業務に戻り、新喜劇をがんばって広めて、家族に飯を食わせて、少し社会貢献して、この世界をやめようと思ったときに止めていただいた方々に『止めてよかったな』と思っていただけるぐらい仕事をがんばって、『俺、あいつ止めてん』とイキっていただけるように。本柱に戻りたいと思います」と語りました。
「今日に向けてゲン担ぎはしましたか?」という質問には「いえ、滞りなく終わることと、基本的に体がしんどいときは赤いパンツをはいた方がいいと聞いたので、赤いパンツをはいているぐらいでしょうか」と小籔。「あとは毎朝、嫁が好きなメニューを作ってくれているのでそれを3日連続で食べました。元気モリモリです」とのこと。
RGには「お子さんが大きくなられたら、また下ネタやりたくなるかもしれないですか?」という質問が。RGは「そうですね。それまでに練馬区に出ていたら……」と言いましたが、「練馬区に規制があるみたいですが、ないです」と小籔。RGは、下ネタラップが歌えなくなった経緯を「『♪CLICK TRUTH』とか歌えなくなってしまって。本当に申し訳ないんですけど。前は飛び跳ねながら言ってたんですけど、急になんか……」とモジモジ。HGが「また急に歌いたくなるかもしれないと」と助け船を出すと「はい。自分でも整理がつかないけど、『かもしれない』と。メイビーメイビー」と答えていました。小籔は「HGとRGと3人で、HGの家の近所のカフェバーで歌詞を作っていたときに、次の新曲をクリトリスかラブホか迷ったんです。そのときにRGがグビッと飲んで『小籔さん、ヒヨッてるんすか。クリトリスで行きましょう!』となったんですけど。まぁ、あれからだいぶ時を感じますね。あのときの気ちがいじみた目はいまだに忘れられないです」とふり返りました。
解散ステージに向けて、「キャンディーズみたいな、ああいうフィナーレは考えていますか?」という質問には「いいえ、なにも」と小籔。「コヤブソニックは、ビッグポルノを広めるためといいながら、僕らを一番最後にしていたのは、時間調整のため。時間が押して来たら他のアーティストの方にカットをお願いすることはできないから最後にすることはできない、ということですので、あまり何も。プレーンな僕たちだけで、しっかりとやりたいと思います。最後の最後は僕ら6人だけでやらせていただこうと思っています」と小籔。
「(AKB48の)こじはるさんみたいに『やめるのをやめる』という可能性は?」という質問には「それはないです。ここはガチです。去年の11月から半年ぐらい悩んで、コヤソニをやめるのを決めたし、ビッグポルノ解散も決めたので。それに、RGの家の事情がね。そんな急に、半年で子供が35歳にならないですから。僕ら3人で仕事をすることをすることはこれからもたくさんあると思うんですけど、ライブハウスとかこういうフェス会場で一緒にステージに出るということは、未来永劫ないです」とキッパリ。
今別府には「この3日間で多少爪痕を残されたんですが、AKBのファンからの反響やリアクションはありましたか?」という質問も。「爪痕といっても、すべてレールを敷いていただいて付けた爪痕ですから、私自身何も爪痕は残していませんが、打ち上げが終わって尼崎の木造築40年の家の前に帰ったとき、もしかして誰か立っていたらどうしよう、という不安はありましたけど(笑)、それはなかったです。僕みたいな下っ端は相手にしていないと思います」と今別府。すると、「足、ケガしてるやん。どうしたん?」とRGが心配すると、「水虫が悪化しました」という今別府。まきちゃんが「きたなっ!」と嘆いていました。
ビッグポルノを広めるために生まれた『KOYABU SONIC』。7年の歴史に幕を閉じるのはもう間もなく。ビッグポルノの最後の瞬間がいよいよ迫ってきました。多くのファンから、数々のアーティストから愛されたビッグポルノ、そして『KOYABU SONIC』の最後のステージをお見逃しなく!