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2015年11月23日 (月)

人間とアンドロイドが共演! 映画『さようなら』初日舞台挨拶

11月21日(土)新宿武蔵野館で、映画『さようなら』の初日舞台挨拶が行われ、主演のブライアリー・ロングさん、共演の新井浩文さん、深田晃司監督が登壇しました。
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劇作家・平田オリザ氏と、ロボット研究の世界的第一人者・石黒浩氏が共同で進める人間とアンドロイドが共演する"アンドロイド演劇"を、数々の映画祭で賞を受賞し海外からも注目を集める気鋭の映画監督・深田晃司さんが映画化。放射能に汚染された近未来の日本を舞台に、取り残された外国人難民・ターニャ(ブライアリー・ロング)と、アンドロイドのレオナが最期の時を迎えるまでを描きます。死にゆく人間と、死を知らぬアンドロイド、寄り添う二人が見つめる生と死とは...!? 物語の中心となるアンドロイド"レオナ"は、バラエティ番組「マツコとマツコ」に登場していたマツコ・デラックスのアンドロイド"マツコロイド"で広くしられるようになった、石黒浩氏らが開発したアンドロイド"ジェミノイドF"が演じます。
舞台版でも主演を務めるブライアリーさんは、「映像美や音楽が素晴らしく、美しい映画です。舞台では、黒いセットの中、出演は私とアンドロイドだけで、周りの世界はお客さんの想像力にお任せしていますが、私たちの物語はこんなに美しい世界の中で繰り広げられていたのだと感動しました」と、映画として生まれ変わった作品への喜びを。死を迎える役を演じるため体重を5kg落として撮影に臨んだというブライアリーさん。ラストの印象的なシーンは、寒い季節の撮影にも関わらず、日が暮れて夜になるまで4時間、裸のままで動かずに撮影したそう。深田監督も「女優魂を尊敬します」と絶賛しました。
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ターニャに寄り添いながらも、最終的には去っていく男を演じる新井浩文さんは、最初は自己嫌悪により自分を殴るシーンがあったそうで、「自分はガチで芝居をするタイプなので、すごく顔が腫れるだろうなと内心ドキドキしていたんですが、そのシーンが無くなってほっとしました(笑)」と裏話を。これに関して深田監督は、「新井さんがやるとかなりかっこよくなってしまうので、最低の男のままで消えてもらおうと」、そのシーンは無くなったとのこと。映画『BOX~袴田事件 命とは~』での新井さんの本心を全く感じさせない立ち方に惹かれたという深田監督は、「人間は常日頃から本心をさらけ出して生きているわけではない。そのリアルさをスクリーンの中で出して欲しかったので、すごく満足しています」と新井さんキャスティングの理由も。
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そして最後は、深田監督が「ラテン語の"メメント・モリ(死を想え)"という言葉が好きで。私たちは誰しもいずれ死ぬ。生きているうちには体験できない死を、予行演習のように体験させてくれるのが死を描いた芸術。この映画が、みなさんにとってそういう時間になれば」と作品に込めた思いを。映画『さようなら』は、新宿武蔵野館ほか全国で上映中!