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2014年1月30日 (木)

寸撃!!〜プレイバトル Vol.1

1月26日(日)、道頓堀ZAZA HOUSEにて、「寸撃!!〜プレイバトル Vol.1」が開催されました。今回が第1回目となるこのイベントは、関西の人気劇団3劇団から3人ずつ俳優を招き、くじ引きで決まったテーマに沿ったアドリブ劇=寸劇(撃)を繰り広げるというもの。先の読めない演劇バトルは、俳優にとっても観客にとってもスリル満点の展開となりそうです。

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オープニング、まずステージに現れたのは、MCを務める腹筋善之介。「寸劇とは、台本もセリフもなく、場所や設定を役者に渡してアドリブで芝居すること」との説明から本編へと入っていきます。「3チームを見終わった後、皆さんの拍手でジャッジをしていただきます」と採点方法も解説。続いて劇団そとばこまち、劇団レトルト内閣、AMIMECT企画の3チームを呼び込みました。それぞれに意気込みを聞く際も、「(今の心境を)動物にたとえたら何?」「食べ物にたとえたら?」と、さっそく"アドリブ力"を試される俳優たち。既にバトルは始まっているようです。

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続いて試合を始める前に、改めて詳しいルール説明が。3回戦が行われ、各回とも1位が10点、2位が5点、3位が1点をゲット、最終的な合計点で順位を決定します。設定は毎回、ボックスから引くことに。1回戦は「場所」のみ、2回戦は「場所」と「キャラクター」、3回戦は「場所」と「キャラクター」、さらに「効果音」が決められるとのことで、回を重ねるごとに難易度がアップします。勝利劇団へのプレゼントは、公演等の告知タイム。1位は30秒、2位は10秒、3位は3秒の時間が与えられます。

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と、ここからが同イベントの恐ろしいところ! なんと「トレード制度」があるのです! 1回戦終わるごとに、3位および2位のチームはメンバー交換を申し出ることが可能。もちろん、ひとり獲得すれば、ひとり放出しなければならず、リーダーは苦渋の選択を迫られそう...。善之介曰く、劇団名やメンバー構成に左右されず、純粋に芝居を見て判断してもらうための策として発案されたそうです。リーダーのジャンケンにより、1回戦の順番が決定。さあ、いよいよ開幕です!

1番手は華やかなのにダーク、B級なのに耽美という独自路線を開拓し続ける劇団レトルト内閣の福田恵さん、クスノキ漂流さん、Q本かよさん。BOXから引き当てた設定は「ラーメン屋」。シンキングタイムはたったの10秒ということで、短時間のうちに「あ・うん」の呼吸で共通の世界観を作り上げなければなりません。ど直球のラーメン屋設定ではなく、映画のオーディション前にラーメン屋店主役の演技に磨きをかける役者、負けじと絡んで邪魔者扱いされる後輩、そして熱血指導をする演出家(?)という布陣で臨んだ3人。ストーリーは予想外の方向へと転び続け、あとひと息でオチというところで制限時間の3分となってしまいました。善之介からは「節足動物の動きがよかったね」との評が。

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2番手のAMIMECT企画は、女優・脚本家の平本茜子とパントマイマー・岡村渉さんを中心とした演劇ユニットで、昨年12月に同劇場で行われた第1弾公演「BOX」では客席を満杯にしたという気鋭の存在です。この日は残念ながら岡村さんが欠席ということで、代わりに劇団テノヒラサイズの田所草子さん、吉本所属で女優として活動するHIROKAが参戦しました。設定は「氷山」。雪女とその娘が、氷山で遭難した女性に出会って繰り広げるドタバタ劇に仕上げました。こちらも、雪女の娘に課せられたノルマという謎を残したまま時間切れに...。

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そして3番手は、関西を代表する老舗・劇団そとばこまちから、田中尚樹さん、くぼたゆういちさん、佐藤美月さんの登場です。引き当てた設定は「三途の川」。怪談の語り部が語る話を、残るふたりが演じるという異色のスタイルでしたが、「ここで女が面白いことを言いました」など次々と無茶ぶりをする語り部に翻弄され、ストーリーはハチャメチャに。気づけば語り部が入れ替わってしまうという変幻自在ぶり!? 突如現れた「C君」という人物の最後の一声を聞けぬまま、またしても終了の鐘となりました。

