(祝)明和電機20周年ライブDVD メタニカル上映会
11月3日(月・祝)、東京・mona recordsにて『(祝)明和電機20周年ライブDVD メタニカル上映会』が開催され、明和電機・土佐信道社長が出演しました。
昨年2013年に活動20周年を迎えた明和電機。同年12月に東京・赤坂BLITZで開催したライブのDVD『(祝)明和電機 20周年ライブ in 赤坂 BLITZ』が、11月5日(水)に発売決定しました。
今回の上映会は、DVD発売を記念して行なわれたもの。土佐社長自ら"メカ弁士"となって、同DVDをさまざまな仕掛けやパフォーマンスともに解説していくという、非常にユニークな上映会を開催することになりました。
定員の50席は、発売とともに即完売。土佐社長は客席を見渡し、「こんにちは! 今日は濃い人が集まってますねぇ。この(DVDに収録されている)ライブに行ってない方は......少数派ですね。(行ってない方は、このDVDを観て)度肝抜かれると思いますよ」と軽快に挨拶します。
2004年7月にリリースされた『メトロニカ』以来、約10年振りのライブDVDとなるこちら。前回と比べて、「お兄ちゃん(明和電機会長の土佐正道)の老けっぷりとボケっぷりが楽しめますよ」とアピールしつつ、「今日はDVDの裏情報をマニアックに語っていくライブです。マニアックすぎてわからないという方はググってください! あはは!」と説明し、上映をスタートさせました。
まずは、ユビパッチンで木魚を叩く"パチモク"とスイッチで打ち込むリズムを電流で出力するリズムマシン"コイビート"によるパフォーマンスを。
同ライブで使用した「パチモク」は、土佐社長曰く「バージョン6。しばらく木魚はシングル(1つだけ)だったんですけど、やはりダブルのほうがかっこいいということで、元のかたちに戻しました」とのこと。注目は「工員・オダくんの視線」。指から木魚へとつながっているコードが絡まないようにと見張るその表情は、真剣そのもの。あまりの必死さに、笑いが起きるほどです。
"コイビート"を演奏しているのは、3代目となる工員・キムラさん。「1代目はお兄ちゃんで、2代目はスズキユウリくん。コイビートの演奏者は歴代B型体質」と分析します。なお、土佐会長はライブ当日に来て、当日に自宅へ帰るというスケジュールだったそうで、「お兄ちゃんのお尻(のポケット)に台本が入ってるのも見どころ」と説明すると、客席から大きな笑い声が起こりました。
「明和電機のヤックウィ~ン」では、会場へ持参したスイッチングで動くパンチグローブ付きの両腕"パンチくん"と"レンダちゃん"による生演奏で、映像とリンクさせます。「おぉ!」という声が挙がった客席ですが、演奏中はおとなしく聞き入ります。その様子に、「チャチャチャ!とかやるかと思ったら、凝視してる。そういう感じなんですね」といじる土佐社長です。
続く「エーデルワイス」では、ハンドベルを生演奏。お客様も一丸となって踊ります。が、ライブ映像内では演奏終了後、「ブーーー」という音を発したまま止まらないプロダクトが1台......。工員が慌てて直す間、場をつなごうと喋り出したのは、土佐会長。
ここで一時停止した土佐社長は「お兄ちゃんの話は長い。止めないと終わらないんです。この日のライブ時間は元々90分で、延長料金がかかるから絶対時間通りに終わるようにと言われてたんですけど、お兄ちゃんのトークでこの約束をぶっちぎるという(笑)。それを観ていただきたいと思います」と説明します。
SNSを"SNN"と言い間違えたりと天然キャラが炸裂するトークに、笑みを浮かべる土佐社長。「弟の気分としては、お兄ちゃんに喋らせたいんです。けど、どこに落ちるかわからないので、不安が溜まっていくんですよね」とつぶやきます。
「一番ステキな体で行こう!」では、舞台の後ろに配置されていたドラムを生演奏。また、アイドルユニット「NUT」(明和電機×YGA)に提供した「おめでトーン♡ありがトーン」をセルフカバーした映像を観ながら、オタマトーンを演奏し、「最前列が映りましたけど、ここのお客さんとだいぶかぶってますね」と笑わせました。
続くは、土佐社長曰くの"不条理"コーナー。初期につくられた楽曲「カナリア」、「サバオの歌」などのパフォーマンス映像を鑑賞しました。
「カナリア」は高校時代につくったフォークソングだそうですが、「この日はシリンダリコーダー(風船から試験管に送られた空気をコンピュータ制御することで音を出すマシン)を取り入れたことで、面白くなりました」と説明。サビでは生コーラスも披露します。
