鉄拳の感動作が映画に! 『振り子』完成披露試写会に中村獅童、小西真奈美が登壇
2月24日(火)スペースSF汐留にて、鉄拳のパラパラ漫画が原作の映画『振り子』の完成披露試写会が行われ、主演の中村獅童、小西真奈美、本作が初監督映画となる竹永典弘監督が出席。作品への思いや、撮影中のエピソードなどを語りました。
鉄拳が2012年に発表したパラパラ漫画「振り子」は、動画再生回数300万回以上を記録し、世界的ロックバンドMuseの公式PVにも採用され、さらには第42回日本漫画家協会特別賞を受賞。日本のみならず世界中で感動を呼んだこの話題作を原作に、中村獅童、小西真奈美の共演で、『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS系)などのチーフディレクター・竹永典弘が映画化。昭和から平成へ、人生の荒波に翻弄されながらも健気に生きる大介(中村獅童)とサキ(小西真奈美)の夫婦の時間を描いた感動作です。
舞台挨拶に登場した3人は、まずは鉄拳の原作についての感想を。主演の2人は、「時間は取り戻すことも、お金で買うこともできない。心に突き刺さり、いろんなことを考えさせられた作品」(中村)、「短い時間に凝縮された、シンプルだけどぐっとくるものがある作品」(小西)とその魅力を。竹永監督は、初めて見た時、周りに人がいるにもかかわらず泣いてしまったそうで、「人生には"後悔"がある。だからこそ、今、流れている時間がどれだけ大切なものかということが、4分間につまっている作品」と絶賛。これを原作に、「作りたかったのは"ザッツ日本映画"。小細工は一切やめて、ドンとカメラを構えて役者に芝居をしていただくということをテーマに作りました。原作にはセリフがない分、見る人それぞれにいろんな物語がある。これは僕が見た、ひとつの解釈です」と本作への情熱を語りました。
不器用ながらも家族を愛する主人公・大介を演じる中村は、本作との巡り合いに思うところがあったそうで、「母が亡くなり、一緒に過ごした時を思い出したり、もっとこうしておけばよかったと思ったり、時間について考えていた時にこの作品のオファーをいただき、運命的なものを感じました。役を作り込んだり、芝居したりではなく、自然とこの世界に入っていけた作品です」と心境を。そんな中村が一番好きだというのは、大介がうれしいことがあった時に家族全員にバンザイをさせるシーン。「うれしいことも辛いことも共有するのが家族。いつも一緒に歩いていくのが家族」と、感慨深げに語りました。
大介の妻・サキを演じる小西は、「大さんは、一見、荒々しく見えるけど、真っ直ぐで、熱くて、不器用で、それをうまく表現できないことからカーッとなってしまう、人間らしい、愛おしい人です」と、大介がことあるごとに「おい、サキ!こんなことあったぞ!」とうれしそうに駆け込んでくるところを好きなシーンにあげます。夫の裏切りもありながらも、なぜいつも笑顔で支え続けることができるのかという質問には、「サキは大さんのことが好きだから一緒にいるんです。大さんのもどかしさも分かってて、でもサキには何もしてあげられないから、ご飯を作って笑顔で待っているんです」と愛情あふれる言葉を。サキと同じく小西も現場でもいつも笑顔だそうで、中村が「怒ったりキレたりすることってないんですか?」と聞いてみたところ、まさかの「キレるって何ですか?」という言葉が返ってきたというエピソードも飛び出しました。
そんな2人が演じる大介とサキは、「2人は夫婦なんじゃないかと思うほどの空気感。撮りながら何度も涙して、"カット"と言い忘れました」と竹永監督。ハンカチなしでは観られない、映画『振り子』は、2月28日(土)角川シネマ、池袋シネマ・ロサほか全国順次開催!
『振り子』
2月28日(土)公開
監督・脚本:竹永典弘
原作:鉄拳 主題歌:あさ実
出演:中村獅童、小西真奈美、石田卓也、清水富美加、板尾創路、笛木優子、松井珠理奈(SKE48/AKB48)、鈴木亮平、中尾明慶、研ナオコ、小松政夫、ダイヤモンド☆ユカイ、
武井壮、黒田アーサー、中野公美子、サヘル・ローズ、ニコラス・ぺタス、齊藤ジョニー(Goose house)、長原成樹、小山田将、入山学、藤田彩華、山本耕史(友情出演)、武田鉄矢(特別出演)
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