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1回戦の結果は、1位そとばこまち、2位AMIMECT企画、3位レトルト内閣となりました。2回戦は「場所」に加え「キャラクター」も指定されての寸劇ですが...その前に「恐ろしいのはここから!」(善之介)という恐怖のトレードタイム! 3位のレトルト内閣は、くぼたさんを獲得し、代わりにQ本さんを放出。2位のAMIMECT企画は、佐藤さんを獲得し、HIROKAを放出しました。「すでにどれがどのチームかわからない!」(善之介)ほどの混乱ぶりで、2回戦に突入します。

1番手の"元"レトルト内閣は、「お葬式」「医者と患者」という設定でスタート! 医者と亡くなった患者の妻に挟まれ、風邪っぴきの僧侶の揺れる心模様(?)を描きました。その裏には、「命か金か?」という壮大なテーマも見え隠れ...!?

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続く"元"AMIMECT企画の寸劇は、「コンビニ」「店長とバイト」で展開。設定にないもうひとりの登場人物が「煮え続けるおでん」というシュールなアイデアで魅せました。バイトがおでんに引きずり込まれそうになったり、店長とバイトに食べられそうになったおでんがキレるなど、笑いどころも満載です。

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ラスト、「居酒屋」「店員と客」という設定に挑んだのは"元"そとばこまち。先輩後輩らしきふたりの女性客と、そこに挟まれオロオロする店員...ことごとく先輩をないがしろにする後輩の暴言ぶりや、なぜかふたりに加わって乾杯までしてくる店員など、謎が謎を呼ぶ内容でしたが、それは明かされぬまま時間切れとなりました。

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2回戦の結果も、1回戦同様1位そとばこまち、2位AMIMECT企画、3位レトルト内閣。果たして3回戦での逆転はあるのか!? 2度目のトレードでは、"元"レトルト内閣に田所さんが入り、クスノキさんを放出、"元"AMIMECT企画にはQ本さんが入り、佐藤さんを放出。この結果、"元"そとばこまちは田中さん、佐藤さん、HIROKAというメンバーになりました。最終戦は冒頭に流れる効果音が設定され、それに合わせた演技が求められます。

1番手の"元"レトルト内閣の設定は、「寿司屋」「OL」「ビル崩壊音」。楽しげに寿司をつまむ3人のOLが、ビル崩壊を目の当たりに。ぼう然とする者、うろたえる者、空気を読まず寿司を食べ続ける者と三者三様の反応を見せ、その温度差が大きな笑いを生んでいました。

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2番手の元・AMIMECT企画は、「病院」「親子」「急ブレーキ音」。病院の前で事故にあった女性のもとに駆けつけたきふたり...ひとりは娘、もうひとりは医師、かと思いきや、助けを呼ぶことしかできない救護ロボ!? 死の淵にいる母の秘密が明かされるオチでは、まさかの内容に会場騒然!

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いよいよ最後の寸劇です。"元"そとばこまちは、「コミックマーケット」「警官とオカマ」「銃声」という、かなりかけ離れた設定を引き当ててしまいました。コミケ会場で起こった強盗事件。犯人と負傷した男、しかし駆けつけてきたのは警官ではなくオカマだったからさあ大変。なかなか登場しない警官に客席も善之介もハラハラし通しでしたが、HIROKAがオカマと警官を早変わりで交互に演じ、何とかクリア!

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3回戦の結果は、1位レトルト内閣、2位そとばこまち、3位AMIMECT企画。最終戦ということで2倍の点数が加算されたため、合計すると1位そとばこまち、2位レトルト内閣、3位AMIMECT企画という結果となりました。3つの寸劇を演じ終えた演者たちに、善之介は「シャッフル怖いやろ!」とニヤリ。俳優たちからは、「すごい緊張しました!」「もっとやりたい!」「つらかった!」「楽しかった!」とさまざまな反応が上がっていました。

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この後、それぞれ30秒、10秒、3秒の告知を行い、イベントは終了。今後は月1回開催も検討されているという「寸撃!!〜プレイバトル」。次はどんな顔ぶれが、どんなアドリブ劇を見せてくれるのか? 俳優たちの発想力と化学反応が存分に楽しめる同イベントの今後に注目です。

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