2月1日(日)、東京・神保町花月にて「『時代に流されろ!』公開顔合わせ PART1~伊勢大貴に伝えたいこと~」が開催されました。
3月27日(金)~29日(日)に東京・本多劇場にて全5回公演が控える『時代に流されろ!』。
初演は、昨年5月に神保町花月にて、ピクニック、シューレスジョー、囲碁将棋ら芸人を中心とした新生"マンボウやしろ劇団"で上演しました。
その好評を受けての再演で、キャストも一新するとあり、注目を集めています。
今回の「『時代に流されろ!』公開顔合わせ PART1~伊勢大貴に伝えたいこと~」は、そのタイトル通り、作、演出を務めるマンボウやしろと初演の主役を務めたピクニック、そして再演の主役を務める伊勢大貴さんの3人による"顔合わせ"という名のトークイベント。
開演時間を迎えると、MCのピクニックに続き、マンボウやしろと伊勢大貴さんが拍手に迎えられながら登壇します。
舞台の経験豊富なやしろですが、「初めてですよ、公開顔合わせ」とのことで、芝居などの公演に先立って行われる本来の顔合わせと、今回のイベントは異なることを改めて説明。
それぞれ面識はあるそうで、ピクニックは「優しくて、天真爛漫、純粋な無垢な太陽みたいな人です」と伊勢さんを紹介します。
伊勢さんはやしろをカリカ時代から認知していたらしく、最初に会った時は「テレビの人だ!」と思ったそうですが、やしろは「テレビの人でもないね(笑)」と否定。
また伊勢さんにとって『時代に流されろ!』が、初主演作になると明かされると、「すいません、初めての相手がこんな...。初めてじゃないと思って口説いていたので」と妙な言い回しをするやしろでした。
さっそく初演の話題へ。
劇中、"鳩"呼ばわりされていたピクニックでしたが、公演前に「ピク、ごめんな。散々鳩っていじられてるかもしれないけど」とやしろがピクニックに断りを入れると、ピクニックは「いや、初めてですよ」と返し、やしろは「えっ!? お前今まで、鳩って言われたことないの?」と驚いたそうです。
さらには、初日で鳩の件がウケなかったら、ごっそりカットすると決めていたものの、幕を開ければ大ウケ。ピクニックは「複雑でした。ウケてうれしいのと、鳩って言われてみなさんが納得している悲しさ...」と当時の心境を吐露するのでした。
そして来るべき再演で、伊勢さんを鳩ではなく何と呼ぶかが議題に。
伊勢さん本人は「新人類」と呼ばれたり、「タスマニアデビル」似と指摘されたことがあるそうです。客席から意見を募ると「テナガザル」との声も飛び、共感されましたが、はたして......。
伊勢さんの人となりを知ろうという流れで、北海道出身だけにスピードスケートがあり、スターティングについて熱く語る伊勢さん。
野球ではキャッチャーをしていたそうで、「(マスクで)顔を隠すんだ」とやしろが口を挟むと、伊勢さんは「一番守んなきゃなんない部分なんで(笑)」と機転を利かせます。
伊勢さんと言えば、『烈車戦隊トッキュウジャー』の同名主題歌、そして2月15日放送開始の『手裏剣戦隊ニンニンジャー』のエンディング曲『なんじゃモンじゃ!ニンジャ祭り!』の歌唱も担当するなど歌手としての一面も。
カラオケでは、尾崎紀世彦さんの『また逢う日まで』やBUMP OF CHICKEN、ブルーハーツなどを歌うそうです。
初演の『時代に流されろ!』では、『3年目の浮気』の替え歌でオープニングを飾りましたが、やしろによれば、再演時でも同じオープニングにした場合、劇場やチケット代の違いを考慮すると、「"金返せー!"ってなるよ。すごいリアルな話」と悩みどころの様子。
再演のオープニングにも期待度が高まります。
話題は劇団や演出家によっての違いへと移り、「やしろさんから何かありますか? こういう風にとか」とピクニックが振ると、「斜め45度とか?」「おはようございます」と言いながら、体勢を斜に構える伊勢さん。
