ナインティナインと99人の濃~い大阪芸人
「ナイナイの日」である9月9日(火)、なんばグランド花月で『ナインティナインと99人の濃~い大阪芸人』が開催されました。白いスーツに身を包んでステージに姿を現した2人を、お客さんが大歓声と拍手で迎えます。
まず話題になったのは、世間を騒がせた“解散騒動”の話。「そんなこと、一切ないですからね!」と矢部がきっぱりと否定すると、お客さんから大きな拍手が! しかし矢部のお母様は完全に解散すると勘違いをしていたそうで、「『解散すんねんてな』と言われたので『違うよ』と」とちゃんと否定しておいたとか。また、この夏に息子を連れて実家に帰ったという話も。かたや大阪でローカル番組を持っている岡村。最近では頻繁に大阪へ来ているそうで、「この間、NGKに遊びに来たら楽屋で(西川)きよし師匠に会ったんです。そのとき『岡村くん! 出たらええがな! NGKのお客さん、喜ぶから!』と」とサプライズ出番を勧められたという裏話も!
オープニングトークが盛り上がる中、突然「うるさいな!」と矢部。ナインティナインの背後の黒幕の向こうには、すでに99人がスタンバイ中。出番を今か今かと待ちかまえています!
チャイムの音と同時に矢野・兵動の兵動がステージに。ここでもしばらくトークは続き、矢部の息子の話題にも。「本当にかわいい。よくおばさまがたは、岡村さんを『かわいい、かわいい』と言うけど、でも本当にかわいいとは赤ちゃんのこと。我が子ができてから、よその子も素直に『かわいい』と思うようになりました」と、とにかく愛息子にメロメロのようで……。
トークがひと段落したところで、いよいよ大阪の濃いメンバーの登場です。兵動の「それでは、カーテンオープン!」のかけ声と共に黒幕が開くと、巨大ひな壇に若手からベテランまで濃~い大阪芸人99人がズラリ! 客席から見渡すと、圧巻の眺め!
兵動がナインティナインの2人に「気になる芸人はいますか?」とふったところ、矢部は「あそこにひとり、かぶりモンがおるわ」と親指ぎゅー太郎に反応。すると突然、「グイグイ!」の声が響きます。その正体はグイグイ大脇! 岡村から「どうしました?」と尋ねられると「グイグイ!」を再び発動し、兵動から「それ、さっき聞きましたけど」とツっこまれていました。いろんなメンバーがいますが、今年も、大阪のよしもと芸人のニュースをベスト10形式でどんどんと発表していくことに!
まず第10位は、「吉本新喜劇7年ぶりに新座長誕生!」。ニュースが読み上げられるとひな壇も客席も大盛り上がり! ステージ中央に呼ばれたすっちーに、「すっちーがほんまは一番今“グイグイ”来てるんちゃうの?」と岡村。すると、またもひな壇上段から「グイグイ!」と大脇が反応していました。すっちーは「プレッシャーもありますし、ベテランさんのギャグをカットしたらまずいな……とかいろいろ考えると、新喜劇は45分なんですけど、どう考えても2時間超えます」と座長の大変さを語りました。そんななか、すっちーに「物申す!」という新喜劇座員が。最初に告発したのはランディーズ・中川。
その内容とは「すっちーが嫁を好きすぎる」というもの。そのことが原因で、吉田裕との“乳首ドリル”にも影響が出ているという話になり……。さらに岡田直子も訴えますが、声が高く特徴的すぎて岡村から「耳がキーンキーンってして入ってけえへん」と言われ、さらに終了のチャイムが鳴り……。
第9位は「大阪に諸芸ブーム到来!」。なんばグランド花月では、今年5月に「舶来寄席」を開催。1カ月に渡り、海外から様々なパフォーマーがやってきました。それに負けじと大阪の諸芸芸人たちも活気づき、今では欠かせない存在に。そんな、諸芸芸人のパフォーマンスとナインティナインに見てもらおうというもの。もりやすバンバンビガロ、モンブラン、川上じゅんが次々と技を披露しました。
