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2014年10月27日 (月)

月亭八方 落語誘笑会 パート4

10月25日(土)、「月亭八方 落語誘笑会 パート4」が、なんばグランド花月にて行われました。今年は期なんと熱愛する阪神タイガースが日本シリーズに進出、その第1戦と同日の開催に! 喜びいっぱいの八方は、リアルタイムの阪神ネタも随所に盛り込みつつ、落語二席とおなじみ「軽口楽屋ばなし」を披露しました。

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開口一番は弟子の月亭八斗。師匠の独演会でトップを飾るにあたり「1カ月半で6kgダイエットした」そうですが、「代謝がよくなりすぎて、出てくるだけで汗びっしょり」とトホホな結果に...。そんな"頑張りすぎての失敗談"をまくらに、「犬の目」を口演しました。

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続いては八方が登場。「今日はまあ大変な日になりまして...テレビでは0−0でした。安心のような不安なような」と、まずは日本シリーズの戦況を伝え、客席を沸かせます。「日本シリーズの日とは知っていたが、まさか阪神が出るとは。まさか(クライマックスシリーズで)4連勝するとは」とうれしい驚きを語る一方で、2年前に医師から「突然死の危険性がある」と注意を促されたことを明かし、「無理をなさらないようにと言われたが、第3戦あたりから心臓がバクバクして...」という心配ごとも!? その後、験担ぎにまつわる若手時代のエピソードを絡めたまくらから、「こぶ弁慶」を披露。大津の宿で壁土を食べた男の肩に、弁慶の顔をしたこぶができてしまうという奇想天外な噺を、コミカルかつ賑やかに演じました。

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ゲストのオール阪神は、「おたのしみ」と題して自身が手がけた落語を一席。「トークかなと思ったら『落語で』ということだったので...」とのことで、「緊張してます」とひと言。とはいえ、漫才と落語の違いや漫才ネタの裏話を皮切りに、通販番組のあるあるなど、得意のモノマネや声帯模写も交えた話術でお客さんの心をがっちりつかみます。自身の趣味でもある釣りにスポットを当て、「定年したら釣りを楽しもうという人の話です」と本編へ。釣り場で出会った団塊世代のふたりが繰り広げるやりとりで、会場の笑いを誘いました。

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最後は再び八方が登場、「ただいま6−0でリードしております」と、またまた戦況のお知らせが入ります。そこから野球つながりで「野球選手は気の毒。結果を出さないとすぐけなされる。その点、落語家は体力もいらないし、いくつになってもできます」と切り出し、「そんな落語家も稽古は必要で...」と「軒づけ」を演じます。浄瑠璃好きの男が人の家の軒で稽古をする"軒づけ"に出かけるものの、行く先々で門前払いされるというドタバタに、お客さんは大笑い。時事ネタもちらりと織り交ぜつつ、八方ならではの長屋噺を聞かせました。

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中入り後は、もう一つの見どころ・聞きどころである「軽口楽屋ばなし」を。八方は2003年にリーグ優勝した際、作ったという"縦じま"の羽織で舞台へ。なんと背中には虎のマークが入っているという、タイガース愛あふれる衣装に、客席も大喜びです。なお、この時点でタイガースは6−2とリードを保っており、八方は「今日はこのまま勝てるでしょう」と余裕の表情。「長くならないためにも、もうひとり入ってもらいます」と阪神を呼び込み、さっそく「楽屋ばなし」がスタート!

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八方が「18歳で花月のトリをとった男ですからね」と紹介すると、阪神は「もう(オール阪神・巨人として)40周年になります」。それだけに、ふたりがこれまで目の当たりにしてきた「愉快なけったいな先輩」(八方)についてのエピソードも星の数ほど。今回は、「伝説の女芸人」「シュールな芸人」「楽屋のスーパースター」という3つのテーマで、後世に伝えたいおもしろ話を語ることに...。

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まずは「伝説の女芸人」から、若井小づえ・みどりをピックアップ。八方曰く「小づえ姉さんは絶対に年を言わなかった」そうで、阪神からは「仕事でグアムに行った時も、絶対パスポートを人に渡さなかった」との目撃証言が。メイクを絶対に落とさないことでも知られ、「飲んだ後、(八方の)家に泊まったことがあるが、朝起きると化粧はそのままでこたつで寝ていた」とか。さらにダウンタウン・松本のことも「師匠」と呼ぶなど、徹底した"年齢不詳"ぶりを貫いていたそうです。

タイヘイトリオのタイヘイ夢路さんにまつわるエピソードでは、若き日の八方が、「なぜかわからないが(笑)」入った某ホテルでの仰天事件が明るみに!? なおみ・珍児の美山なおみさんは誰もが認める美貌の持ち主で、「『漫才の中では一番べっぴんじゃ!』というのが口癖やったなあ」。楽屋で繰り広げられた、もうひとりのある美人漫才師との激しいライバル争いにも触れ、「当時の第一線の女性はみな気が強かったですね」と懐かしそうに振り返りました。

「シュールな芸人」に名を連ねたのは、東洋朝日丸・日出丸のおふたり。「シュールというのは"想定外"のようなことらしいですが」と説明しつつ、「カツラ事件」「サンリツパン事件」などなど、ここでしか聞けない秘話を次々と繰り出します。同じく「シュールな芸人」として取り上げたザ・ローラーズは、アクロバット芸の男女コンビ。おふたりの出会いにまつわるエピソードのほか、阪神は「年に1回ぐらい(バランスボードの上から)落ちてましたな」と証言して笑わせます。

最後は「楽屋のスーパースター」として、コント110番のおふたりを紹介。八方によると三田マサルさんは「京唄子師匠の旦那さんだったんですよ」とのことで、「粋な人でね。仕事してなくてもお金を持っておられて、楽屋ではいつもご馳走してくれました」と、その人となりを語ります。客席からは、写真や映像が映し出されるたびに「わあ〜」「へえ〜」と懐かしむ声、驚きの声が。八方、阪神のふたりと一緒におしゃべりを楽しんでいるかのごとく、お客さんも大いに盛り上がった様子でした。

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最後は「先輩あって今日があると改めて感じる次第でございます」と締めくくった八方。舞台袖のスタッフにタイガースの勝利を確認したところで、ひときわ大きな拍手に包まれながら4回目の「落語誘笑会」は幕となりました。



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