するとやしろは、「多分、俺、怒ると思います。よしもとじゃない人に怒るなんてことは死ぬまでないと思ってたけど、5日も6日も稽古してて、ずっと斜め45度だったら」とし、「6日まで我慢するんですか?」とピクニックが訊くと、「我慢する。ルールが違うのかなって。検索するよ、"芝居 稽古 45度"で」と真顔で返答します。
そうした発言で笑いを誘うやしろでしたが、芸人以外への演出法には真剣に悩んでいるようで、泣いて欲しいシーンで「泣いてください」とお願いするべきか、それともそれまでの台本や演出で泣かせるようにするべきか、わからないとか。
これに対して伊勢さんは、いろんな演出家がいるとしながらも、「僕はやれって言われたことはがんばってやります」「言われた方がうれしいですね。演出さんが決めるものですからね」と答えるなど、深い演出論(?)も交わされました。
また、やしろの演出法についてピクニックからは「稽古場で盛り上がってることを、それ本番やっちゃおうかっていう人なんです」とし、先月上演された『リズム&ライス』でのけん玉のシーンは、休憩時間にけん玉で遊ぶ役者を見たやしろが、「それいいね、本番入れちゃおう」と決めたとか。
それを聞いた伊勢さんは、「何にしようっかなあ...俺、コーヒーメーカー持ってきます」と宣言しますが、テンションが上がりすぎたか「コーヒー」のイントネーションが不自然になってしまい、
何度も「コーヒー」を言い直します。
「わかる。"む"とか100回書けないもんね」とやしろ同調すると、ゲシュタルト崩壊の話題へと発展。
こうした流れでやしろの発案により、「20秒間でどれだけ多く"あ"を書けるか」といったゲームを始めることとなり、スケッチブックとストップウォッチを用意する間、「ジャンプしろよ」と伊勢さんがピクニックに詰め寄るミニコントでつなぐ一幕もありました。
先にスケッチブックだけ用意されたので、3人でキレイな「あ」を書くことに。
続いて、「20秒間でどれだけ多く"あ"を書けるか」はピクニックと伊勢さんが挑戦。
勝者への賞品は「俺は権力かな」と伊勢さんが言えば、ジャッジするやしろは「負けた方は死ぬまで左折禁止にします」と決め、2人同時にスタートします。
20秒間ひたすら「あ」を書き続けた2人ですが、伊勢さんの書き綴った「あ」の中には「ね」や「な」が見つかり、騒然に。
続くピクニックの書いた「あ」の中にも「お」や「す」、さらには「ち」が混在し、「怖い怖い!(笑)」と伊勢さんを震え上がらせます。
結果は21個対15個で、伊勢さんの勝利!
そんな予定外のゲームで盛り上がりを見せるも、まもなく終演時刻と知ったやしろは「こんなことしてる場合じゃない!」と焦り、芝居のテーマである"不老不死"の現実性について力説。
そして、演出の一部に「あ」を羅列したスケッチブックを使用する可能性も示唆するのでした。
最後に伊勢さんが「稽古も始まっていないなかでの顔合わせイベントでしたが、改めてみなさん、ご来場ありがとうございます」と感謝を伝えると、出演しないピクニックは「見に行きますから。初演のメンバー、全員でヒップホップスタイルで見にいきますから(笑)」と約束して、終演時間を迎えました。
その後、伊勢さんはチケット手渡し、握手会に応じ、ファンとの交流を行いました。
●公演情報
『時代に流されろ!』
出演者:伊勢大貴 小林顕作 梨木智香 高橋明日香/河合龍之介/永野宗典 押見泰憲 福田転球
会場:東京・本多劇場
日時:2015年3月27日(金)~29日(日)
3月27日(金) 18:30開場 19:00開演
3月28日(土) 13:30開場 14:00開演 / 17:30開場 18:00開演
3月29日(日) 12:30開場 13:00開演 / 16:30開場 17:00開演
料金:前売 ¥6,000-(税込) / 当日 ¥6,500-(税込)全席指定
<チケットよしもと>
http://ticket.yoshimoto.co.jp
その他、各プレイガイドで販売中。
【マンボウやしろ】【ピクニック】