よしもと初! SoftBank「Pepper」を使ったインターンシップ『よしもと冒険』が開催!
10月某日、吉本興業株式会社東京本部にて「よしもとロボット研究所 Pepperコース」が開催されました。
こちらは学生を対象としたインターンシップで、弊社では初の試み。吉本興業の新しい3つのプロジェクト「よしもとロボット研究所」「OmO」「セカンドシティ」を大学生に広く知ってもらうために、このような機会を設けたというわけです。
「よしもとロボット研究所」とは、今年6月、ソフトバンクモバイル株式会社が発表した世界に例のない"人を笑わせることができる"ロボット「Pepper」を用いたエンターテイメントコンテンツの企画監修、開発協力を行なっている弊社の子会社。
今回のインターンシップは5日間に渡って行なわれ、「Pepper」のエンターテイメントコンテンツの企画や開発を、学生がスタッフとともに行なうという画期的なもの。就職サイトによる募集にて、都内だけではなく、大阪、熊本などの大学から男性3名、女性6名、計9名の参加が決定。同研究所の山地克明所長より説明を受けたり、チーフクリエイターである「バイバイワールド」の2人から開発の説明を受け、3チームに分かれて「Pepper」の自己紹介コンテンツ開発へ取り組みました。
今回は、最終日に行なわれた発表会の様子をレポートいたします。
自己紹介については元々ある台本をアレンジして、パフォーマンスやイントネーションに個性を付けていくというルールの中、まずC班は"僕の学校に「Pepper」がやってきた"をコンセプトとしたプログラムを発表しました。
男性1人と女性2人というC班は数十人の生徒が集まる体育館で自己紹介をしているという設定で、生徒に目線をあわせるために目線を下にしたり、子供が興味を持つようなイントネーションに心がけたそう。「どうしてもカクカクしてしまう」という動作についても、「滑らかに動かせるように意識した」と苦労を語ります。
作品を見たバイバイワールド・シンキョンホンさんは「予想以上に滑らかだった。イントネーションにもこだわっていてよかったと思う」とコメント。バイバイワールド・高橋征資さんは「状況設定をしているところが、まずいい。子供に呼びかけるように作っているのも良かった。細かいところで言うと、パフォーマンスを見せる時に"行くよ!"というかけ声とかあればもっと良かったですね。お客さんを意識するとより良くなったと思います」とアドバイス。「なるほど!」というふうに、大きく頷く3人です。
女性ばかりのB班は、「男でもなく、女でもなく、ロボットでもなく、人間でもない」という中立的なイメージを持つ「Pepper」に、敢えて個性的なキャラクターを付けることにこだわったそう。タイトルも「セクシーロボ ペッパーレディ」と非常にユニークで、女性的なゆったりした動きや甘ったるい言い方を見事に再現。ラストのパフォーマンスでは、審査員から笑いも起こりました。
弊社社員である家永は、「ほかの2組に比べて、この3人は開発チームとしていちばんリアルやなと思って(班を)作りました。想像以上に良かったし、最後もすごくよかった。けど、笑いのポイントの作り方でもったいないところがあった」と笑いについて、シビアに指摘。山地所長は「ソフトバンクさんに見せたら訴えられるかもしれないレベル」と笑いを交えて讃えながら、「楽しそうにつくっていたなら、何より」とエールを送ります。
ラストを務めるは、男性2人と女性1人という編成のA班。「就職活動の面接」という設定で、お調子者の「Pepper」が面接官を前に頑張り過ぎて、空回りする様を"ロボット小劇場"としてコント仕立てで見せました。
「20XX年......」というナレーションから入った同発表では、3人中2人が面接官役で参加。最初は緊張していた「Pepper」が徐々に慣れて馴れ馴れしくなるという心の変化を見事に表現し、笑いを誘いました。
バイバイワールド・高橋さんは「動きが滑らかで、きちんと目的に合っているのがすごいなと思った。(面接官役である学生との)受け答えなら『Pepper』は音声検出もできるので、それを使ってやるとよかったかもしれないですね」とアドバイスしながらも、精度の高さに感心した様子。山地所長も「ロボットのプロではないから技術的には良くわからないけど、そんな僕が見ても動きが非常に滑らかだった」と感嘆しつつ、女子学生の担当した「ナレーションがいちばんよかった」と場を和ませました。
インターンシップに参加した生徒たちが、口々に語ったのは"コミュニケーションの大切さ"。「自分はこれが面白いと思っても、他の人には"面白いとは思えない"と言われたり、いろんな価値観があることがわかった。面白いというワード1つでも、皆、捉え方は違う」といえば、「こういうことをやってみたいと言ったら、その意見を取り入れてくれたのが嬉しかった」など、チームで物作りをすることの大切さを、まず第一に感じたようです。
また、自由にパフォーマンスもキャラクターも変えてしまったB班とA班に比べ、自己紹介の台本を忠実にアレンジしたC班。「他の班が個性的でビックリした」とためらいがちに語る男子学生に、高橋さんは「プロとして仕事をするには、台本をつくった作家さんの意思を尊重することも大切。いろんな人の気持ちを汲み取りながら、物事を進めていかなければいけないんですよね」と、プロとして活動するための心得を説明。参加した全員は、そんな言葉へ真剣に耳を傾けていました。