ハリセンボン単独ライブ「女の武器は使わない〜だけど一緒にいてほしい〜」
10月25日(土)、東京・銀座博品館劇場にて、ハリセンボン単独ライブ「女の武器は使わない~だけど一緒にいてほしい~」が行われました。
今年で芸能生活10周年となるハリセンボン。4年ぶりとなる今回の単独ライブは、10周年のお祝いのほか「女の幸せを手に入れて芸の幅を広げ、次の10年、20年と今以上に活躍してほしい」というスタッフの願いから、婚活の場として2人にプレゼントされたものだそう。というわけで、なんと、ライブの最終目標は「単独ライブで結婚式」! 果たして、結婚式は行われるのでしょうか!?
まずは、楽屋のセットから始まるコント『楽屋』から。出番が終わり、楽屋に戻ってきた2人。なにやら不機嫌そうな春菜が突然「ちょっともう無理だわ、その歯」と、はるかの歯を理由にネタに集中できないとキレだします。春菜の機嫌を直そうと「どうしたの? あ、もしかして、ラーメン屋さんの経営がうまくいってないんじゃない?」というはるかに「角野卓造じゃね~よ!」と言い放つ春菜。観客は大盛り上がりです! 結局それはハリセンボンの結成10周年をお祝いするために春菜が仕掛けたサプライズのためのお芝居だったのですが、はるかが「私、結婚します!」とまさかのサプライズ返しをしたために、春菜はテンパってしまい......。もしかして、本当に単独ライブで結婚式が行われるのかも!? と、観客に思わせるオープニングコントでした。
結婚式の時に流れるような、子どもの頃から現在までの2人の写真をスライドショーで見せるVTR(春菜の成人式の写真は特に爆笑をさらっていました!)を挟み、続いては漫才です。
10年の活動を振り返り、春菜の「◯◯じゃね~よ!」が生まれたきっかけとなったのが「中臣鎌足じゃね~よ!」だと言うはるかに「言ったことないわ!」、将来結婚したら「子どもたっくさん産みつけたい」と語るはるかに「虫じゃないんだから!」など、春菜のツッコミが冴える漫才でした。
マナー講師・白鳥かをる子による、厳しくもホラーなはるかの花嫁修業VTRに続いてはコント『野球場』。野球場で働くビールの売り子に扮した2人が登場したとたん、客席からかなりのどよめきが。それに気づいた春菜が「いったんコレに慣れてもらい、ざわつきが落ち着くのを待ちます」と言い、笑いを誘っていました。おのののかちゃんのように、ビールの売り子からスカウトされてタレントになりたいと夢を語る春菜。しかし、2人でやったキャッチボールで魔球を投げまくる春菜にメジャーリーガーのスカウトが来てしまい、はるかの「こっちのスカウトか~い!」というツッコミで幕を閉じるというオチとなりました。
次のブリッジVTRはなんと、リアルドキュメンタリー企画・春菜の逆ナンロケ。春菜の花婿候補を逆ナンするという企画で、春菜をお姫様抱っこできたら成功というものだったのですが、8人連続で断られ、最終的にはおちょけた若者たちに騎馬戦状態で運ばれる......という、悲しくもおかしな結末となりました。
続いてのコント『温泉旅館』では、春菜扮する旅雑誌のライターがとある温泉旅館に取材に行くと、はるか扮する女将が出てきて「支配人を紹介する」というのですが、でてきたその支配人ははるかが動かしているプペポンという腹話術の人形で......という、はるかのシュールワールドが炸裂した、見応えのあるストーリーのコントとなっていました。
春菜がはるかと彼氏との(謎の?)いちゃいちゃを妄想するブリッジVTRを挟んで、続いてのコントは『放課後』。高校生クイズに出場する3人がクイズの練習をするという設定のこのコントでは、ゲストに女優の鈴木砂羽さんが登場し、ちょっと懐かしめ(?)のヤンキー女子高生をノリノリで演じていました。ジェスチャークイズの練習では、はるかがバスケをやっているジェスチャーをしているのに、出てくる答えは「死神!」「エジプトの壁画!」とジェスチャーが関係ないものばかりだったり、お下げ髪で声がいつもより1トーン高いアニメオタクの春菜の彼氏が紙に書かれたマンガの「まこと」だったり、練習の合間になぜか工藤静香の『嵐の素顔』を砂羽さんがカンペキな振り付けで歌ったりと、バラエティにとんだ見せ場の連続に観客は大爆笑でした。
春菜がコンビの歴史を回想するVTRをはさんで、最後のコントは『結婚式』。はるかがイケメンの新郎と結婚式をあげるのですが、これでコンビが解散になるということを受け止められない春菜は結婚式に姿を見せません。代わりに(?)、新婦のいとこの姉・箕輪さんに扮した砂羽さんが結婚式を盛り上げようと余興を見せますが、運命の赤い糸に見立てた赤いロープをまっぷたつに切って「つなげます~」と言って失敗したり、結婚指輪をマジックで消したはいいのですが、指輪がどこにも見あたらないなど、不謹慎な行動を連発してしまいます。本人は失敗しようがおかまいなしに「はい、さわにゃんこ!」と不気味なキャッチフレーズとともに毎回お茶目なポーズをとるのですが、式には次第に不穏な空気がたちこめ......。そんなとき、ふいに安室奈美恵の『CAN YOU CELEBRATE?』が流れてきて、春菜が登場! はるかの希望通り、『CAN YOU CELEBRATE?』を切々と歌い上げる春菜......と思いきや、間奏で場面が一転! 一瞬の早着替えでPSY(サイ)に変身した春菜が、『江南スタイル』を完璧なダンスで熱演します。観客はこの日一番の盛り上がりを見せました。
ラストは砂羽さんも交え、3人でのエンディングトークが行われました。先ほどの『江南スタイル』のあまりの盛り上がりぶりに「こんなに盛り上がって、『あたしホントにPSYなのかな?』って思った」と春菜がコメントします。また、砂羽さんはコント中に披露した2700の「右ひじ左ひじ」ネタについて、2700・ツネ本人からコツを教えてもらったと話していました。春菜は最後に、限定1個のグッズである春菜の成人式の写真がレーザーで彫刻された3万円のクリスタルを「魔除けになりますから買ってください!」と猛アピール。2日目の終演後に無事に買い手が現れたようでした。
結局、当初の目標だった「単独ライブで結婚式」はコントで終わってしまいましたが、いつの日か本当にそんな日が来るかも!? 人々にハッピーな笑いを届け続けるハリセンボンの2人に、これからも目が離せません!