続いて第8位は「大阪の知られざる“岡村軍団”の実態はコレだ!」。大阪に頻繁に帰ってくる岡村に、ついに“岡村軍団”ができたらしく、その実態を明らかにしようというもの。副キャプテンのへびいちご・高橋を筆頭に、もりやすバンバンビガロ、アインシュタイン・稲田、諸見里という“岡村軍団”のメンバーがステージ中央に。
活動内容は、いつも女の子とコンパ的な飲み会を開催しているそうですが、メンバーを見渡して思わず矢部が「このメンバーで!?」と仰天。まだ結婚していない岡村いわく、それぞれ女の子の“バンク”を持っているそうで、「もりやすバンク、稲ちゃんバンクとかあって、女の子をいつでも用意できます! というねんけどもやな……」と口ごもります。兵動が思わず「稲ちゃんバンクて、残高あるの?」と尋ねると、稲田は「はい。小ぶりのウーピー・ゴールドバーグに似た女性とか」と貴重な人脈を持っているようで……。しかし、岡村と一緒に合コンに行ったことがあるというティーアップ・長谷川いわく岡村の行動にも問題があるらしく、「なんとかしてよ!」と問題行動を指摘していました。
諸見里も困っているそうで、「じょしぇい(女性)がいるおしゃけ(お酒)のしぇき(席)で、キャプテン(岡村)と副キャプテン(高橋)が、急に『ウォシュレットがいかにすごいか』の話をし出す」とシュポシュポなりながらも告発。さらに稲田も別件で物申したいことがあったらしく、「僕、『顔いじってるんちゃ~ん?』って変な言い方をするやつがあるんですけど、岡村さんが『なるみ・岡村の過ぎるTV』で使ってた」と告発。岡村の言い訳とは……? そうこうしていると、もりやすバンバンビガロが「お兄さん、やりますか? 僕とお兄さんとのユニット“岡村バンバンビガロ”」というと、お客さんから大きな拍手! 岡村バンバンビガロが誕生した秘話として、岡村が「僕、芸がないなと思って、バンバンのところに(ジャグリングの)弟子入りしようかなと思っててんけど」と打ち明けるとお客さんから再び拍手! 「でもこれ、夜中2時、3時とかのやつやで!」とお断りを入れつつ、岡村バンバンビガロ、スタート!
もりやすバンバンビガロは一輪車で、岡村は小さな自転車でステージ上に! 次々と息ぴったりのジャグリングを見せてお客さんを楽しませました。
兵動も、「すごい!」と絶賛。岡村も「バンバンのおかげ!」と喜んでいました。矢部は「一番すごかったのは、あの小さい自転車に乗るのがうまかったこと」と褒めていました。
続いて7位は「誰が興味あるねんツイート」。ここでMCを務めるのはヤナギブソンです。ヤナギブソンが開催している、誰も興味がないであろうつぶやきをしている芸人に順位を付けて発表するイベント『誰が興味あんねんツイート大賞』から、今年の厳選作品を発表。今年の1位、川畑泰史の、AKB総選挙直後につぶやかれたというツイート「まゆゆかぁ~」、昨年1位のシンクタンク・こかじろうの「もう足をクロスにして寝ます」など、まさしく「誰が興味あんねん!」のツイートが続々と紹介されました。
第6位は「歌ネタ芸人2014」。MCをテンダラーにバトンタッチし、今年注目の歌ネタ芸人5組のネタが次々と。アイロンヘッド、8.6秒バズーカ、バンビーノ、馬と魚、すち子&真也。岡村は「もうちょっとやってほしかった」とご満悦。
第5位は「吉本新喜劇の最終兵器はコイツだ!」。ここで烏川耕一がステージ中央に。「うちの辰巳なんですけれども」と、ステージ中央に呼ばれた辰巳。まず自己紹介です。「どうも、吉本新喜劇の子、丑、寅、卯、辰巳」など、独自の自己紹介を披露。しかし岡村は、「さっき、自動販売機の前で見させられたんです。なんで先するの?」とすでにお披露目済みだったことが発覚。
辰巳が最終兵器たるゆえんは「とにかくハートが強い」ということ。烏川は「芸歴10年ながら、3年半、舞台に出てなかった」と辰巳のエピソードを語り、これにはナインティナインも「えぇ~!? 新喜劇に入っていたのに3年半舞台がなかったってこと?」と仰天。さらに、辰巳の「ハートが強い」エピソード、さらに女性座員から「体が臭い」と暴露され……。
