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2014年8月13日 (水)

【彩~irodori~Summer Festival】いぬ インタビュー!!

現在、東京・ヨシモト∞ホールでは『彩~irodori~Summer Festival』が開催中。彩~irodori~Eastメンバーによる単独が続々と行なわれています。
今回は、8月19日(火)に初めての単独ライブ『いぬ単独ライブ「ゐぬ」~ぬぬにみえる』を控えている、いぬにインタビューを敢行! ミニマムで柔らかな雰囲気をまとった2人ですが、つくりだすコントの数々にはピリリとしたスパイクの効いた構成と独特の世界観が......! 中学時代の同級生コンビであり、実は『Mー1甲子園』のファイナリストでもある彼らが満を持してお届けする単独ライブについて、また2人の関係について、いろいろと聞きました! ちなみに、下記写真での2人のポーズは、尊敬する中川家がよくやっていたものだそうです。

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有馬徹(向かって左:1987年12月25日生まれ/宮崎県出身/東京NSC15期生)
太田隆司(向かって右:1897年8月8日生まれ/宮崎県出身/東京NSC15期生)


――芸歴5年目にして初めての単独ライブ。タイミングとしてはいかがですか?

太田 ちょうどいい気はしています。2~3年目の頃だったら自信がなかったと思いますし、今年は5年目っていう節目の年でもありますし。5年目にやりたいなと思っていたので、夢が叶いました。
有馬 そうですね。今だったら(やれる)という気持ちはあります。

――現在は準備の真っ最中だと思いますが、打ち合わせは順調に進んでいますか?

有馬 初単独なのでこだわっちゃって、なかなか進まない感じですね。自分たちにしかできないことをやりたいなと思っているんですけど......なかなか難しくて。
太田 8月後半だと、皆の単独も終わってる訳じゃないですか。他の人と絶対かぶりたくないっていう思いもあって、見せ方にこだわっていきたいなと思ってるんです。
有馬 一発目のサンシャインの単独を見学させてもらったんですけど、ものすごく面白くて。テンションが上がったというか、もっとがんばらないといけないなと、いい刺激をもらいましたね。

――ライブの構成からネタまで全て、お2人で話し合って決めてるんですか。

有馬 そうですね。ネタはふざけ合ってる時にできるものもあります。ミニコントから生まれるというか。
太田 そういうところは、僕らが中学の同級生だからかなって思います。

――2人並んでいると、顔の造形は全く違うのにすごく雰囲気が似てますよね(笑)。

有馬 ははは。やっぱり、いつも一緒にいると似てきちゃうんですかね?
太田 僕ら、地元が宮崎なんでゆったりしてるというか、穏やかな空気を共有してるんだと思います。

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――また、今回のライブタイトルが変わっているというか。いぬさんの独特なネタの世界観が現れている、素敵なタイトルだなと思いました。

有馬 ありがとうございます(笑)。ネットで検索しても、"いぬ"じゃ僕らコンビのことが出て来ないんですよ。"いぬ お笑い"って入れても面白い犬の画像が出てくるんで、コンビ名を"ゐぬ"に変えようかなって悩んだことがあったんです。こっちだと検索もしやすいし......ってずーーっと悩んでいたんで、今回、単独のタイトルに使いました。で、"ゐぬ"って観にくいし、"ぬぬ"に見えるなっていう思いも、そのままタイトルにしたんです。

――そもそも、なぜ「いぬ」っていうコンビ名に?

有馬 高校生のときに文化祭で漫才をやろうということになって、コンビ名を考えたんですよ。案はいろいろ出たんです。リトルバイリトルにしよう、とか。
太田 ブラザーフットにしようとか。横文字のカッコいいコンビ名に憧れていて(笑)。
有馬 だけど、ピンと来なくて、ファミレスで5~6時間悩んで......。そのファミレスに犬の置物が並べてあったんで、「じゃあ、"いぬ"でとりあえずやろうか」っていうことになったんです。そこから、いつの間にか愛着が湧いちゃって、そのままなんです。

――お2人、『ハイスクールマンザイ』のファイナリストなんですよね?

太田 そうです。当時は『Mー1甲子園』っていう名前だったんですけど。
有馬 その時も、"いぬ"で出ました。
太田 宮崎県予選で優勝して、九州・沖縄地区代表ということで、決勝だった大阪まで行って。だから、僕らの初舞台ってNGKなんですよね。

――お笑いの殿堂が初舞台なんて、かなり贅沢ですね。

有馬 でも、決勝は最初からネタが飛んじゃって(笑)。
太田 最初は緊張してなかったんですけど、舞台に立った途端、照明の明るさで頭が真っ白になっちゃって、「どうも、いぬです」が言えなくて。
有馬 「どうも~~~......あ......あ、あれ、あの......いぬです」みたいな感じだったよね。
太田 うん。その後の流れも全部飛ばして。
有馬 ぐっだぐだでした。(ネタが終わってから)オール巨人師匠に、厳しいダメ出しをいただいて......。高校生にもちゃんと真剣に向き合ってくださったというか。

