吉本新喜劇×ヤノベケンジ
2月14日(金)から2月16日(日)まで、よしもと祇園花月で開催されている『吉本新喜劇×ヤノベケンジ』。この公演は、巨大ロボット“ジャイアント・トらやん”などの大型彫刻作品で知られる現代アーティスト、ヤノベケンジさんと吉本新喜劇がタッグを組んだ前代未聞の公演です。アートと笑いの融合は、どんな化学反応を起こすのでしょうか?
今回のお芝居はヤノベケンジさん原案の「トらやんの冒険」。舞台は1970年。日本万国博覧会の開催を控え、日本中が盛り上がるなかの、とある大阪の街でのお話です。日本万博が開かれる万博公園のおひざ元にある花月旅館。その隣にあるラーメン屋では、ラーメン屋の主人、池乃勝則(内場勝則)は出産を目前に控えた妻・やすえと幸せいっぱいに暮らしていました。かたや勝則の父親、トらやんこと池乃虎次郎(池乃めだか)はバクチ大好きのダメおやじ。この日も借金取りに追われ、息子の勝則に借金を肩代わりしてもらう始末…。
そこで偶然出会ったひとりの男。実はこの男、ネオクリーンエナジーという、次世代エネルギーを開発し世間を騒がせた超有名人、安尾博士(安尾信乃助)だったのです。せっかくなので勝則の家に来てもらい、タコ焼きをふるまうことにしたのですが、食材を買いに行く途中でトらやんは交通事故に……!!
医者に「全力は尽くしましたが、今夜、乗り越えられるかどうか……」と通告され、うなだれる勝則とやすえ。その姿を見た安尾博士は「私が開発したネオクリーンエナジーシステムを搭載したロボットに改造すれば、お父さんを救うことができます」と提案します。悩みつつも博士にトらやんの運命をゆだねる勝則とやすえ。
ネオクリーンエナジーシステムを搭載したロボットとして復活したトらやん。見た目はそのままですが、その体には驚くほどの能力を備えていました。そのミラクルなパワーに大はしゃぎのトらやんは、「6年前(1964年)に開かれた東京オリンピックに出たかった」と言い出します。そこで、安尾博士が開発したタイムマシンで1964年の日本へ旅してみることに。
しかし、安尾博士とトらやん、勝則が降り立ったのは2020年。二度目の東京オリンピックが間もなく開催される日本だったのです。しかも、時代は流れて2020年では、ネオクリーンエナジーは危険物とみなされて禁止されていたのでした。ネオクリーンエナジーを搭載したトらやんは、警察に追われ……。一方で、ネオクリーンエナジーの力を悪用して世界を征服しようとする秘密組織、ゲッカーもトらやんの存在を狙っていました。
トらやんはスキを突かれ、ゲッカーの一味に誘拐されてしまいます。しかも、アジトでゲッカーの意のままに操られる体に改造されてしまい……。
なんとかしてトらやんを見つけ出した勝則たちでしたが、改造されてしまったトらやんを救い出すことはできるのでしょうか……!?
吉本新喜劇おなじみのギャグ満載で笑いはもちろん、ハラハラする展開、さらにちょっぴり切なく心が温まる、いつもの新喜劇とはひと味違う結末が待ち受けています。また、今回の劇中に登場するタイムマシンなどの小道具やアジトといったセットなど、舞台芸術は京都造形芸術大学の卒業生と在校生が一緒になって作ったもの。それだけに、アート色いっぱいの、これまでにない吉本新喜劇に仕上がっていました。
公演終了後、客席で観劇していたヤノベケンジさんも舞台上に登場!感想を聞かれ、「まさかこんなお芝居になるとは……感無量です!」と大感激の様子でした。
この公演は、2月16日(日)までよしもと祇園花月で上演中です! アートと吉本新喜劇の奇跡のコラボをぜひその目で!
吉本新喜劇×ヤノベケンジ
日時:2014年2月14日(金)・15日(土)・16日(日) 18:30開場/19:00開演
会場:よしもと祇園花月
出演:内場勝則、池乃めだか、やなぎ浩二、Mr.オクレ、吉田ヒロ、安尾信乃助、中田はじめ、烏川耕一、山田亮、高井俊彦(ランディーズ)、森田展義、清水けんじ、辰巳智之、青柳裕之、中尾星太、森本瞬、未知やすえ、山本奈臣実、井上安世、森田まりこ、岡田直子(新喜劇)、しゃっきー、北山麻衣加
料金:前売3500円 当日4000円(全席指定)
お問い合わせ:チケットよしもと☎0570−550−100(10:00〜19:00)