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2014年12月18日 (木)

よしもと流投資家マッチングイベント「ツッコまれピッチ! 2014【東京・下克上編】」

12月10日(水)、東京・TIP*Sにてよしもと流投資家マッチングイベント「ツッコまれピッチ! 2014【東京・下克上編】が開催されました。

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「ツッコまれピッチ」とは、起業家がプレゼンを行うなか、吉本興業の所属芸人やプロデューサーなど「笑い」を人に伝えるプロが審査員となり、あらゆる角度から"ツッコミ"を入れ、人の心を掴むプレゼンの方法を実践で伝授するプログラムで、吉本興業株式会社が、世界で通用する起業家輩出を目的に大阪市が開設した大阪イノベーションハブとタッグを組んだ、よしもと流の投資家マッチングイベントです。

先日(8月23日)、大阪イノベーションハブでプレゼン・イベント「ツッコまれピッチ!2014【大阪・謀略編】」が開催されたのに続き、今回の【東京・下剋上編】では、起業家と投資家のマッチングを目的に開催され、審査員(ツッコミマスターズ)にイレギュラーズアンドパートナーズ株式会社代表取締役であり個人投資家の山本一郎氏、株式会社カワイイアン・ティービー代表取締役社長/株式会社よしもとアドミニストレーション代表取締役副社長の中井秀範氏、吉本興業株式会社社長室/株式会社きょうのよしもと代表取締役社長の木村深雪氏、特別審査員にさくらインターネット株式会社代表取締役社長の田中邦裕氏、司会を小籔千豊が務めました。

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まずは大阪イノベーションハブの吉川正晃氏による開催の挨拶が行われ、「ロボットにコミュニケーションを教えているよしもとさんに、『まずは人間に、起業家にコミュニケーションを教えてほしい!』と思い、お願いしました」と、吉本興業とタッグを組むにいたった思いが語られ、いよいよ「ツッコまれピッチ!」のスタートです。

最初の登壇者は、株式会社XSの柴田敬介氏。『全国1030の道の駅から地域活性化、道の駅のプラットフォーム「みちグル」』のプレゼンです。こちらは、全国の道の駅を網羅した情報サイト「みちグル」を運営し、さまざまな企業と提携しつつ、地域活性化をはかっていくというプロジェクト。最初の方でさっそくツッコミのブザーが鳴り「早い」と一言。早口なプレゼンへのツッコミに対し、小籔が「最初のつかみのボケが思ったよりウケへんかったから早口になってしまったんでしょうか」と解説し、笑いを誘っていました。

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続いてはSOZCORPORATION株式会社の富永英輝氏による、『大阪発で世界トップのクリエイティブブランドを創り上げる!』のプレゼン。こちらは、知育玩具として開発されたブロックをリ・ブランディングし、様々に用途展開できるデザイン性の高いブロックに創りあげ、海外を含めたショップ展開をはかるというプロジェクトです。こちらにもさっそく「プレゼン資料の文字が小さい」、「結局どんな形でのビジネス参加を望んでいるのか?」などのツッコミが入り、果てはルックス(身だしなみ)にまでツッコミが及びました。かなりのツッコまれっぷりに、思わず小籔もところどころで富永氏をフォローする発言をしたあと、「僕もツッコめって言われてるんですけど、プレゼンする人の味方になってしまいますね」とコメント。

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次に登壇したのは、Gold Green Japan 株式会社の佐々寿一氏。プレゼンの内容は『風力革命ベルシオン風車』。完全な独立型電源として使えるため、電力会社から電力供給を必要とせず微風で発電可能な「ベルシオン風車」を使って、地産地消のエネルギー活用を提案するプロジェクトです。プレゼンに使用するさし棒を「愛棒(相棒)」と呼ぶ、という佐々氏に小籔が「イキリたかっただけやん」とツッコミますが、それ以外はベルシオン風車について皆興味津々と言ったようすで話に聞き入っているようでした。

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若干の休憩をはさみ、後半戦に入ります。後半戦の最初を飾るのは株式会社具現化の仲島秀豊氏の『子供の命を守る雷センサのレンタルプロジェクト~セーフティータイムの普及を目指して~』。これは、半径10キロメートル圏内の雷接近情報を検知し知らせる雷検知システム『雷みはり番』のレンタルスキームを構築し、全国の学校や人が集まる施設等が気軽に導入できる"雷対策の普及"をめざすというもの。予測精度99.9%の『雷みはり番』を導入することで、従来は中止するしかなかった運動会等のイベントが、雷の最中だけ中断することができ、再開のメドもたつ、という画期的なセンサで、しかも従来のものより大幅に安く導入できるという優れもの。さらに2015年には、無料で300カ所、計1000台の導入を予定しているとのことで、自治体等に導入を働きかけたいそう。氏のよどみなく、かつユーモアを交えたプレゼンっぷりに、ツッコミブザーが鳴ることはありませんでした。

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続いて、アニマルエンパシーの山口譲二氏による『犬の気持ちが見えるデバイス「犬パシー」』。これは、犬の心拍パターンから犬の気持ちを可視化するデバイス「犬パシー」で、飼い主がより犬の気持ちを理解できるようになる、というものです。自身で説明しておきながら「うさんくさいでしょ(笑)?」と言って笑いをとる山口氏に「さすが、客パシーも持ってはるんですね。今のとこ、正直うさんくさいです」と小籔。しかし研究者によって、心拍数でリラックスやストレスの状態がわかることは証明されており、心拍数を計ることである程度の犬の気持ちがわかることは間違いなさそうでした。

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そして、ラストを飾るのは株式会社ATR Creativeの高橋真知氏による『世界中の地図を集めるプロジェクト-ちずぶらり-』。こちらは、スポット(コンテンツ)ではなくエリア(コンテキスト)を検索したいという思いのもと、手描き地図をつかった観光・街歩きアプリを全国50の地域やテーマで実施している氏が、次の展開として、手描き地図を投稿するとすぐにアプリで使えるプラットフォームで、世界中の超ローカル地図を集めたビジネスを展開しようとするものです。こちらには「集まった地図をGPSに落とし込む作業はどうするのか?」など、かなり具体的なツッコミも入りましたが、高橋氏は簡潔にわかりやすく説明し、質疑応答の際には「『ブラタモリ』とコラボしたら?」などの提案まで飛び出していました。

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すべてのプレゼンが終わったところで、参加者による投票+審査員による審査で最優秀賞が決定。最優秀賞は最後にプレゼンされた『世界中の地図を集めるプロジェクト-ちずぶらり-』の高橋真知氏が受賞し、また、さくらインターネット賞として山口譲二氏の『犬の気持ちが見えるデバイス「犬パシー」』も受賞しました。

小籔の「今日は知らない世界を見せてもらいました。今後もみなさんには僕らの生活に役立つようなさまざまなものを作って、広めていってもらいたいです」との締めの言葉をもって本日の「ツッコまれピッチ!」は終了、その後はネットワーキングが行われ、閉会となりました。

魅力あるプレゼンで起業家と投資家をマッチングする「ツッコまれピッチ!」。このユニークな試みに今後も引き続き要注目です。

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【小籔千豊】