「吉本百年物語」7月公演に出演の金子昇さんに直撃インタビュー!
7月8日(日)からスタートする、吉本興業創業100周年記念「吉本百年物語」7月公演「笑う門には、大大阪」。シリーズ4作目は、昭和10年、東京を超える人口を擁した大阪で、経済・文化・芸術などモダン文化が花開いたころのお話。南野陽子さん演じる吉本せいが、女興行師として、母として迷いながらも奮闘する姿を軸に、弟である林正之助(小籔千豊)、天才芸人ミスワカナ(藤林美沙さん)らが織りなす人生模様を描きます。今回は、そんな当時の吉本興業で働く、東京からやって来た入社3年目の若手社員・橋本役の金子昇さんを直撃インタビュー。舞台にかける意気込みや見どころをうかがってきました!
――出演オファーを聞いたときのお気持ちはいかがでしたか?
「1年間を通して上演される『吉本百年物語』に参加できるのは、本当にうれしかったし光栄でした。ただ、関西弁の役だったらすごく勉強しないといけないな、と心配でもあった(笑)。東京の人間の設定だったので、ちょっとホッとしました」
――吉本のお笑いは、よくご覧になっていたんですか?
「子供の頃から好きでしたね。田舎が長崎なので、実際に新喜劇を見に行くことはできなかったですけど、よくテレビで漫才なんかを見てました。今日の記者会見でも、小籔さんや(山崎)邦正さんは、普通にしゃべっているのにすごく面白くて。そういう方々と一緒に舞台に上がれるということで、とてもワクワクしています」
――金子さんが演じる橋本とは、どんなキャラクターなんですか?
「わかりやすく言うと、ストーリーテラー。だから、セリフが異様に多いのが恐怖です(笑)。ほぼ出ずっぱりですし……だから早く稽古をして、できるだけセリフを何回もしゃべりたいなという気持ちでいっぱいです」
――東京から大阪に来て、なかなか馴染めない若手社員、という設定だとうかがいました。
「入社3年目ということなので、25、6歳でしょうか。実は僕も、大学を卒業した後、就職して配属されたのが大阪だったんですよ。だから当時の自分の心境を、そのまま出していけるんじゃないかと思っています。怖さも知らずに、勢いでぶつかっていく新入社員像を演じたいですね」
――金子さんも、大阪に初めて来られたときはカルチャーショックを受けられたんですか?
「大阪の方が東京に初めて行くのと同じですよ。道を普通に歩いているだけで、すべてが『え? 何なの?』みたいな(笑)。例えば、過剰に人がやさしいとか。道を聞いたら、一緒について来るぐらいの勢いで教えてくれたり(笑)。そのあたりは特にビックリしました。ホント、あったかい街なんですよね」
――では、今回のお芝居で一番楽しみなこと、逆に一番心配なことは?
「楽しみなのは、やっぱり稽古かな。小籔さんは新喜劇の座長ですので、隣でその『間』の勉強をしたい。どんな『間』を作ってこられるのか、間近で観察したいと思っています。お客さんが入ったときに、その『間』がどう変化するのかにも注目したいですね。心配なのは、最初にも言いましたが、とにかくセリフが多いこと。まだ全てのセリフは入っていないので、家に帰っても必死。僕が一人でブツブツ言ってるのを、家族がそっと見守ってくれています(笑)。本番では、できるだけ噛まないように、テンポよくしゃべりたいですね」
――なんばグランド花月の舞台は普段はお笑いの劇場。演じる側として勝手が違う面もあるのでは?
「初めての劇場はいっぱいあるんですけど、確かになんばグランド花月は何かが違いますね。僕が自然と、歴史の重みを感じてしまっているのかもしれません。ここでいろんな芸人さんが、鍛えられ、羽ばたいていったんだなという……そう考えると緊張します。さきほど初めて(楽屋の)ロビーに行かせていただいたときは、『あ! テレビでよく見ていた場所だ!』と興奮してしまって(笑)。ソファに座っていいものかもわからず、ウロウロしていました」
――金子さんが考える、今回の見どころを教えてください。
「吉本興業がこの時代、どんなことをやって生き残ってきたか。芸人さんや社員さんが、どういう思いで会社を作ってきたかが、すごく面白く書かれている本なので、それだけで十分楽しめると思います。あとは僕たちが、より面白くして、お客さんがスムーズに物語に入ってこれるように頑張るだけかな、と。邦正さんのアコーディオンや藤林さんのダンスなど、お楽しみ要素も多い。噂によると、僕もタップダンスをするかもしれないそうです(笑)」
――本番が今から楽しみです! 最後に読者の皆さんへのメッセージをお願いします。
「決して笑いを狙いに行くお芝居ではありませんが、その中に笑いも涙もたっぷりあります。見に来た方々が、見終わった後に『ああ、よかったね!』と言っていただける舞台にするので、ぜひ足を運んでください!」
金子さん扮する元気でさわやかな青年の活躍が、早くも目に浮かんできますね。7月公演「笑う門には、大大阪」は、ただいま厳しい稽古の真っただ中。果たしてどんな舞台に仕上がっていくのか、どうぞお楽しみに!
吉本百年物語 7月公演「笑う門には、大大阪」
脚本:長川千佳子
演出:佐藤幹夫
出演:南野陽子、小籔千豊、藤林美沙、山崎邦正、金子昇ほか
公演日:7月8日(日)~8月2日(木)※7月11・14・16・18・23・25・28・29日、8月1日を除く
開演時間:平日・土曜・祝日19:00(開場18:30)/日曜16:00(開場15:30)
会場:なんばグランド花月
料金:全席指定 1階席7500円 2階席6000円
※チケット好評発売中!
お問い合わせ:チケットよしもとお問い合わせ専用ダイヤル ☎0570-036-912(10:00〜19:00)