オール巨人が『さいなら!C型肝炎』発売を記念してサイン会を開催!著書に込めた思いを語る
3月25日(火)、オール巨人が『さいなら!C型肝炎』(ヨシモトブックス)を発売しました。本書は、2010年から1年半に及ぶC型肝炎の治療の記録を綴りながら、壮絶な副作用と闘いつつ舞台に立ち続けた漫才師の生き様も伝えるドキュメントストーリー。巨人にとっては、2012年4月に刊行した『師弟 〜吉本新喜劇・岡八朗師匠と歩んだ31年〜』(ヨシモトブックス)に続く2作目の著書となります。3月28日(金)には、ジュンク堂千日前店でのサイン会を前に囲み会見を開催。闘病中の生活や本書に込めた思いなどを語りました。
まずは、「読んでいただいて、病気に対する知識や心構えを持っていただければ。また、実際に闘病生活を送られている方はもちろん、家族の方には(患者さんへの)心遣いなども知っていただきたい。あとは、病気ってやっぱり、早期発見・早期治療が大事やと。(本を読んで)そういうことを感じていただいて、検査に行ってもらえれば」と、読者の皆さんへメッセージを送った巨人。続けて「ありがたいことに、友達なんかでも、もう買ってくれた方もたくさんいらっしゃいまして…ただ、読んでから友達に回してるという方もおられるようなので、それはやめてください(笑)。できたら1人1冊買ってください」と、笑いを交えてPRします。
1994年、盲腸の手術を受けた際、C型肝炎ウイルスのキャリアであることがわかったそうですが、自覚症状は全くなく、特に治療も受けていなかった巨人は、同じくキャリアであった妻が先に治療をスタートさせたことをきっかけに、自身も「挑戦じゃないけどそんな気持ちで」治療に踏み切ることに。しかし、その副作用はすさまじく、「毎週1回注射を打つんですが、そのたびに38度は間違いなく超える。嘔吐、立ちくらみは100%。(治療を始めて)半年たった頃には、もう座って立ったら必ずフラッとしました」とのことで、肉体的にも精神的にも辛い日々が続いたそうです。
中でも特に辛かったのは、「みんなから『痩せたね』『顔色悪いね』と言われること」。また、「舞台でも、お客さんは気づいておられないかもしれませんが、思い通りの漫才ができないことがありました。声が出てないなとか、耳鳴りがするとか…いい漫才ができないというのは本当に辛かった」とも。逆にうれしかったのは、相方・オール阪神の気遣いで、「僕が完全に治るまで、『痩せたね』とか『しんどいやろ』とはひと言も言いませんでした。体力自慢の僕にそれを言うたら、辛いうえにヘコむやろと思ったみたいで…彼の中で禁句にしてくれていました」。治療が終わってからは、「『どんな病人やった?』って聞いたら、『最強の病人やった』って言ってくれましたけど(笑)」と、うれしそうに話していました。
もちろん、他の芸人たちからもさまざまな声をかけてもらったとのこと。「やっぱりみんな『痩せたな』とかから話に入るんですが、いちばん人の傷口に塩を塗るなと思ったのは(明石家)さんまでしたね。(治療中に)新大阪でばったり会ったんですけど、痩せてるし顔色悪いしやから、『顔色悪いやないか! どっか悪いやろ!』って言われて。どうやら僕の病気のことを知らなかったみたいで、珍しくその夜に「ごめんな」のメールがきました(笑)」と、気心の知れた仲間ならではのエピソードも紹介していました。
一方、後輩芸人らには「ぜひ検査に行って」とアドバイスも。「僕は肝臓の数値も悪くなかったんですが、ウイルスは非常にたくさんいた。だから『数値が何ともないから大丈夫』と思ってる方がおられたら、それはちょっと間違いだよ、と。やはり検査はオプションとしてやってもらった方がいいです」と説明し、「阪神くんには、もうお願いして行っていただきましたけどね(笑)」と明かしていました。
会見中、「世間では、C型肝炎は不治の病みたいに言われてまして、簡単にうつると思っている方もたくさんおられるようですが、そういうものではありません。『C型肝炎はこういうものですよ』ということをこの本できちんと知っていただければ」との願いも語っていた巨人。皆さんもぜひ本書を手に取っていただき、C型肝炎について“知る”ことから始めてみてはいかがでしょうか。
全国の書店で好評発売中!
『さいなら!C型肝炎』
漫才師として舞台に立ちながら治療に挑んだ500日の記録
著者:オール巨人
定価:1200円+税
発行:ヨシモトブックス
発売:ワニブックス
【オール巨人】