彩~irodori Summer Festival Final~もう1組のTOP決定戦
8月24日(日)、東京・ヨシモト∞ホールにて『彩~irodori Summer Festival Final~もう1組のTOP決定戦』が開催されました。
今年3月、芸歴8年目以下の若手を中心にリニューアルした『彩~irodori~East』。1月末に行なわれた『彩~irodori~East Championship』にてジャングルポケット、ニューヨークが、新しいTOPに選出され、これまで活動を行ってきました。そして、今回もう1組、TOPが増えることになり、今回のイベントが開催されたというわけです。
この戦いへは、7月19日(土)から8月22日(金)まで開催された夏の単独イベント『彩~irodori Summer Festival 』の出演者である「彩~irodori~Member」と「彩~irodori~Jr.」メンバーが参加。
まず、同日14時から行なわれた『~予選』では、西村ヒロチョ、フランクリン、御茶ノ水男子、サンシャイン、ママンマ、ネルソンズ、ピスタチオ、まっかちん、春夏秋冬、田畑藤本、いぬ、デニスが登場。激闘を制した田畑藤本と西村ヒロチョが、決勝へと駒を進めました。
こちらでは、18時より行なわれた『~決勝』の様子をレポートいたします!
昼間の『~予選』に引き続いて、同ライブのMCを担当したのは、現TOPであるジャングルポケットとニューヨーク。出て来た途端、立ち見でいっぱいの会場を見渡して「めっちゃいるよ!」と目を剥きます。ジャングルポケット・武山に関しては「お客さんの熱風がすごい!」と“熱気”と“熱風”を間違えるほどの驚きぶりです。
「決勝のほうが、お客さんのテンションが上がってますね」とニューヨーク・屋敷。本イベントでは、『彩~irodori Summer Festival 』でつくった新ネタを披露するというルールが。「この夏に懸けた重いが、どれだけすごいか!」(ジャングルポケット・太田)「お笑い甲子園や!」(屋敷)と、お客さん以上に気持ちをたぎらせる2組でした。
まずはダイタク、西村ヒロチョ、マイチェルシー、ベイビーギャング、やさしいズ、ザ☆忍者がネタを披露しました。
トップバッターのダイタクは、ツッコミ・タクがネタを飛ばしてしまうというまさかのハプニングが!「単独でも同じところで飛ばしたの!」と必死に言い訳をするタクに、ダイは「それが(間違えた)理由になると思うなよー!」と絶叫。お客さんからは大きな笑いが起こります。
「かき回すぜ~!」と気合いの入った一言を発した西村は、映像や音楽を駆使したエンターテインメントを。毎チェルシーはありがちな男女の出会いを別視点からフィーチャー。先日、腰、腕、鎖骨を骨折し、全治3ヵ月と診断されたベイビーギャング・北見。松葉杖を付きながら登場するも、「センターまで行くのに、2分かかる」という理由で、下手よりで漫才を披露しました。
やさしいズは、宝塚を題材にしたコントを。かなりのド迫力です。ザ☆忍者は、やってみたいことをやろうとするツッコミ・大久保を、ツッコミ・山脇が次々と邪魔していくという漫才。テンションが上がり過ぎて舞い上がってしまったのか、大久保が焦る場面も。……きちんと覚えていたネタを間違えてしまうほど、大事な舞台。芸人達のこの戦いに懸ける気持ちの熱さが垣間見えます。
続いては、フレミング、ゆにばーす、鬼越トマホーク、ジェラードン、田畑藤本、ランパンプスが登場。
漫才の導入部で、相方・宮本に対して「ネジの頭が~」と言ってしまった舟生。「頭のネジ!」と急いで言い直したものの、緊張は次々と伝染している様子。
ゆにばーすは、川瀬の何気ないお願いを変に勘ぐるはら。両者譲らない、怒濤の掛け合いが展開していきます。鬼越トマホークはひょうひょうとボケる坂井に対して、ブチギれる金野……独特の世界観は、この日も健在。ジェラードンは、おどろおどろしい設定ながらも、彼ららしいポップな設定がキラリ。予選から見事に勝ち抜いた田畑藤本。感情で語る田畑に対して、理論で攻める藤本――交わらない2人による、大人のしゃべくり漫才を、ランパンプスは悪態をつく小林を笑顔でいなす寺内と言うパワーバランスが光る漫才を披露しました。
最後のブロックに登場したのは、ひので、ボーイフレンド、横澤夏子、相席スタート、テゴネハンバーグ、ラフレクラン。
芸歴2年目のひのでは、彼らのシリーズものとなっているコントを。イケメンになりきるおばたですが、頭を強く振り過ぎてカツラがズレ落ちるという衝撃の展開が! も、変な癖を入れることで見事に乗り切ったようです。気合いの入った漫才で、大きな笑いを起こしたのはボーイフレンド。気合いが入り過ぎている様子の宮川に、いつもより強めにバシバシとツッコみを入れられる黒沼です。