――なるほど。いち漫才師として対等に接してくださったんですね。

太田 かなり細かいところまで観ていただきました。
有馬 テンポが悪い、とか。
太田 3つ目のボケが弱い、とか。
有馬 すごく親身になって言ってくださって......って、まぁ、当時言われたときは泣きそうだったんですけどね(笑)。今考えると、すごく熱く話してくださったなって。
太田 はい、嬉しかったです。
有馬 でもやっぱり悔しくて、リベンジしてやろうかなっていう思いもあって、芸人になったところはあります。

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――当時は漫才で決勝まで行かれたということですけど、今はコントが主体ですよね。そうなったのは、何かきっかけがあったんですか?

有馬 大学生になってからも、『Mー1グランプリ』に出るときだけ集まってたんです。当時、2人とも中川家さんに憧れてたこともあって、バチバチの漫才をやってたんですよ。けど、僕ら2人とも身長が低くて、「どうも~」って出て行くと高めにマイクがセットされてることでまず変な笑いが起きて、ネタを聞いてもらえない。だから、漫才が合ってないんじゃないかと感じて、NSCに入って初めてコントをやったらすごくウケて、そこからやるようになりました。

――コントを続けてみて、感じている手応えは?

有馬 自分たちはこういうスタイルなのかなっていうのが、ようやく掴めてはきましたかね。普通にボケツッコミのコントもやりましたし、いろんなことを試しましたから。今は変な空気感でボケツッコミなくやるコントが多いんですけど、そっちのほうが合ってるのかなって思ってます。
太田 僕らのネタって、ツッコミがないっていうか。
有馬 2人ともツッコミができないんで、観ているお客さんにツッコんでもらえるような感じはしてるんですね。
太田 漫才をやってたときは、僕がツッコんでたんです。当時は向いてないっていうことにも気付かずに、頭叩いたりして「何してんだよ!」とかスタイリッシュにツッコんだりしていて。
有馬 ネクタイを整えながらね。
太田 (笑)中川家さんに憧れていたっていうのもあって、そういうツッコミをやってたんですけど、あるとき、自分がツッコミをやるような見た目じゃないなっていうことに気付いたんですよ。
有馬 チビでヒゲが生えてて?
太田 うん(笑)。全然説得力がないんだなってことに気付いてから、漫才がうまくいかなくなったというか。両ボケの漫才もやってはみたんですけど、それもしっくり来なかったですね。
有馬 アマチュアでさっき言ったような賞レースに出ていたときのネタで、僕が「合コンに行ったことがない」っていうのがあって。で、相方が「こうやるんだよ!」って必死にツッコむんですけど、こいつが合コンのことを知ってる訳がないっていうか(笑)。
太田 はははは! リアリティが全くなかったんです。
有馬 でも、コントはキャラに入ってしまえば、その点は気にならなくなりますし。

――そうですよね。女装をしていれば、女の人の設定なんだなと理解してもらえますし。

太田 はい。それで、コントが多くなっていきましたね。

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――今回の単独ライブも、コント中心ですか。

有馬 そうですね。5~6本くらいやる予定で、長めのものや短めのもの、いろいろと試そうと思ってます。VTRはほとんど撮り終えたんですけど、撮ってくれた方がすごくこだわってくれたのでいい感じになってるはずです。∞ホールって(舞台の中央に)大きな画面があるじゃないですか。
太田 あれ、幅を広くすることができるんですよ。
有馬 だから、いつもより大きな画面でVTRを流そうと話してます。あと、僕ら同級生なんで、学生時代の写真とかもVTRで出す予定で......。こんなこと言って、アピールになるのかな?
太田 (笑)どうだろうね。まぁ、オープニングから凝ろうと思っているので、ネタ以外のところも楽しみにしていて欲しいなと。エンターテインメント的な感じにしようと思っているので。

――エンターテインメントといっても、お2人のテイストだとポップな感じにはならなさそうですが......。

有馬 ははは! 確かにポップではないです。もしかしたら、悲鳴が上がるかもしれない。
太田 今考えてるのだと、そうなりますね。
有馬 とにかく楽しみにしていただきたいんですけど、いちばん不安なのはチケットの売れ行きなんです。2人ともシャイなんで、お客さんに声をかけるのすら一大事なんですけど......手売りがんばってます。
太田 がんばってます。ライブの合間に手売りするんですけど、たった20~30分くらいでドッと疲れちゃうんです。
有馬 相方も僕もコンプレックスが強くて。チケ売りしてても、"気持ち悪いな"とか"こいつら、ヒゲ濃いな"とか思われてるんじゃないかなって考えちゃって。
太田 (笑)僕ら、学生時代から女の子とうまく接することができなかったタイプで。影で、2人で楽しくワチャワチャやっていたので、女の子が苦手というか。
有馬 女の子、正直苦手です。でも、ワーキャーの声はもらいたいですけど(笑)

