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2014年7月25日 (金)

神社で記念すべき10周年ライブを開催するかたつむりをインタビュー!

8月22日(金)、東京・金王八幡宮にて『かたつむりpresents 夏祭り2014「東京音頭」in 金王八幡宮』が開催されます。

今年でコンビ結成10周年を迎えたかたつむり(中澤章吾・林大介)が、記念すべき10周年を10組の先輩・後輩のネタゲストと3組のゲストとともに、渋谷にある神社にてお祝いします。
芸歴5年目には、中澤が活動休止するなど多くの紆余曲折を経てきた彼ら。今回のインタビューでは同ライブについて、そして10年間を振り返ってもらいました。

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——10周年記念ライブの会場として神社を選ぶなんて、かなり珍しいですね。
林 マネージャーさんと“10年だし、なんかやりたいな”と話していて。どこでやりましょうっていう話から、色々と候補が挙がった中の1つが神社で。奥田民生さんとかもライブやってるし、カッコいいねっていうところから、マネージャーが直接交渉しに行ってくれたんです。3ヵ所くらいからオッケーもらったんですけど、渋谷の金王八幡宮さんは貸し切っていいと言ってくれたので、それならお祭りみたいにしようということになったんですよ。
中澤 で、僕はその提案に“いいんじゃないですか?”と乗っかったというか。
林 こいつは最初の打ち合わせにトチって、なんにも知らなかったんですよ。当初は本番まで何も言わずに、目隠しして神社まで連れて行こうと思ってたんですけど、チケットを発券しちゃったらどこかで知っちゃうじゃないですか。だから、結局伝えました。

――ライブの構想はもう考えていますか?
林 普通にネタと……あとはお祭りごとをやろうかなと。僕らのネタ10本と、ネタゲストにネタもやってもらいます。

――ネタ10本は全て新作? それとも、これまでの10年間でつくったネタをやるんですか?
林 基本は漫才で、どういうバランスにするかは今考えているところです。まぁ、10周年なので新ネタにこだわるつもりはないですけど、なるべくネタはつくろうかなと。あと、屋台を出したり、(ゲストの3組には)歌ってもらったりする予定です。

――中澤さん、この内容知ってました?
中澤 今初めて聞きました(笑)。
林 来てもらう人も全員、僕が決めましたからね。誰が出るかも知らないよね?
中澤 いや、何かしらで観たよ。で、この人達が近くで観てる中でネタやるのかなとか、どうやってこのゲストを使うんだろうとか、いろいろ想像しました。
林 (笑)神社もまだ観てないでしょ?
中澤 観てないです。

――本当に何も知らないんですね(笑)。
林 ははは、でもまぁ、ここからの(ライブづくりは)2人の作業なので、徐々にわかっていくと思います。

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――ゲストはどんなふうに選んだんですか?
林 ネタゲストは、10周年なので10組選びました。本当は先輩と後輩、それぞれ5組ずつにしたかったんですけど、結局トータルで10組に。(社内に)舞台みたいなところがあるんですけど、そこにサンパチマイク立てて漫才やったらカッコいいなと思って、全組、漫才師にしました。本当はコントやってるライスさんも呼びたかったんですけど、スケジュールが合わなくて断念したんですよね。屋台も(犬の心の)いけやさんとか(ジューシーズの)松橋さんとかにお願いして調理してもらいたかったんですけど、衛生管理者の免許が必要だったりとめんどくさいことが多そうだったので諦めました。まぁ、ちっちゃいLIVE STANDみたいにできたらなと思ってます。 

――それにしても神社でライブって、かたつむりさんらしくていいですね。
林 似合います? 僕としては、夏の恒例イベントにしていきたいんです。楽しいじゃないですか、神社でネタやるって。だから、今回成功させたいんですよね。で、ゆくゆくは靖国神社でもやれたらとは思ってるんですけど、引き受けてくれた金王八幡宮さんの方々が“好きなようにやってください”ってすごく優しくてキャパが広かったんで、毎年やらせてもらいつつ、他の神社でもやれるようになったらいいなと思ってます。
中澤 これも今初めて聞きました。まぁ、そうなったら楽しそうですね。

――(笑)ですね。この10年間は長かったですか? 短かったですか?
林 どうですかね? (時間が過ぎるのは)早かったっちゃあ早かったけど。
中澤 他の人の10年に比べて、我々の10年はいろんなことがあり過ぎたというか。まぁ、そのほとんどは僕のせいなんですけど。

――活動休止期間がありますから、中澤さんはまだ10年やってないですし。
中澤 そうなんです。僕はまだ7年なんですけど……まぁ早かったですね。

――そもそも、なぜコンビを組んだんですか?
林 NSCでやった集団コントが一緒だったから、それだけです。
中澤 そういう授業があって、同じグループだったんです。で、その次の授業でネタ見せがあったから“とりあえずやってみる?”ってなったってことですね。
林 ネタは2人でやるイメージがあったので、一緒にやろうかっていうそれだけです。

