林家染弥が大阪天満宮で「染弥改メ 三代目林家菊丸襲名披露公演」の成功を祈願
昨年9月の襲名発表、今年7月の披露公演開催発表を経て、林家染弥の三代目林家菊丸襲名が、いよいよ間近に迫ってきました。そんな中、9月27日(土)のなんばグランド花月を皮切りにスタートする襲名披露公演の成功祈願のため、菊丸の名にちなんだ「菊の節句(重陽)」の9月9日(火)、師匠の林家染丸をはじめ一門同席のもと、染弥が大阪天満宮に参拝しました。
本殿での参拝を終えた染弥は、「このような秋晴れのもと、上方落語のホームグラウンド・天満天神繁昌亭のお膝元である天満宮さんで襲名の誓いを立てさせていただき、すがすがしい心持ちでございます」と挨拶。襲名披露公演の初日まで20日を切りましたが、「襲名をさせていただく覚悟は決まっており、今は当日をワクワク心待ちにしている」と語りました。
この日は全員ではないものの、久しぶりに染丸一門が集まったとのことで、「襲名ごとというのは自分でやりたいと言ってやれるものではない。筆頭弟子の染二がまず師匠に切り出してくれ、それを師匠が許してくださって、こういう運びになった。本当に一門という家族に感謝する気持ちでいっぱい」とも。最後は「推薦いただいたからには何がなんでも襲名披露を成功させ、林家菊丸という名前をもう一度大きく羽ばたかせる」と力を込め、「『三代目菊丸が平成の時代に活躍したんだな』という爪痕を残せるよう、性根を入れてしっかり務めるとともに、舞台に上がればお客さまに大いに楽しんでいただくサービス精神も、これまで以上に忘れずやっていきたい」と述べました。
そんな弟子の姿を見て「よかったね」と声をかけた染丸。「立派な名前をまた継げるということは、本当にいい巡り合わせ。これは本人の徳なんです」と続け、感無量の様子です。染丸一門の筆頭弟子である染二は、「(襲名の)話が出たのは2年前の天神祭の日。その時はどうなっていくのかと思っていた」としみじみ。「しかし、師匠も申しましたように、襲名というのはその人の運気が引き寄せていくもの。月が満ちるように、噺家として力が満ちてきている一番いい時なんだと思います」と、弟弟子にエールを送りました。
8月には、染丸とともに挨拶まわりを行った染弥。中でも心に残っているのが東京・根岸の海老名家を訪れたことで、「初めて林家一門の本家にご挨拶に行くことができ、師匠も非常に感慨深い心持ちだったと思います」。さらに「海老名のおかみさんからは『東も西も関係なく林家一門、これから一緒に頑張っていきましょう』と言っていただきました。東西の林家が絆を深めることができた、そんなご挨拶まわりだった」と振り返りました。
なお、菊丸襲名にあたっては、紋が乱菊に、出囃子が「鎧付け」(本調子)に変わります。これにともない「師匠が大事にされていた菊の花の洋画をいただいた」という菊丸ですが、会見中「まだ飾らず置いたまんま」であることが発覚。さっそく染丸から「もう返して」とツッコミが入り、一同が爆笑するひと幕も…。
また、当日の演目についてはきかれると「ふたつに絞っている」と回答。「いずれも師匠に稽古していただいたネタ。菊丸を継ぐから菊丸の作品、という考えもあるが、襲名披露の初日は、やはり師匠にしっかりと稽古をつけていただき、体得したネタに絞って考えています」と明かしました。気になる襲名の“タイミング”は、「中入り後、口上の幕が上がりきった瞬間から」。新しい乱菊の紋付きを着て観客の前に初めて登場するその時、三代目菊丸が誕生するとのことです。
写真撮影では、橘流一門から贈られた寄席文字の招き板を手に、キリリと表情を引き締めた染弥。115年ぶりに「菊丸」の名跡を復活させ、新たな一歩を踏み出す準備は万端! 襲名披露公演は、大阪、東京、さらに全国各地で開催されます。皆さん、ぜひ足をお運びください。
●公演概要
染弥改メ 三代目 林家菊丸襲名披露公演
☆大阪公演
日時:2014年9月27日(土) 18:45開場 19:15開演
会場:なんばグランド花月
出演:
林家竹丸
桂米團治
月亭八方
桂文枝
——中入り——
口上
林家菊丸
笑福亭仁鶴
桂文枝
月亭八方
桂米團治
林家染丸
林家花丸
中田カウス・ボタン
林家菊丸
料金:前売1階4500円 2階4000円 当日1階5000円 2階4500円
※7月9日(水)より先行発売スタート!/一般発売7月12日(土)〜
☆東京公演
日時:2015年1月21日(水) 18:00開場 18:30開演
会場:国立劇場 小劇場
出演:
林家染左
林家染二
笑福亭鶴瓶
桂文珍
——中入り——
口上
林家菊丸
桂文珍
笑福亭鶴瓶
林家正蔵
林家染丸
林家染二
柳貫家小雪
林家正蔵
林家菊丸
料金:前売5000円 当日5500円
お問い合わせ:チケットよしもと予約お問合せダイヤル☎0570−550−100(10:00〜19:00)
【林家染弥】