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2015年2月 2日 (月)

「トリガー」完結巻刊行記念 板倉俊之×武村勇治トークライブ&サイン会

1月31日(土)、東京・ブックファースト新宿店にて『「トリガー」完結巻刊行記念 板倉俊之×武村勇治トークライブ&サイン会』が開催されました。

インパルス・板倉の書き下ろし小説を、漫画家・武村勇治さんによる圧倒的な画力でコミック化された『トリガー』。舞台となるのは、近未来の王国制となった日本。二代目国王によって犯罪を減らす目的で"射殺許可法"を制定され、各都道府県に1人ずつ配置された無条件で銃を使用できる"トリガー"が、己の信念にしたがって"悪"をターゲットとするハードアクション・コミックスです。
2011年8月より『漫画サンデー』(実業之日本社)にて連載スタートした同コミックは、「漫画サンデー」休刊後、ウェブサイト『実日ブックス』に移って連載を続けていました。このたび、累計35万部を突破した人気作の完結巻である5巻が刊行されたことを記念して、2人によるトークライブが行なわれたというわけです。

拍手で迎えられる中、「『トリガー』原作者の板倉俊之先生です。よろしくお願いします」と照れくさそうに挨拶する板倉。この言葉にならって、武村さんが「作画担当者の武村先生です」と続けると、「偶然! 先生同士ですねぇ」と言って場を和ませます。
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自身の小説がコミック化されたことについて、「毎回、新しい原稿をもらうのが楽しみだった。長くやってもらえるのはうれしかったし、武村さんに描いてもらったからこそパワーアップした作品になった。だから、終わって淋しいです。毎回、うわー!って言いながら読んでましたもん」と語る板倉。無表情で語るためか、「怒ってるんですか?」と武村さんにツッコまれると笑って否定しつつ、「迫力がすごいですから!」と力説します。
物語に描かれている銃のビジュアル面について「ガンショップへ実際行って、2人でいろいろと相談しましたね」と振り返る板倉。も、「そのあとに少女時代のライブに行く予定だったから、2人ともそっちのことで頭がいっぱいだった(笑)」と笑わせました。
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武村さんは「描いていて、誰がいちばん好きでした? 僕は最初の人です」と訊ねる板倉に、「三上ですよ。自分が書いた(キャラクター)なのに、名前忘れてるじゃないっすか」とツッコミつつ、「アンダーグラウンドに生きる人を描きたいと思っていたときに、この話をもらったので、全キャラクター楽しんで描きましたよ」と答えます。「みなさんにもどのキャラが好きか、聞いてみたいですね。5巻の最後、今までのトリガー全員をまとめて描いたんですけど、こんなに多かったのかと。大阪編だけは、メガネのあのキャラが好きだったので2人でセットにして」と語る武村さんに、板倉は「本来、主人公1人のキャラクターが決まれば楽なのかもしれないですけど、この作品は話によって変わるから大変だったでしょうね」と労をねぎらいます。
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武村さんから送られて来る原稿を読み終わったあとは「面白かったです」と感想メールを送っていたそうですが、武村さんが「たまにメールがないときがありましたよね? 不安でした」と正直に話すと、板倉は「その人物の話が簡潔してから送ったほうがいいのかなと思って」と弁解しつつ、「5巻(についての感想)も、ここで会うからそのときに言おうと思ってたんですけど、我慢できなくてメールしちゃいました(笑)。自分が書いた物語が、好きな漫画家さんに描いてもらえるなんて、ある種、男の夢ですからね」と感謝。
「マネージャーから"漫画化の話が来てます"と武村さんの描かれた絵を見させてもらって。"上手くない?"と思って調べたら、"『義風堂々 直江兼続―前田慶次月語り―』の人じゃん!"って。これ以上の人なくない?と思いながら家に帰って、ひゃーーー!!と奇声をあげてしまいました」と、漫画化が決まった当初を振り返りました。
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武村さんも描きながら、「コントをやってる人ならではだな」と思ったり、「物語に変化球......カーブ、シュートなどいろんな球種が織り混ざっているな」と感心したとコメント。「いちばん好きなのは、暴走族編。いろんな球がありつつ、板倉さんワールド全開で面白かったです」と感想を。板倉も「僕としては、いろんな主人公がいるから、いろんな漫画を描いてもらった気になれて楽しかった」と返します。
板倉同様、武村さんも完結を寂しがっているようで、「続編を書いていただきたい。この世界が終わるのが淋しいんです......」と言いながら、2人で黙りこくる場面も。板倉は「僕は小さい頃から漫画が好きだったんですけど、結末でがっかりすることもあって。1回でも多く続けようというものよりは、不必要なものを入れずに結末まで面白いものが理想だった。そういう意味でも、この本はよかった」と締めくくりました。
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その後は、参加者からの質問タイムが。「実写化するとしたら、役者さんは誰がいいですか?」という質問には、周囲のスタッフから拍手が起こります。
「実写化ねぇ......誰だろう?『ケイゾク』のときの、渡部篤郎さんとかいいですよね。三上は、きれいすぎないイケメンにやってほしい」と考え込む板倉。「漫画になっているので、原作の頃よりも誰がいいかとか思わなくなったかもしれない。映画化されたら、もちろんうれしいですけど、漫画の段階で進化した絵として現れたから満足してます」と語ります。武村さんの「アニメはどうですか?」という提案には、「アニメいいですね。アニメいいなぁ!」とテンションを上げていました。
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トーク終了後は、サイン会へ。1人ひとりと笑顔で話しながら、丁寧にサインしていきます。さらに、一緒に写真を撮ったりと、つかの間の交流を楽しんでいました。
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●コミック情報
トリガー(全5巻)
原作:板倉俊之(インパルス)
作画:武村勇治
価格:1~4巻=各571円(税抜)、5巻=600円(税抜)
実業之日本社・刊


【インパルス】【板倉俊之】