――その時、初めてネタをやって。しっくり来たからそのままコンビを組んだってことですか。
林 どうだったかな?
中澤 最初のネタは、僕が書いたんですよ。漫才で、もちろんウケるとかはなかったんですけど。
林 全く覚えてない! どっちがボケで、どっちがツッコミだったかもわからない。
中澤 それは、完全に今のかたちだよ。俺がツッコんで、こいつがボケて。
林 でも、そこでどうにかなるとは思ってなかった気がする。
中澤 やらなきゃいけなかったからコンビになった、っていうだけです。

――林さん、珍しいですね。みなさん、コンビを組んだ最初のネタって結構覚えてたりするもんですけど。
林 NSCでやったネタ、ほとんど覚えてないです。
中澤 2~3本は覚えてるでしょ? のちに残るネタとか。
林 AV男優のネタだったらわかるけど、どっちが親父だったっけ?
中澤 親父は俺よ。

――AV男優のネタ!?
林 母親から“息子がAV男優になりたい”っていう夢を持っているらしいって聞いた親父が、「母さんから聞いたぞ。なんなんだ、お前の夢!」って息子に言うネタで。「関係ないだろ、親父には!」みたいなやりとりがあるんですけど。
中澤 その息子っていうのが、40歳過ぎてるんです。そこから一悶着あるっていうネタで、山田ナビスコさんっていう作家さんから最高の評価をいただきました。

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――NSCにはマジメに通ってたんですか?
林 通ってましたよ! めっちゃ優秀な生徒で、ほとんど選抜クラスでした。

――意外。こんな言い方は失礼ですけど、かたつむりさんはちゃらんぽらんなイメージがあるんで、不真面目だったのかと思ってました。
中澤 こいつはマジメですけど、僕は当時からちゃらんぽらんです。卒業公演に遅刻して、デビューを半年遅らせてしまったのも僕ですし、当時から問題児でした。これまでも何かやらかして来たのは全部、僕ですからね。

――林さん、よく見放してませんね。
林 コンビを解散するっていう気持ちがよくわからないんですよ。解散すればどうにかなるって思ってるんですかね? そう思って実行してるなら意味がわからない。それって、相手に責任を押し付けてるだけじゃないですか。もし俺が何もできなくて、こいつに迷惑をかけているなら、解散でいいと思う。けど、迷惑かけられたことを相手のせいにして解散するなんて、ダサいじゃないですか。

――カッコ悪いことはしたくないと。
林 ……まぁ、今言っちゃってる時点でだいぶカッコ悪いですけどね。

――ははは。責任を他人だけに押し付けるのは好きじゃないんですね。
林 そうなのかもしれないですね。でも、(何度も解散を繰り返しているウーマンラッシュアワーの)村本さんはすごいと思います。村本さんの信念がずっとぶれなかったのがすごいし、その信念に合ったのが(相方の中川)パラダイスさんだけだったんだと思います。……そう考えると、もしかしたら俺はすごくやりたいお笑いのかたちがないのかもしれない。
中澤 ないわけではないだろうけどね。
林 なんて言ったらいいんだろうな? 例えば“これやったら面白いだろうな”っていうことを考えて提出するのがあんまり好きじゃないというか。“用意スタート”で面白いものを出すほうが好きなんです。でも、それはピンでやろうとすると空しかった。1人は辛いなとその時、思いました。
中澤 こいつのやりたいことは、とにかく前に出ることなんだと思います。目立ちたがり屋っていう言い方が的確なのかはわからないですけど、なんでもいいから売れたいとってことなんでしょうね。

――今、中澤さんが林さんの印象について話してくれましたけど、林さんから見た中澤さんはどんな人ですか?
林 どういう人? え……難しいなぁ。

――印象とか。
林 ……うーん、優しいですけどね。……なんだろう?(と、じっくり考え始める)

――あ、特になかったら大丈夫です!
林 はははは! めんどくさくなりました?

――いやいや、“10年一緒にいるのに、そんなに悩む?”と思って(笑)。
林 悩みますよ! どういう人なんだろう?(と、またしばらく考えて)……じゃあ、“ない”でいいです!

――わかりました(笑)。でも、これだけ長い間、一緒に頑張ってこられたのには何かしらの理由があるんじゃないかなと思うんですけど。中澤さんだって、例えば活動休止中に他の楽しいことを見つけてそっちにいってもおかしくない状況がありながらも、この世界ににまた戻って来た訳じゃないですか。
林 芸人を続けているのは、単純に楽しいからですよ。
中澤 まぁ、僕はあの時、“解散”って言ったんです。迷惑をかけてしまう期間があまりにも長過ぎるし、いつ戻って来られるのかもわかってなかったですから。でも、彼が「解散時期は、俺が決める。たぶんすぐ解散すると思うけど」って言ったんで、活動休止になったんです。そう言ってたんで、すぐ他の人とやるだろうと。それなら、俺はもう戻らないと思ってたんですけど、どうやらそう考えてなかったみたいで。
林 そうですね。例えば、こいつと組んだら売れるって言われたら、そいつとコンビ組みます。けど、俺は相方に頼りたくない。だって、相方がすごいから売れただけで、俺がすごいからじゃないってことでしょ。そういうことには全く興味がないんです。