――太田さんのヒゲが濃いっていうのは、確かに思っているファンの方もいるかもしれません。けど、先輩にもぎゅ~っと抱きしめられたり、かわいがられてる印象があるので、お2人のことをかわいらしい存在だと思っている人もいるはずですよ。

有馬 そんなふうに見てもらえていたら有り難いですね。
太田 確かに、先輩からは変なかわいがられ方をしてますね。それこそ、本当の犬みたいに、うわ~って頭をなでられたりしてますし(笑)。

――先輩にかわいがられるといえば、しずるさんのイベント『ずしゃる』にゲストとして出演されましたよね。ルミネでネタをやる機会なんてなかなかないので、刺激になったんじゃないかなと思うんですけど。

有馬&太田 あれ、本当に有り難かったです!
太田 反応も、いつもと違ったというか。僕が女装するコントだったんですけど、いつもだったら出て来た瞬間に笑ってもらったりするんです。けど、初めて僕らを観てくれるお客さんが多かったからか、そこで笑いは起きず、ボケでスーッとウケてくれて。
有馬 いい反応をいただきました。
太田 嬉しかったです。勉強になりました。

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――そのコントは、1月の『彩~irodori~Championship』予選でもやったものですよね。思春期のあるシーンを切り取っているような内容で、いぬさんの代表的なコントでもあると思うんですけど。

有馬 NSCのときにつくったネタなんですけど、当時は全くウケなかったんです。1年目にやったときもウケなかったんですけど、最近は「あれ、好きです」って言ってくれる女子高生もいます。たぶん、以前はメイクも何もしてなかったから、伝わりにくかったのかもしれないですね。
太田 そうですね。(見た目も)汚かったというか。
有馬 当時は、相方が女性用のカツラをかぶっていただけだったんです。
太田 今はちゃんとヒゲも剃って、化粧も白すぎるくらい濃いめに塗って。
有馬 ヒゲが青いんで隠すのが大変なんですよ(笑)。で、可愛く見えるように、チークも付けてね。あのメイク、実は30分かかってるんです。

――30分!? そんなに時間かかってるんですか。

太田 はい、タイツも2枚履いてます(笑)。
有馬 僕らのコントって、太田が女装したり、ものに変身したりするコントが多いんです。なんか(と言いながら、太田をじぃーーっと見つめて)人形っぽいですもんね、見た目が。

――(笑)ミニマムで......ラグビーをやっていたからか、ガタイがいいですし。

太田 (笑)よくフィギュアっぽいって言われます。人間らしさがないのかな?
有馬 ふふふ。それはどうかわからないけど、そういうところも活かしていけたらなって思ってます。とにかく観に来てくれたお客さんに「攻めてたな、いぬは」って言われるような単独にしたいですね。それはどんな意味でも、どう転んでも。成功しても失敗しても「あいつらは人と違うことをやってたな」と思わせたいです。あ、もちろん成功させるつもりですけど。
太田 僕も同じ気持ちです。

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――お2人の頭の中にはすでにイメージができあがってそうですけど......コント主体ということもあって、どんなネタでどう表現してくのか......。いぬさんはいい意味で不気味なので、楽しみです。

太田 (笑)僕らもどうなるか、初めてなのでわからないことだらけですけど。
有馬 そうですね。ただ、お客さんからも芸人からも面白かったと言われるようなものを目指したいですね。芸人さんたちが、どれくらい観に来てくれるのかも気になっちゃいます。
太田 お客さんはもちろんなんですけど、芸人さんにも観に来てほしいです。
有馬 はい。......もしお客さんが少なかったら、皆に席座ってもらおうか。
太田 そうだね(笑)。そうしよう。

――いやいや! このインタビューを読んで興味持つ方もいるはずです。たくさんの方に観に来ていただきましょう。

有馬 そうですね。夏休みなので、ぜひ来てください!
太田 僕ら、バイトも休んで打ち込んでますんで、皆さんも∞ホールに遊びに来てください!


●ライブ情報

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彩~irodori~Summer Festival
いぬ単独ライブ「ゐぬ」~ぬぬにみえる
会場:ヨシモト∞ホール
日時:8月19日(火)13時45分開演/14時開催
料金:前売1500円/当日1800円


彩~irodori~Summer Festival Final~もう1組のTOP決定戦~
予選
会場:ヨシモト∞ホール
日時:8月24日(日) 開場14:30/開演15:00
料金:前売り1800円、当日2300円


決勝
会場:ヨシモト∞ホール
日時:8月24日(日) 開場17:30/開演18:00
料金:前売り2000円、当日2500円

チケットよしもと http://yoshimoto.funity.jp


【いぬ】