酔っぱらった翌日の思わぬ出来事について、1人コントを繰り広げた横澤夏子。1人だと感じさせない表現力と、とにかく喋りまくって諭していく話術が見事です。続く、相席スタートは漫才ではなく、コントを。男女による朝の会話は、当初、男性優位に進められるかと思ったのですが、思わぬどんでん返しが。これにはお客様も拍手喝采です。
テゴネハンバーグが身近な題材をネタとした、正統派のしゃべくり漫才を、ラフレクランはコンビ間のギャップをうまく表現した漫才で多くの笑いを起こしました。
お客様からいただいた票を集計する間、全員でトーク。セットでベッドを使った横澤と相席スタート・山崎を、「欲求不満女芸人」と呼ぶ太田。「この2組のネタで、血ぃ吐くくらい笑いました」と絶賛する屋敷です。
また、舟生に「ゆにばーすの川瀬に“俺らのほうがウケてたな”と言われた」と言われた川瀬。緊張した面持ちで「言わんと不安やねん!」と言い訳しながら、拳を固く握っていました。
準決勝の結果、相席スタート、ボーイフレンド、ラフレクランが決勝へ。笑顔を浮かべる相席スタートとボーイフレンドに対して、驚きのあまり固まってしまったラフレクラン。「決勝? いいです、いいです! やべっ、2本目のネタ、準備してねぇ」(きょん)と焦りながらも、彼らをトップバッターに決勝が始まりました。
多くのネタを観て、「もうお腹いっぱい。ネタ観たくない!」と言い出すジャングルポケット・武山に、ほかのMC陣はビックリ! なんとかなだめて始まった決勝戦ですが、3組のネタ終了後、いっそう満足げな表情に。それほどの白熱したネタバトルが繰り広げられました。
ラフレクランは誰しもが知っている国民的アニメを題材に、軽快な漫才を。楽しそうにネタを繰り広げる2人の様子が印象的です。ネタ終わりに、「ネタ合わせする時間もなかったんで、行ったれ!みたいな(勢いでやりました)」と話すきょん。まだ興奮覚めやらないのか、「やってみてどうだった?」と聞かれたのに、「決勝戦に行けると思ってなかったんで、正直ビックリしてます」とトンチンカンな答えを発していました。
2番手のボーイフレンドも漫才。予選とは違うテイストの、割と正統派のボケとツッコミに分けられた漫才を披露します。ネタ後、「口の中がカラカラになって、どれだけ飲んでも喉が渇いて仕方がなかった」と話した宮川。TOPに入りたい理由として、黒沼は「自分たちのステッカーがほしい」と言います。よしもとのオフィシャルグッズである似顔絵のステッカーをさしての発言なのですが、「よしもとから認められた感じするよね」と同調する太田。そんな黒沼は、先輩であるロシアンモンキーのステッカーをネタノートに貼っているそう。「みなさんもロシモンさんのステッカー買ってください! すごく癒されるんですよ!」と訴えかけていました。
相席スタートも漫才。男性としては少し耳が痛い……であろう題材へ、ぐいぐいと踏み込んでいく山﨑。追いつめられた山添から出た言葉に、会場騒然となりました。
「男としては、山添さんがんばれ!と応援してる」(屋敷)「でも、結局ケイちゃんに言い負かされて、“あぁ~~~”ってなる」(太田)と、すっかり相席スタートのネタに見せられている2人。「そうかもしれないけど、お客さんは私の味方ですよ♡」と余裕の笑みを浮かべる山﨑に、「新しいパターンだよね」と感嘆する太田でした。
厳選なる審査の結果、新TOPに選ばれたのは……ラフレクラン!
口を抑えたまま、固まる2人。突然、「見たか、ランパンプス!」と三度ほど叫んだきょんは、我に返ったように「ベビーシッターのバイト、辞めなきゃ!」と呟きます。
新TOPに選ばれたラフレクランには、星が3つ入った彩ブレザーが。「荷が重い!」と眉をしかめたかと思えば、「がんばります!」と気合いを入れるなど、責任感と喜びの合間を行き来している様子のきょん。驚きのあまり、全く声を発することのなかった西村は小さいガッツポーズで、喜びをかみしめていました。
一方、敗れたボーイフレンドと相席スタート。「まぁ、ならなくてよかったかな。TOPって怖いじゃん。俺、昨日いろいろと考えたのよ。(今のポジションのほうが)ボケやすい。でも、ずっと1位になってやるよ!」と高らかに宣言した宮川。一方、山添は「先を見越して……9月3日にここで行なわれる『ワレラ13』に向けてがんばります」とライブ告知をちゃっかり入れつつ、笑顔を見せました。
9月より、ラフレクランが新TOPとなる「彩~irrodori~East」。若手による熱~いネタバトルを、ぜひ劇場でご覧ください!
●ヨシモト∞ホール
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