大阪よしもと漫才博覧会2
8月6日(木)、7日(金)の2日間に渡り、東京・ルミネtheよしもとにて『よしもと漫才博覧会2』が行われ、大阪を拠点に活動する総勢42組の漫才師がネタを披露しました。
今年3月に東京・草月ホールで開催し、好評を博した『大阪よしもと漫才博覧会』、その第二弾『大阪よしもと漫才博覧会2~NEXT STARS~』。
「売れっ子漫才師を生み出す」イベントとして産声を上げた前回は、3日間で250組500名以上の漫才師が出演し、その際に関係者・一般客アンケートにおいて評価が高かった漫才師が、今回の『大阪よしもと漫才博覧会2~NEXT STARS~』へと選抜され、出演します。
自慢のネタに加え、アピール合戦を繰り広げた熱い2日間の様子をレポートします。
まず8月6日(木)は、アキナ、藤崎マーケット、モンスターエンジン、スーパーマラドーナ、コロコロチキチキペッパーズら21組が出演。
MCのテンダラーに続き、まずはトップバッターである男女コンビ「蛙亭」が、挙動不審な岩倉による不可解な"ヤバイ系"のボケで観客を異次元へと誘います。続いて、兄・昴生(こうせい)と弟・亜生(あせい)の"2人合わせてこーせいあーせい"の兄弟コンビ「ミキ」が、自由にボケる弟&変幻自在のツッコミを繰り出す兄の息のあった漫才を。また、"やっべぇぞ!!"のフレーズでプチブレイク中の「コロコロチキチキペッパーズ」は、夏ならではの怖い話をテーマにした漫才を披露。ナダルの無駄にいい声を活かした奇天烈な怪談話に、会場も爆笑です。
「ヒガシ逢ウサカ」は、小学生の時の悲しい思い出を実演する今井の"泣きすぎて言葉が言えなくなる"芝居で大きな笑いの渦を巻きこし、女性コンビ「シュークリーム」はデートで女の子らしさをアピールしたいと言いながら、しおりがカラオケで長渕を熱唱します。大阪、沖縄、韓国出身のトリオ「イブンカ」は、三者三様の口調を活かした早口言葉をネタに笑わせ、「インディアンス」は田渕の何とも言えないウザさが後をひく笑いで観客を惹き付けました。
蛙亭
ラモ
ミキ
コロコロチキチキペッパーズ
マユリカ
ネイビーズアフロ
ヒガシ逢ウサカ
霜降り明星
シュークリーム
ザ・キーポイント
むしゃむしゃ
イブンカ
サーフィンズ
インディアンス
後半は、東京でもおなじみの面々が登場。「アイロンヘッド」は幾度となく繰り返す"なーんや、お前!"のフレーズがクセになると客席の注目を集め、7月に新調したばかりの緑のスーツで登場した「トット」は桑原扮するお化け屋敷で働く外国人ジョンソンのキャラクターが爆笑を巻き起こします。「アキナ」は"雰囲気のいい"バーを舞台に、なぜか客をすぐ帰そうとするバーテンダーの山名が笑いを誘い、トリを務めた「スーパーマラドーナ」は初めて訪れる女性の家で、田中が飄々と失礼極まりない言動を繰り広げ、しっかりと笑いをとって締めくくりました。
藤崎マーケット
アイロンヘッド
Span!
トット
アキナ
モンスターエンジン
スーパーマラドーナ
また、ネタの合間には、5、6組ごとに『アピールコーナー』が設けられ、「マユリカ」は元漫画家で器械体操もやっていたという中谷が、ぽっちゃり体系ながら華麗なバック宙を披露。一方、相方の阪本は「特技がないんですよ」と言いながらも自己紹介でボケたおし、MCのテンダラーも「仕上がってんな~」と絶賛します。"ラララライ体操"で一世を風靡した「藤崎マーケット」は「リズムネタは体をボロボロにする」と力説し、自腹で作ったというリズムネタの危険性をまとめた冊子を配布。「モンスターエンジン」は「新しいものを」と前フリしながらも懐かしの(?)神々ネタを披露し、「まだ使える! スパッツを赤にしますから」と猛アピールします。
「インディアンス」は、ウザい田渕が替え歌ギャグを熱唱すれば、歌った後の顔芸も相まって、大きな笑いを生みだしました。
二日目の8月7日(金)は、8.6秒バズーカー、尼神インター、バンビーノ、学天即、和牛、銀シャリら21組が出演。
2日連続でMCを務めたテンダラーから紹介を受け、最初に登場した「ラニーノーズ」は、2人ともギターが演奏できるとあり、ダサいフレーズを盛り込んだ歌ネタで、華々しくオープニングを飾ります。ブレイク中の8.6秒バズーカーは、「ラッスンゴレライ」のショートバージョンを見せつつ、別のリズムネタ「ありそうでない」を披露。
マルセイユは、別府が「すぐそうやって言うやろ~?」を序盤から放り込み、その他のコーナーでも連発して笑いを誘うなど、このギャグが東京でも浸透しつつあることを感じさせました。「尼神インター」は誠子の酔っぱらい姿で、「バンビーノ」は訛りの強い宅配ピザの電話受付を演じた藤田に、それぞれ爆笑!
