杉野希妃監督ら緊張の登壇! 『マンガ肉と僕』第27回東京国際映画祭で公式上映
10月26日(日)、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで開催中の『第27回東京国際映画祭』にて、『マンガ肉と僕』がワールドプレミア上映され、上映前には、監督・プロデュサーで出演もしている杉野希妃さん、さらに徳永えりさん、ちすんさんの3人による舞台挨拶が行われました。
本作が長編映画初監督作品でありながら、女優としてだけでなく、早くからプロデューサーとしてアジアを中心に活躍する杉野監督。 第二作『欲動』では、釜山国際映画祭で新人監督賞を受賞するなど、各方面から注目度が高まっている一人です。
『自縄自縛の私』、『ジェリー・フィッシュ』に続く『R-18文学賞 vol.3』でもある本作ですが、R-18文学賞の候補作から「ダントツで面白い」「映画化した時にフックになるような直感」があったとして、朝香式さんの同名原作を選んだ理由を語る杉野監督。
堂々たる登壇をしたかに思えた杉野監督でしたが、「かつてないくらいドキドキというか、バクバクというか、ワナワナというか(笑)」と擬音を連発して緊張のほどを伝えた後、「愛がいっぱいこもっておりますので、今日は楽しんで見ていただけたらと思います」と挨拶を全うします。
続く徳永えりさんも「こんなに緊張する作品は多分、あんまりなくて...」と口にし、その理由を自分の全てを捧げようと決めた作品、役柄であったからと明かします。
また徳永さんは、杉野監督の並々ならぬ熱意、愛情を感じ取り、クランクイン前に2、3回監督を呼び出し、「ここがわからない、ここができないだの相談」を持ちかけたそうで、そうしたことは異例とのこと。
そして撮影に入ると、「自分は自分でちゃんと苦しめて戦わないと、杉野さんに対してとても失礼だと思ってやっていました。杉野さんのためならなんでもする、ずっと信じて撮影してました」と振り返ります。
残るちすんさんは、2人ほどの緊張はないようで、「たくさんの人に来ていただけて、感動してます。やっぱり映画って、見ていただいてナンボだと思っておりますので、(午前)11時からこの映画館にみなさんに来ていただいて、ホントにうれしいです、ありがとうございます」と大勢のお客さんにニッコリ。
また、女優経験の豊富なちすんさんですが、女性監督は杉野監督が初めてで、「監督自身もとてもきれいな方で、美意識とか、きれいに見せようというセンスに長けている監督」との印象を持ったそうです。
さらに、表情ひとつにも細かな指導があり、「実質、2日間くらいしか撮影なかったんですけども、もっと一緒にしたかったな、もっと細かい指導を受けたかった」とラブコールを送ります。
主演の三浦貴大さんは欠席でしたが、杉野監督のスマートフォンにメッセージが届いており、杉野監督が読み上げる一幕も。
そこには監督や三浦さんが演じるワタベと関わる女性キャスト3人に感謝の言葉があり、さらに「この映画に登場する人たちは、ワタベを含め、少しとは言わず、かなりめんどくさい人たちです。ですが、その一人ひとりのどこかひとつの感じを取り上げてみれば、実はごく誰のものの中にもあるものだと気づきます」と、登場人物の魅力やリアリティについても触れ、「多くの人の心に届くことを祈っております」と結びました。
大学生活になじめないワタベ(三浦)は、肥ったサトミにつきまとわれ、家にまで居つかれるが、一方でバイト先で菜子(徳永)と知り合い...といったストーリーを4月の京都を舞台に展開する『マンガ肉と僕』。
京都出身の徳井義実(チュートリアル)の役どころにも注目です。
なお、『第27回東京国際映画祭』は、今月31日(金)まで開催され、『マンガ肉と僕』の残りの上映は、10月28日(火)11時から。
詳しくは、『第27回東京国際映画祭』公式サイト(http://2014.tiff-jp.net/ja/)でご確認ください。