「心のドア! オープン!」を合言葉にぎのわんオープンスクールが開幕
11月21日(土)、沖縄県宜野湾市のはごろも小学校で「第2回 ぎのわんオープンスクール2015」が開催されました。未来のエンタテイナーを目指す小中学生100名が、エンタテインメントの第一線で活躍中の講師から2日間レッスンをうけ、全員が出演するショーを制作し、実際に観客の前でお披露目する体験型プログラム。1日目はお笑い、歌、アイドルワーク、ダンスワークを体験しました。
オープニングでは、子供たちと一緒にレッスンを受けながらサポートするメンター芸人が紹介されました。魁バーバリアンの与儀朴華、砂川吏雄がステージに登場すると、われんばかりの拍手が鳴り響きます。「おはよう!」と声をかけると、子供たちのあまりにも元気のいいあいさつに、笑いながら「うるさーい!」と声をかけてしまう一幕も。ここで「心のドア! オープン!」という、オープンスクールの合言葉が発表されました。
魁バーバリアンの2人が「心のドア!」と叫ぶと、子供たちは元気よく「オープン!」と返します。メンター芸人と子供たちが一つの大きな円を作って「(心のドア)オープン!」のかけ声が会場に響き渡ると、いよいよスクールがスタートです。
最初のレッスンは即興インプロビゼーションのワークショップ。講師のバッファロー吾郎・竹若元博、ニブンノゴ!・宮地謙典、2丁拳銃・川谷修士、かりすま~ず・幹てつやが登場し、4つのグループでレッスンが開始されました。
体を動かすゲームで即興の技術を学んでいきます。まずはジャンケンを使ったゲームで、勝つとミジンコから進化し、最後に勝ち残った人が人間になる進化ジャンケンや、負けると勝った人の後ろにくっつく応援ジャンケンが行われました。また、2人1組となって理想の部屋を作るゲームでは、屋上にゲーム機が70台あって地下に公園があり月や星も見える家や、お金がキラキラ降ってきて、蛇口からはお菓子がじゃんじゃん出てくる部屋など、子どもたちからは夢にあふれた自由な発想が飛び出します。
チームごとにジェスチャーを1つにあわせるゲームでは、仲間がやりそうなジェスチャーを想像して子供たちは盛り上がります。ギャグをお題にすると「あいーん」のポーズをする子供が現れ、芸人たちも驚きます。「安心してください(はいてますよ)」などたくさんのギャグのポーズが出るなか、今人気の「本能寺の変」のポーズで全員がそろい、会場全体が大興奮でした。
グループごとに内容を変えたワークショップで、体を動かし、たくさん声を出し、お互いにどんどん名前を呼び合って、一気に子供たちが仲良くなってゆきます。はじめは恥ずかしそうにしていた子どもも次第に元気いっぱいの笑顔になりました。全員集合すると、気持ちがオープンになった子どもたちから「めちゃめちゃ楽しかったー!」と大きな声が飛び交いました。
続く沖縄新喜劇のワークショップでは、スリムクラブ、構成作家の大工富明さん、吉本新喜劇芸人・烏川耕一をゲストに、新喜劇を体験してゆきます。
「こんにちハー」のセリフで始まり、「おじゃましまんにゃわ」「なにがじゃー、どうしてじゃー」のギャグに「もうええわ!」とみんなでこけるところまでシーンを実演。途中、アドリブが飛び出したり、こけ方が上手になったり、みんなメキメキと上達していきます。
次は漫才作家の藤田曜さんを講師に漫才ワークショップが行われました。ここに8.6秒バズーカーのはまやねん、田中シングルが登場し、一気に会場のボルテージがヒートアップ。2人も子供たちと一緒に漫才ネタを作ってゆきます。
即興漫才の披露では完成度の高い漫才も作り出され、藤田さんをはじめメンター芸人もびっくり。数々の名作ネタが飛び出し、並み居る芸人が思わず笑ってしまう一幕も。漫才ネタを初めて作った子供たちからは「むずかしくて緊張したけど、楽しかった」、「ネタが受けて、超おもしろかった」との声が上がりました。ワークショップが終わると、大人気の8.6秒バズーカーが子どもたちに惜しまれながら会場を後にしました。
子どもたちの楽しさも高まってきたところで、お昼の時間になりました。メンター芸人たちも子供たちと一緒にお弁当をいただき、子供たちと家族のように打ち解けていました。
お腹がいっぱいになったところで、午後は歌のワークショップがスタートです。講師にブロードウェイなどで活躍しているゲイリー・ウォーカーさん、ピアノ演奏にゴスペルフェストの日本代表、木下航志さんを迎えてレッスンが行われました。
みんなで「La!」と声を出し、のどの体操から始まります。子どもたちから発せられる音の振動が会場中に響くなか、ウォーカーさんがステージを降りて一緒に声をそろえてゆきます。子供たちの高らかな歌声にウォーカーさんも思わず「グッジョブ! ベリー、ベリー、ワンダフル!」と驚く場面も。
「楽譜も歌詞もいらないです。音を聴いて耳で覚えてゆきましょう」の教えにならって練習すると、次第に調和のとれたハーモニーとなっていきます。「歌を歌うって楽しいことなんだな。楽しいことが何より大切だよ」とウォーカーさん。手を叩きながら身体全部を使って歌い、一体感あるハッピーなゴスペルが生まれました。だんだんと歌のリズムが早くなり、楽しくなった女の子が踊りだす一幕も。
ウォーカーさんが「ありがとう、また明日ね~」と声をかけると、一斉に子供たちが駆け寄り、握手を求めていました。ウォーカー先生は子どもたちののどと一緒に心のドアも開いたようです。
まだまだ元気いっぱいの子どもたち。次のアイドルワークショップでは、名だたるアイドルの振り付けを手がけるRYONRYON.さんと、ちゅらドルが登場。男の子も女の子も一緒に、アイドルらしいかわいい振り付けで、ダンスを覚えていきます。
最初は横のステップから、次に手をペンギンみたいに、指をさして、回って、と、シンプルな振りから、みるみるうちにロングバージョンのアイドルダンスを習得してゆきます。RYONRYON.さんから「表情もそうだけど、なりきりパワーがいいね!」と激励され、全員の振りがそろうと会場中に感動があふれます。
1日目最後のプログラムはダンスワークショップです。「踊ってみたんすけれども」シリーズで人気のエンタメダンスユニット、エグスプロージョン・おばらよしお、まちゃあきが登場すると、会場が大きな歓声に包まれました。スーパーダンサーズもゲストに迎え、ダンスを覚えていきます。
足を右に左に動かしキックして戻す、という簡単な動作から徐々にダンスになっていく様は圧巻。音楽が鳴り始めると、子どもたちから「どんどんやりたい!」と声が上がります。ポーズをしっかり決めると、もっとダンスが上手に見えるなど、様々なテクニックを教えていきます。子どもたちも音楽に自然に反応するようになり、最後は全員で同じポーズがピタッと揃うようになりました。
ワークショップの終盤は子供たちからの熱烈な要望に応え、エグスプロージョンが人気沸騰中の踊る授業シリーズ「本能寺の変」を披露。最後は子どもたちにもみくちゃにされながら会場を後にしました。
子どもたちの元気いっぱいの「楽しかったー!」が何度も会場に響いたオープンスクール第1日目。全てのプログラムが終了し、この日一番の大きな声で合言葉「(心のドア)オープン!」が会場に響き渡りました。