――コンビっていうのは双方の協力がないと成り立ちませんよね? 漫才をやるにも、ボケたければ相手のツッコミがないといけないですし。そこで、相手の力量や自分とのバランスもある程度、ネタをやる上で誰とやるかは重要になりそうですけど。
林 そうですね。それは、かたつむりとしてやればいいこと。他の人じゃなくていいんです。僕に足りないものは、こいつに補ってもらえばいいじゃないですか。
中澤 俺が思うにですけど、こいつには深い考えはないんですよ。活動休止中も、俺を待っていた=かたつむりが好き、とかではないですし。
林 そう。そこはみんな、美化し過ぎです。
中澤 もちろん、本当はずっとコンビを続けていたかったと思いますよ。だけど、俺がいなくなった。新しいコンビ組むのもめんどくさかったんだろうけど、ピンでいたことにも特別な意味はないんです。
林 1人になってからも、みんながライブに呼んでくれたんで小忙しくしてたんです。それが良かったというか、もし何もなかったら別の人と組もうと思ってたかもしれないですけどね。

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――中澤さんはどうですか? 芸人に戻ってみて。
中澤 昔から言ってることですけど、楽しくなかったらやってないです。ただ、楽しいっていう気持ちが勝ち過ぎちゃうんで、困っちゃうというか。もっと苦しい作業もしていかないと、その先には進めないんだろうなとも思ってます。まぁ、僕は5年前に活動休止してから、林が売れればいいなっていうことしか考えてないです。

――かたつむりさんみたいな、その場勝負!的なコンビって、あんまりいないと思います。その辺りは、個性としてもっと伸ばしていきたいですか。
林 そうですね。僕らがやっていることが圧倒的に面白ければ売れてるはずなんで、まだまだ面白さが足りないんだろうなって。だから、より楽しくするための努力をしていかないと、とは思いますけど。
中澤 ただ、楽しかったらいいと考えてるところが大きいんで、上昇志向が薄いかもしれないです。

――じゃあ、今後のこともあんまり考えないほうがいい?
林 いや、本当は考えてるんです。でも、考えてない感じにしてるんですよ!

――うーん…………。
中澤 はははは! こいつ、さっきからずーっとめんどくさいですよね? 思考が幾重にもあるんですけど、全部ほどいていっちゃうから何にもなくなっちゃうっていうか。俺は問題ないんですけど、インタビュアーさんはめんどくさいだろうなって取材受けるたびに思ってるんですけど。
林 (笑)大丈夫ですよね? それが仕事ですもんね?

――(笑)だいぶ若手の頃から拝見してるんで、多少は林さんがどういう人かわかってるから大丈夫です。でも、初めてインタビューする人にとって、林さんはめんどくさいと思います!「そういうことですよね?」って肯定を求めると、また違うことを言い出すし。
中澤 ははははは! そうなんです、めんどくせーってなりますよね。

――林さんはだいぶ思考がぐちゃぐちゃしてますからね。対する中澤さんは、さっき自分のことをちゃらんぽらんだと言ってましたけど、だいぶしっかりしてるなと思いますよ。
林 僕がぐちゃぐちゃ? 芯が見えてないですねぇ〜。
中澤 だから! 芯なんてねぇんだって。開けてみたけど、なかったんだよ(笑)。

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――(笑)。では、最後によしもとニュースセンターを読んでくださっている方々に、『かたつむり presents 夏祭り2014「東京音頭」in 金王八幡宮』に向けたPRをお願いします。チケットは現在絶賛発売中ですが、まだ行こうかどうしようかと悩んでいる方もいると思うので。
林 悩んでるんだったら、来なくていいです!
中澤 なんだよ、それ(笑)。
林 でも、楽しいと思うんで、浴衣を着て来てもらえればいいですね。
中澤 スタンディングなの?
林 席は一応つくりますけど、基本、立って観てもらえればいいかなって。でも、悩んでるなら、来なくていいです。けど、来ないと後悔すると思います。
中澤 豪華メンバーのネタも観られますしね。

――じゃあ、行ったほうがいいってことでまとめていいですか?
林 そこは、それぞれの判断に任せます(笑)。だって、強制的に来てくれとは言えないじゃないですか。
中澤 あぁ、やっぱりめんどくせぇーーー!!!

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●ライブ情報
かたつむりpresents 夏祭り2014『東京音頭』in 金王八幡宮
日程:8月22日(金)
時間:17:15開場 17:30開演 19:30終演予定
場所:金王八幡宮(東京都渋谷区渋谷3−5−12)
http://www.geocities.jp/ynycr674/otoiawase.html

出演:かたつむり
<ネタゲスト>
サカイスト、グランジ、LLR、ブロードキャスト!!、相席スタート、鬼越トマホーク、ネルソンズ、ランパンプス、ボーイフレンド、トンファー
<ゲスト>
シマッシュレコード、てつみち、こりゃめでてーな・大江

チケット:前売・当日ともに1800円
チケットよしもと http://yoshimoto.funity.jp


【かたつむり】