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2014年7月17日 (木)

文枝フェスタ2014

今年の3月に襲名披露公演を終えた桂文枝が、自身の誕生日でもある7月16日になんばグランド花月で「文枝フェスタ2014」を開催しました。淡路島観光大使に任命された文枝は、この「文枝フェスタ」を「淡路島宣伝プロジェクト!」と位置付け、淡路島をテーマにした落語を披露し、淡路島出身のゲストを招き、そしてお客様への淡路島の特産品である玉ねぎ“ターザン”プレゼントや抽選会もありと、淡路島尽くしでお届けしました。

まず、開口一番を担ったのは弟子の三語。文枝が三枝時代に創作した落語『青い瞳をした会長さん』を口演しました。続いて同じく弟子の枝三郎が登場。「今日は暑いですね。34度あったそうですよ。『文枝フェスタ』やのに」など、軽妙なマクラから古典落語『四人ぐせ』を披露。4人の登場人物それぞれのクセをコミカルに演じ、笑いを誘いました。

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そして中トリは文枝が登場。自身が手掛けた創作落語『芸者ちどり・24歳』で沸かせました。マクラでは71歳を迎えた心境を語る文枝。「71歳になりました! 80歳を励みに、これからもまた頑張っていきたいと思います! よろしくどうぞ!」と意気込みました。芸者の高齢化が進む中、24歳と若く器量も良いちどりという芸者に会った部長と部下の顛末を描いたネタで会場の笑いを誘いました。

中入りを挟んで、いよいよスペシャルゲスト対談へ。スペシャルゲストは淡路島の洲本市ご出身の大地真央さんです。大きなひまわりの花束を抱えて登壇した大地さん、早速文枝の誕生日を祝ってくださいました。会場からは「きれいやなぁ…」の声が上がり、お客様の目は大地さんに釘づけ。そんな中、「椅子座っていいっすか」など、ダジャレを発する大地さん、そのギャップにも会場が沸きました。淡路島についてや大地さんの宝塚歌劇時代のエピソードで盛り上がり、後半ではお互いに宛てた手紙を読み合うコーナーも。ラジオやテレビCM以来、大地さんと約40年ぶりの共演を果たした文枝。これまでの大地さんの華々しいご活躍を振り返りつつ、最後は「お礼を込めて」とウクレレで「南国の夜」を弾き語りました。一方、大地さんからは、ラジオ番組「ヤングタウン」(1975年)での共演によって「笑いのベースが鍛えられました」とのメッセージが。また、文枝が淡路島観光大使に選ばれたことを受け、「淡路島の明るい未来が見えました。これからも盛り上げてください」と期待を寄せられていました。

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続いてもスペシャルゲストが登場、南あわじ市出身のクラリネット奏者、本濱寿明さんです。A・シュライナー作曲『インマー・クライナー』を演奏された本濱さんですが、ただ吹くだけではありません。何と次々とクラリネットを解体し、最後はマウスピースだけで演奏というパフォーマンスで楽しませてくれました。

そしていよいよ、この『文枝フェスタ2014』に向けて作られた創作落語『~神話・国土創世ノ島~「淡路島」』のお披露目です。現代の日本を見守る神様ふたりが登場し、前半は天界から淡路島を観察、後半は淡路島に降り立って島をゆく様を描いた噺で、淡路島の地名はもちろん名産、特産、名物など次々と紹介されました。また、前半部分では社会問題や時事ネタも織り込まれ、リアルタイムな話題で爆笑を誘いました。

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エンディングは淡路島に位置するテーマパークの入場券やホテルの宿泊券が当たる抽選会も行われ、井戸敏三兵庫県知事、門康彦淡路市長、淡路島観光協会会長の木下紘一さん、淡路島くにうみ協会理事長の瀧川好美さんも登壇。より一層淡路島をPRして、『文枝フェスタ2014』の幕を閉じました。

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『文枝フェスタ2014』を終えた直後の文枝に、舞台の感想を尋ねたました!

まずは創作落語「『神話・国土創世ノ島~「淡路島」』の裏話が。「初めは国生みの始まりを落語にしたいと思っていましたが、イザナギ、イザナミの話がとても落語にできるような感じではなく、非常に話が複雑だったので、現代の神様が“淡路島をなんとかせねば”“日本の国を何とかしないといかん”という話にさせていただきました」とのこと。舞台には雲のセットが設えてあったのですが、出雲大社の天井に描かれている雲と同じ形のものであったこと明かしました。そして「淡路島の落語が終わってほっとしています。淡路島を宣伝できたかなと思っています」と胸をなでおろした様子で話しました。

また中トリで口演した創作落語「芸者ちどり・24歳」についても「お客様がついてきてくださり、いつもより和やかに、盛り上がることができました。これはいけるかなという感じでしたね。しっかり聞いていただいてよかったです」と顔をほころばせました。

舞台でも「80歳を励みに…」と語っていましたが、これからの目標について改めて尋ねられると、「創作落語を300作、作ることと、若い噺家にがんばっていただくように応援したいですね」と文枝。「71歳になったばっかりですが、今日(高座で)しゃべってみて、結構元気にしゃべれまして、まだまだがんばれる気がしました。今日のうちは割と元気よく楽しくやれたと思います。明日からどうかは分かりませんが(笑)。どこまでできるか分かりませんが、自分の夢に向かって一生懸命がんばれば、神様も上で見てくれているんじゃないかと思います」と更なる意欲を見せました。

その一方では、「実は、大地さんから頂いたお手紙が、パソコンで打ったようなものだったので…」と肩を落としつつ周囲の笑いを誘った文枝。ですが、「ご本人が本当に書いたのか、ちょっと心配ではりますが、大事にしたいと思います」と最後は嬉しそうに話していました。

71歳を迎えてますます精力的に、そして様々な場面で豊かなアイデアで楽しませてくれるに違いない文枝を、今後もどうぞ応援のほどよろしくお願いします!

【桂文枝】