第49回上方漫才大賞にて、大賞を笑い飯、奨励賞をダイアン、新人賞を学天即が受賞!
4月19日、大阪市内にて第49回上方漫才大賞(関西テレビ、ラジオ大阪主催)の発表会が行われ、大賞を笑い飯が、奨励賞をダイアンが受賞しました。そして新人賞はノミネートされたアキナ、アルミカン、学天即、タナからイケダ、和牛の5組の中から学天即が受賞をしました。
1966年に始まった上方漫才大賞は、関西の演芸界において最も長い歴史を持つ漫才賞で、過去には西川やすし・きよしやオール阪神・巨人、ダウンタウンが受賞した名誉ある賞として知られています。授賞式の模様は関西テレビ、ラジオ大阪でも生放送で届けられ、大賞、奨励賞には先輩芸人たちもお祝いに駆けつけました。
大賞を受賞した笑い飯は、司会進行の大平サブローから感想を求められると、「ずっと欲しかった、上方で一番名誉ある賞なので本当に嬉しいです。しかも、1回だけじゃなく3回も…」と哲夫。笑い飯は初受賞につき、「1回ですよ!!」と鋭く突っ込まれていました。ですが、何回も受賞したいか?と問われた際には、「自分たちが獲ることで後輩が獲れなくなるので、そこは譲っていきたい」と哲夫、後進への配慮も見せました。
そして中川家からお祝いメッセージがVTRで届けられました。「笑い飯のの漫才は、自分たちが素人でもファンになっていると思います。どんな状況でも自分たちのスタイルを押し通す、あの頑固さが我々は大好きです。これからもスタイルを変えずに、頑固に上方漫才を支えていってください!」(礼二)との祝福を受けました。
小籔千豊も会場に駆けつけ、「本当におめでとう。この権威ある賞をもらうにふさわしい二人やと思います。漫才に関して手を抜いているところは見たことない。笑い飯が大賞で何も問題ありません!」と讃えました。
「テレビで本当に面白い上方芸能を届けたいですね。上方の賞を獲らしてもらったので、素晴らしい伝統文化を全国に広めたいです」と哲夫、同大会の新人賞を受賞からの変わらぬ思いを伝えました。
授賞式の直後に行われた囲み会見でも、「上方における最高の漫才の賞をいただいて本当にありがたい。大賞受賞者ということを自負して、今後の上方芸能のリーダーとなって邁進していきたい」と哲夫。西田も「(大賞を)目標にしていたので嬉しいです。去年は千鳥が獲って、その時は本当にくやしかったので、その翌年に獲れて本当に嬉しかったです」と感想を語りました。
上方芸能のリーダーになりたいと哲夫。その真意をさらに聞いてみました。
「腹の底から笑うような、国民の皆さんの疲れを癒すような娯楽を届けたい。昨今の全国番組は人の悪口を言うようなものが多く、国民の皆さんの疲れを癒せていないと思うので、ずっと新人賞を受賞した時から言っていますが、上方のテレビ局から発信する全国番組を増やして、その中の一つでも自分たちが発信できる番組を持てたらいいと思います。国民の皆さんへの疲れを癒したいですね」と野望を語りました。
また、受賞式の時から「3回目の受賞で…」とボケていた哲夫ですが、後進に道を譲るとコメントしたとおり、「受賞は1回でいいです」とのこと。一方西田は「賞金がもらえるので、何回でも!」と意欲を見せていました。
お次は奨励賞を受賞したダイアン。受賞式でも、賞金60万を西澤が「独り占めする」と宣言していたのですが、その顛末もお届けします!
