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2014年6月17日 (火)

神保町花月 ~桂文枝プロデュース~ 戀する落語会 パートⅠ 『三度は3度“笑ぶ”する』

6月8日(日)神保町花月にて、桂文枝が若手落語家育成のためにプロデュースする『戀(こい)する落語会』を開催。毎月1回若手を中心に行うこの落語会、第一回となる今回はサブタイトルを「三度は3度笑(しょう)ぶする」とし、幕開け、トーク、落語の3度の勝負場に挑む桂三度をはじめ、桂三四郎、桂三輝、桂三若、桂三実という若手落語家たちが創作落語を披露。たむらけんじ、ミサイルマン・西代とのトークコーナーを交えながら、大トリは桂文枝が務め、落語ファンも落語初心者も大満足の新しい落語会を成功させました。

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この日の神保町花月は満員御礼の大盛況。まずはナビゲータを務める桂三度が幕前に登場し、1度目の“笑ぶ”となる「スタンダップ・コメディ」を。会場には落語会に来るのは初めてというお客さんが半数以上。そこで落語の面白さをわかりやすく解説することに。「よく“落語って一個ずつ長ないか?”と言われるけど、そんなことありません!」と、古典落語「時うどん」を最短バージョンで披露。うどん屋で、知恵の働く兄貴分は勘定をうまくちょろまかし、少し足りない弟分は兄貴を真似たものの逆に多く支払うことになり…という滑稽噺を、2、3分に仕上げて笑いをとります。しかし、そうなると単純に「短くできるやないか!」と思われても困る…ということで、『タイタニック』『南極物語』『ローマの休日』など名作映画の最短バージョンを披露し比較。“映画と比べて落語はいかに内容がつまっているか”ということを証明したのでした。



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いよいよ開幕。まずは21歳の桂三実が「熱演家族」(三枝作)を披露。アイドルの応援に熱中する家族と、ほったらかされて寂しい父親のやり取りを、AKB48や嵐のダンスを取り入れたり、氷川きよし、レディ・ガガの話題を交えたりと、若手ならではの感性で聞かせます。続いては、桂三度が「隣の空き地」で、本日2度目の“笑ぶ”を。落語の小噺「隣の空き地に囲いができたってよ」「へぇ~」の登場人物が、ものすごく勘が悪い男だったら…というもしも話を。男はいつまでたっても「へぇ~」と言ってくれず、話はとんでもない展開に⁉ ユニークな切り口と、さすがの話術で会場を沸かせます。カナダ生まれの金髪の落語家・桂三輝(サンシャイン)は「アコーディオン漫談」を。日本語の敬語を一生懸命勉強したという三輝は、「幸せなら手をたたこう」を敬語バージョンで披露します。想像以上の美声に、会場も一体となって手をたたき盛り上がりました。中入り前は、“寝起きの東幹久”こと桂三若が「初恋」(三枝作)を披露。若手と言えども四十路過ぎと自虐を交えながら、高校生と教師の滑稽なやり取りを熱演しました。



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中入り後は、桂三度3度目の“笑ぶ”となる「トーク」を。たむらけんじ、ミサイルマン・西代とともに、「大阪の歩き方」をテーマにガイドブックには載っていない大阪を紹介。まずは、たむけんが後輩芸人、コンビ“にほんしゅ”の“あさやん”のエピソードを。あさやんを食事に誘った時、「ちょうど今、岩盤浴に来てて」と断られたたむけん。「俺らの時代は先輩の誘いは絶対に断らなかったのに」と思いながらもその場は収めたものの、そのエピソードをラジオで話したところ、すぐにあさやんから電話が。ところが「今度から岩盤浴に誘います!」というとんちんかんな謝罪。あまりの天然っぷりに会場も爆笑でした。その他、小雨の中、ネタ用の大きなパネルを抱えたたむけんを見て、タクシー強盗に遭った直後でにもかかわらず止まってくれたという人情に厚すぎる運転手さんの話や、「これから旅行いこう」といきなり声を掛ける番組で百発百中でついてくるというノリのよすぎる大阪のおばちゃんの話など、ディープな大阪話が飛び出しました。



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続いては、自他ともに認めるイケメン落語家・桂三四郎が「世間の車窓から」を披露。通勤通学の満員電車の中、女子高生、ヤンキー、おばちゃん、カップル、鉄道マニア、Twitterで実況する人など様々な人物を演じ分け、悲喜こもごもを表現しました。大トリは、桂文枝が、難しすぎる算数の宿題に四苦八苦する父と息子のユニークなやり取りを描く創作落語「宿題」を。文枝が高座に上がると会場の空気が一変。円熟した話芸で、観客を惹きつけ魅了しました。大盛況のうちに初回の幕を迎え、文枝は「落語会では40、50歳は中堅、私くらいでやっとベテラン、少しね。層が厚いものですからなかなですが、みなさんのご支援ご鞭撻でもって、ひとつ人気者にしてやっていただきたいと思います」と挨拶を。最後は、ロビーにて出演者全員での握手会を行い、ご来場いただいたみなさんをお見送りしました。『戀する落語会』は、毎月、神保町花月にて開催。次回は7/9(水)、桂三四郎が中心となりお届けします。



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神保町花月 ~桂文枝プロデュース~ 戀する落語会 パートⅡ  『三四郎は捨て身の技で“笑ぶ”する』
日時:7月9日(水)開場19:00/開演19:30
会場:神保町花月
出演:[特別公演]桂三四郎/桂三輝/桂三語/桂三度/サカイスト
チケット:前売¥1,500/当日¥1,800
チケット発売中!

●チケットのお求めはこちら:http://yoshimoto.funity.jp/




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