第4位は「キワモノ芸人2014」。MCをたむらけんじにバトンタッチし、大阪をザワザワさせるキワモノ芸人4組のネタ。ポートワシントン、モンスーン、親指ぎゅー太郎、アケミ・シャイニングが次々とネタを披露しました。ちなみにアケミ・シャイニングとは、中山功太の実のお母さん。岡村は「しっかりネタを作ってるねんなという感じはしました」と語っていました。
第3位は「チクリ小ネタ集」。浅越ゴエがニュースキャスター風に、チクリネタをどんどん紹介していくというもの。まず最初のチクリニュースはたむらけんじのニュース。「実業家のたむらけんじさんが、今年7月、炭火焼肉たむら徳島駅前店をグランドオープン。それに続き、今度は新たな事業として、車屋さんをオープンすることがわかりました。高級外車を売買するものと思われます」というもの。これにはお客さんも「えぇ~!?」と仰天。たむらも「これはマジです。皆さん、お安く売りますから。車を売りたいときも言ってくださいね」と大真面目。兵動も「営業がはじまりましたよ!」と辟易。
若手も、芸事にまい進するのではなく事業展開する先輩についてさまざまな意見が。しかしたむらけんじは開き直るように「ネタを作らんと店を作ろうと決めてるから。師匠より市長に興味がある」とも。たむらけんじは「もう、一気に汚れたろうと思ってるんです。ムラがあったら変な汚れになるけど、真っ黒に、暗黒みたいになったら逆にきれいになると思う」という決意も。ほかにもへびいちご・島川、シャンプーハット・こいで、コロコロチキチキペッパーズ・ナダル、ダイアン・津田に関するチクリが繰り広げられました。
第2位は「パイセンリターンズ」。「ついに今年こそ見られるか?」と思いましたが、やはり割愛。矢野・兵頭の矢野は、最近ジムで鍛えているという見事な筋肉を披露。ボディビルダーさながらのポージングを決めましたが、本気でボディービルに取り組んでいるミルクボーイ・駒場から間違いを指摘され、正しいポーズのレクチャーを受けていました。
そして、輝く第1位は「愛すべき兄さん対決!」。ここでのMCはシャンプーハットのてつじ。誰からも愛される兄さんの愛すべきエピソードを暴露し合い、そのエピソードからどちらが愛すべきお兄さんかを決めるという愛にあふれる第1位です。その愛すべき兄さんとは、ちゃらんぽらん・冨好と川畑泰史。
まず冨好のエピソードを藤崎マーケット・田崎が告白。「電話をかけてくるとき、『もしもし』の代わりにその相手が最近出ていたテレビ番組を言う」というエピソード。相手にテレビ出演がなかった場合は、相手の出身の都道府県の高校野球の強い高校を言うとのことです。その言葉を受けて、誰かが冨好に電話をかけるシミュレーションをしてみることに。吉本新喜劇の福本愛菜が冨好に電話をかけてみると、「おお、愛ちゃん! 『ちちんぷいぷい』で六甲山の人工スキー場、行ってたなぁ」と本当にチェックしている様子。岡村も冨好に電話をかけてみるシミュレーションをしますが……。冨好は「着信で芸人やと思ったら、ついつい言うてしまう」とのことです。
お次は川畑泰史の愛すべきエピソードを後輩たちが暴露。清水けんじの「座長やけど人気がない」という暴露から、川畑がNGKの前でとある若手芸人からチケットを手売りされたエピソードを暴露。さらに、座長なのに烏川や中田はじめ、さらには酒井藍にも間違えられたことがあるという仰天のエピソードを披露していました。ふたりとも愛すべき兄さんだけに、あちこちからおもしろエピソードが時間いっぱいまで次々と飛び出し、ついに決着のときに。勝敗の決定を求められた矢部は「どっちでもいい」という意見から引き分け。どちらも愛すべき兄さんであることが実証されました。
エンディングでは、岡村が「9月9日、毎年こうしてやらせてもらっていますが、また来年も皆さんに会えるようにと思っています。皆さん、やめないで」と呼びかけました。矢部も「また来年、お会いしたいと思います!」と名残惜しそう。最後まで、お客さんからの歓声と拍手がやまない、大盛り上がりの9月9日となりました。