受賞式でダイアンのお祝いに駆け付けたのは、サバンナ。「芸人の中で一番ファンが多いのがダイアンです」と高橋。ただ、女の子のファンが少ないようで、「大賞取るために、西澤は一人でいいから女の子のファンを作るべき。地球上で女の子のファンゼロ!」と、ステップアップへの助言も。一方八木は労をねぎらうギャグでお祝いしました。
大平サブローから受賞のコメントを求められると西澤は「ピンで漫才をやっていてよかったです!」と津田はいないものに。それは、ネタを書いているのが西澤だからということなのですが、津田も負けじと「うれしかったです!! すごくうれしかったです!!」と喜びをあらわにしていました。
囲み会見でも、「名誉ある賞なのですごくうれしいです。まさかもらえるとは!」と津田。そんな津田を一瞥して西澤は「相方が喜んでいますが、意味が解りません。実際、ネタを書いてないのでピンと来てへんやろうなと。ピンと来てへんのに喜んでいる感じにしているので…」と首をかしげます。
そして新人賞を受賞して5年で奨励賞をつかんだことに対しては、「一生懸命、単独ライブをやって、いつかもらえたらええなと思いながらやっていました。結構かかりましたね」と津田。西澤も「単独ライブを定期的にやって来て、漫才のスタイルとか、そういうのも微妙に変えつつやっていました。そういうところを観ていただいて、選んでいただけたので、僕はすごくよかったなと思います」とのこと。
最高峰の大賞については、その狙い時を「すぐにでもほしいですね!」と津田は意気込むのですが、その横で西澤がいたって冷静に「すぐにでもというのは違うと思うんですけど…。天狗かい!っていう…」とポツリ。「感情が違うやろうなと。僕が嬉しいのと相方が嬉しいのは、全然違うので…」と、喜ぶ津田の心理に疑問を呈しています。そこで、西澤の感情とはどんなものか聞いてみると…。
「普段からいかにちゃんと取り組んでいるかというところを見ていただいているという、その選出のされ方が嬉しいですね。“ちゃんと見ていただいてたんや”って、すごく嬉しいです」と、地道な努力を認めらたことが嬉しかったそうです。それだけに“ネタを書いていない”津田の喜びが解せないようで、二人で60万という賞金に対しても「(半分の30万を)もらえると思ってるのが、すごくはがゆい。僕が納得できない…」と渋る西澤。そんな西澤に津田は「ほなやるわ!! もういいです!!」とついにはキレていました。
次なる目標である大賞への意気込みを聞きました。
「これからも新ネタライブも継続して、ネタを作り続けます。それをまた見ていただけたら、大賞につながるんじゃないかなと思います。あと、相方はすごく“緊張しい”で、本番前にはぷるぷる震えるんですけど、そういうのも…。もう、15年ですし、3児の父親なので堂々としてほしい」と西澤、津田への要望も残して会場を後にしました。
最後は新人賞を受賞した学天即です。受賞式でも、「“上方漫才”と思いっきりついている、関西の漫才をやっている者にとっては夢の新人賞なので、初チャレンジで獲れてうれしいです!」と満面の笑みを浮かべる奥田。その隣で四条は「「いや~、売れましたね。向こう5年は、上方漫才の間では安泰ですね」と飄々と。その言葉に奥田が「いや、努力次第でしょう!」と一蹴していました。
上方漫才大賞の新人賞は、奨励賞、大賞とは異なり、ノミネートされた5組が授賞式でネタを披露し、その場で審査されます。今年は、学天即のほかにアキナ、アルミカン、タナからイケダ、和牛がノミネートされ、この4組を制して受賞しました。
「出番が5組中2番目と早めで。この大会に出られていた先輩からはずっと「後半有利やで」と言われていたので、ちょっと厳しいのかなと思いつつも、変にプレッシャーを感じずに漫才ができたのがよかったのかなと今は思いますね。やりきったなという感じで嬉しいです」と受賞後の囲み会見で奥田。
四条も「緊張感なくできました。ネタは2本、候補があったんですけど、始まる寸前に“こっちでいこう”って決めて。これでやってあかんかったらしゃあないみたいな感じで、のびのびとできました」とにこやかに。クイズのネタを披露した二人ですが、直前に決めた理由は「トップバッターのつもりで。トップバッターとして立つならどっちだろう」とのこと。
昨年、同賞の新人賞を受賞したのはプリマ旦那。奥田は当時、その様子をテレビで見ていたそうです。
「この賞は予選を通過して出場できるというものではなく、1年間の活動を通じて5組が選ばれます。僕たちは今年で10年目になるんですけど、初めて5組に選ばれました。去年は3年も後輩のプリマ旦那が獲って、ノミネートさえされなかったので、とても悔しかったです。なので、10年の集大成じゃないですけど、新人賞にノミネートされるのは1回で充分やと。この1回で新人賞を獲って、この賞から卒業するつもりで挑みました」と並々ならぬ決意で挑んだことを明かしました。
そんな二人にも、最後に今後の目標を尋ねました。
「ダイアンさん、笑い飯さんと素晴らしい先輩に追いつき追い越せじゃないですけど…。僕は津田軍団に所属しているので、軍団長越えもしたいです。まだまだ先を行かれていますけどね」(四条)。
「笑い飯さんもダイアンさんも、目標にしている先輩です。自分たちがほんまに面白いと思うことをやり続けて、そしてこの位置に行ってはることが励みになるといいますか…。そんな先輩たちがを目標に、僕も頑張って行きたいです」(奥田)
今年の上方漫才大賞の各賞をそれぞれ制した笑い飯、ダイアン、学天即。彼らの活躍を今後もどうぞご期待ください!
笑い飯の動画はこちら ⇒ http://ynn.jp/u/95/
ダイアンの動画はこちら ⇒ http://ynn.jp/u/173/
学天即の動画はこちら ⇒ http://ynn.jp/u/1016/
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