「サバオの歌」後、楽曲の許可が下りず、DVDに収録できない部分があることを補足しつつ、「どう(映像を)つないだかを観て欲しい」とオーダーした場面では、会場大爆笑となりました。
"明和電機の名曲シリーズ"からは「イカリを揚げよう」、土佐会長がボーカルを務める「お陽さまみえたらふとん干して」、名曲中の名曲「風のピタゴラス」などのパフォーマンス映像を鑑賞しました。
「イカリを揚げよう」では、大きなオタマトーン(電子楽器)に乗る土佐社長。こちらは香港にあるファッションモールで展覧会を開催した際に「向こうの人達が勝手につくってた」もの。ほかにも人くらいの大きさのオタマトーンが多数つくられていたそうですが、展覧会終了後、廃棄されると聞き、日本に持ち帰ったそうです。
「お陽さまみえたら~」では、「お兄ちゃんは今、群馬に住んでるんですよ。ある日、TwitterのDMで"群馬に引っ越します"と来て。"は? なんで?"と返したら、"グーグルアースでいい物件を見つけました"と返事が来たんです」と、ぶっ飛んだエピソードを。さらに、DVD内の土佐会長のトークに「お兄ちゃん、面白いですね!」と微笑みます。
「コール&レスポンス」のパフォーマンス前には、全員にビールが配られ、20周年の乾杯が。映像を止めて「お兄ちゃんは全く飲めません。昔、正月に飲まなきゃいけないおとそを飲んだ瞬間、ペッと吐いたくらい飲めないお兄ちゃんが飲みます」と土佐社長。最初はぐびぐびと飲み干していた土佐会長ですが、その後、表情は一変。吐きたいのを必死で我慢する様に、お客さんは大笑いです。
「ギンギラギンにさりげなく」ではライブの映像と同じ格好でコーラス、振り付けを披露。お客様も手を動かしたり、体を揺らしたりとノリノリに! 本編最後となる「地球のプレゼント」では、さらなる盛り上がりを見せました。
"バリバリ明和電機コーナー"からは「ツクババリバリ伝説」を披露。見どころとして「武田丸(サックス型ヤンキーホーン)が壊れまくります。跡形もなくなります」と説明したように、しょっぱかなら一番下のホーンがぶらぶらと揺れるというハプニングが。
ライブの最後には、元工員が大集結。スズキユウリやクワクボリョウタ、パフォーマンス集団「WORLD ORDER」の舞台演出などを手がける「GRINDER-MAN」など現在活躍する人々の姿も観られます。土佐社長は「工員は大体3年で変わるので、50~60人はいますね」と補足しました。
DVDのラストに収録されている「明和電機社歌」の映像が流れると、完璧な振り付けを見せて一体となる客席。その後、サプライズでお客様によるクラッカーでのお祝いは「涙が出るほど感動した」(土佐社長)そうで、上映会でも忠実に再現されました。
「90分の予定でしたが、結局、2時間半やりました。膨大な延長料金が発生しましたけど、ライブの途中から、よしもとの人も"もういいよ"って言ってました(笑)。入り切らないとは思ってたんですけど、ここまで入らないとは思わなかったですね」と総括した土佐社長。ここで一旦、ライブを締めたものの、「大ネタ忘れてた!」と大慌てでお客さんを呼び戻します。
再びDVDのメニュー画面を映し出し、"バリバリ明和電機コーナー"から「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」を再生。"ハリセンボンブ"を装着し、客席へ降り立つと「結構痛いですよ?」と言いつつ、希望者の頭へバチンと一撃!
生演奏あり、パフォーマンスあり、歌ありと、明和電機らしい遊び心に満ちた上映会となりました。
上映会終了後には、同DVDや先行販売やオリジナルグッズの即売会も。あっという間に、長蛇の列ができます。土佐社長は購入してくれた方々へのサインや撮影に、気さくに応じていました。
会場となったmona recordsでは11月11日(火)まで、「mona records×明和電機 明和電機カフェ」を開催中です。期間中は、ウェイトレスが明和電機のワンピースを着用。新作「ミスターノッキー」など代表的なおもちゃや作品の展示やグッズ販売が行なわれているほか、オリジナルカフェメニューも食べられます。詳しくは、mona records公式サイト(http://www.mona-records.com)をご覧ください。
●DVD情報
(祝)明和電機 20周年ライブ in 赤坂 BLITZ
価格:4860円
販売元:よしもとアールアンドシー
11月5日(水)発売!