ラニーノーズ
えんぴつ消しゴム
キンニクキンギョ
いらんいらん
男性ブランコ
8.6秒バズーカー
マルセイユ
鱒之介
尼神インター
カキツバタ
バンビーノ
後半は、受験勉強中に通りかかる「いしや~きい~も~」の声を見事にラップへと発展させた「ヘンダーソン」が拍手を浴びれば、『かえるの合唱』の輪唱しようとするも沖縄民謡風のメロディになる「てんしとあくま」、SMAPの『SHAKE』の歌い方でひとつのネタに仕上げた双子コンビの「吉田たち」など、各コンビの歌ネタが光ります。
終盤に差し掛かると、ナルシストキャラの木崎による「キザキッス」なる投げキスなどで悲鳴と歓声を浴びた「祇園」、「サクラバシグチ」なるオリジナルのゲームで惹きつけた「タナからイケダ」、「人生最期に何食べたい?」といったありがちな質問から笑いに転換させた「学天即」、水田の元料理人という経歴を漫才コントに活かした「和牛」......と、東京でもおなじみ顔がズラリ。
トリを務めた「銀シャリ」は、睡眠をテーマにしながらも、鰻の小ボケと橋本のうまいことをつけたすツッコミを織り交ぜ、貫禄さえ感じる漫才で締めくくりました。
ヘンダーソン
コマンダンテ
てんしとあくま
吉田たち
祇園
ジュリエッタ
タナからイケダ
学天即
和牛
銀シャリ
『アピールコーナー』では、「キンニクキンギョ」は沖縄出身の富田が奏でる三線とボイスパーカッションに乗せて、川端が鳩のモノマネをするというカオスな空間を構築すれば、2人とも卓球部出身の「男性ブランコ」は、ラリーしながら卓球あるあるを披露します。マルセイユ・津田は、COWCOW・善し、ウーマンラッシュアワー・村本、そしてテンダラー・白井のハイクオリティなものまねでを。漫才の中でイラつくキャラを演じていたカキツバタ・山根は、「ショート嫌な事」で嫌味な台詞を放ち、すっかりヒールとなり、ヘンダーソン・子安は元自衛官という経歴を活かし、正しい手榴弾の投げ方をレクチャーするのでした。
自分の名前をあいうえお作文形式でギャグを放つジュリエッタ・藤本でしたが、ラストの「し」のギャグをど忘れする失態。代役を務めた鰻が「歯槽膿漏で虫殺す」と言い放つも、相方・橋本から「(レギュラーの)『あるある探検隊』みたいや!」との指摘がでて、爆笑が生まれます。
エンディングでは全出演者がステージに集結し、大阪でのライブの告知をしたり、木崎と誠子がカップルになりきったりと大盛り上がり。
客席に愛想をふりまく木崎をバンビーノ・石山が「ニーブラ!」するラストシーンで、笑いに包まれながら終演を迎えました。
【蛙亭】【ラモ】【ミキ】【コロコロチキチキペッパーズ】【マユリカ】【ネイビーズアフロ】【ヒガシ逢ウサカ】【霜降り明星】【シュークリーム】【ザ・キーポイント】【むしゃむしゃ】【イブンカ】【サーフィンズ】【インディアンス】【藤崎マーケット】【アイロンヘッド】【Span!】【トット】【アキナ】【モンスターエンジン】【スーパーマラドーナ】
【ラニーノーズ】【えんぴつ消しゴム】【キンニクキンギョ】【いらんいらん】【男性ブランコ】【8.6秒バズーカー】【マルセイユ】【鱒之介】【尼神インター】【カキツバタ】【バンビーノ】【ヘンダーソン】【コマンダンテ】【てんしとあくま】【吉田たち】【祇園】【ジュリエッタ】【タナからイケダ】【学天即】【和牛】【銀シャリ】
【テンダラー】